家族
2019/02/28

親の介護は情報戦。お金の流出を防ぐ3つの公的制度

3. 医療費控除

3つ目が医療費控除の確定申告だ。医療費控除の対象になる介護費用は多い。親世帯と別居・別会計であれば、親自身の所得の確定申告で減税を受けることができる。親と同居、または別居でも仕送りをしているなど、「生計を一にしている」と認められる場合は、自分の確定申告の際に親の介護費用も合わせて医療費控除の申告ができる。親が扶養親族でなくても構わない。

<医療費控除の対象になる介護費用>
(1)介護保険施設で受けるサービス
  • 介護老人保健施設など、医療系施設は自己負担の全額
  • 特別養護老人ホームなど、福祉系施設は自己負担の半額
(2)介護保険を利用して在宅で受けるサービス
  • 医療系のサービスは自己負担の全額
  • 利用限度額を超えた分(全額自己負担)も対象
福祉系のサービスは条件により、対象外、一部のみ対象、対象と別れる
利用限度額を超えた分(全額自己負担)は対象外

(3)おむつの購入費、自己負担の全額
  • 医師による「おむつ使用証明書」が必要
  • 6カ月以上寝たきり(車いすに乗れる方も含まれる)
(4)介護保険施設に通う際の交通費
  • やむをえずタクシーを利用した場合も対象
以上が医療費控除の対象になる介護関連費用の概要になる。(1)、(2)の介護保険サービスの自己負担額に関しては適用かどうか素人では判断しにくい。介護保険サービスの領収書に医療費控除の対象になる金額が記載されるので、そこで確認の上保管しよう。

また、おむつを購入した場合の領収書、施設に通った際の交通費の記録も必ず取っておきたい。これらを心掛けて、年が明けて10万円以上(所得が200万円未満なら所得の5%以上)で医療費控除の申請ができるようならまとめよう。もちろん他の家族の医療費も合算できる。

医療費控除の申請は、「高額介護サービス費制度」「高額医療・高額介護合算療養費制度」の申請に比べて手間がかかる。しかし節税額が限られる場合でも、国民健康保険、後期高齢者医療制度、介護保険など、各種社会保険料の軽減にもつながるので、あてはまる方は申請するべきだ。

介護は情報戦 公的制度を利用しながらサポート

介護は情報戦と言われる。親の介護は親の所得と資産でまかなってもらうのが基本だが、必要な情報を集め、申請など行動するのは子世代の役目になるだろう。筆者の経験上も、領収書の保管や役所とのやりとりは、早くから子世代が関わることをお勧めする。親のお金を守り、必要な期間必要なサービスが受けられるよう、公的制度を利用しながらサポートして欲しい。

文・早乙女美幸(家計管理とコツコツ投資のサポーター、ファイナンシャルプランナー(AFP))/ZUU online

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