家族
2019/11/19

相続法の改正で税金は変わるのか?7つのポイントを解説

⑤預貯金の払い戻し制度

これまで、被相続人の預貯金は、被相続人が死亡した時点では引き出せないこととなっていました。そのため、葬儀費用などの支払いが難しくなってしまうケースも少なくありませんでした。そこで創設されたのがこの制度です。遺産分割協議が終わる前でも、葬儀や生活費などの一定の範囲であれば預貯金を引き出せるようになります。施行は2019年7月1日からです。

⑥遺留分制度の見直し

経営者が被相続人で、複数いる相続人のうちの一人がその事業を受け継ぐ場合、事業を受け継ぐ相続人の相続が多いことを不満として、その他の相続人が「遺留分減殺請求」を行うことがあります。

遺留分減殺請求が行われると、遺留分を侵害した相続人(事業の後継者)が受け取る遺産が減殺されます。これにより、会社の財産(土地・建物など)を複数の相続人で共有する事態が起きてしまうことがありました。

これを避けるために、遺留分制度が見直されることになりました。遺留分を侵害された相続人は、遺留分侵害額に相当する金銭を、遺留分を侵害した相続人に請求できます。また、請求された相続人が金銭を今すぐ用意できない場合は、裁判所に申し立てることで支払期限を猶予してもらうこともできます。

この法改正は、経営者が被相続人となる場合の遺産相続争いや、相続による倒産などを減らすことを目的としています。こちらは2019年7月1日から施行されます。

⑦特別の寄与の制度を創設

これまで、被相続人の息子の配偶者が、生前に被相続人の介護をしていた場合でも、息子の配偶者は遺産を受け取ることができませんでした。この不公平感を解消するために生まれたのが、特別の寄与の制度です。この制度では、被相続人が死亡した際、上記の例でいうと、息子の配偶者が他の相続人に対して金銭を請求することができるようになります。こちらも2019年7月1日から施行されます。

相続税への影響はある?

このように相続法が改正されたことで、注意しなければならないのが相続税です。配偶者居住権を取得した場合、建物・土地の所有権の価格から配偶者居住権分の価格を差し引き、配偶者居住権付きの所有権の価格を割り出して、評価額を算出します。相続時、配偶者居住権を取得しようと考えている人で、相続税について気になる人は、税理士に相談してみましょう。

相続法の改正ポイントを理解して相続対策に役立てよう

今回の相続法の改正では、高齢化する相続人(配偶者)の生活の保護と、相続争いを減らすことを目的としています。これから遺言書を作成する人は、自筆証書遺言の作成を考えてみてはいかがでしょうか。

また経営者の場合には、遺留分の変更について後継者および相続人に周知を徹底しておくとよいでしょう。

提供・ANA Financial Journal

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