⑶ 業者を通して最終確認 裏を取るのが重要
なんらかの情報が引っかかってきたら、必ず裏を取ろう。最終的に業者を通して、オーナーに聞いてもらうのである。そこまで調べればオーナーでもさすがに噓はつけない。
⑷ 賃貸では状況次第で告知されない
部屋で倒れて、病院への搬送途中で亡くなった場合は、ほとんど告知されない。これは部屋で亡くなったわけではないので、告知されなくてもあまり驚かない。
部屋で病死したが、発見が早く事件性なしとなった場合は、グレーであるものの、告知されないケースが多いのである。
一番気になるのは、たとえ事件性のある死亡事例があっても、告知されないケースがあることだ。法的に告知義務期間というものは定められていない。そのため、事件の直後の入居でない場合、事件性のない自殺だけでなく、告知されずに後に裁判になるケースもある。
飛び降り自殺があっても事故物件にならない?
個別の部屋の話を紹介したが、物件全体に影響すると思われる飛び降り自殺の場合はどうだろうか。ニュースなどでは飛び降り自殺の話が良く出るが、そのような告知事項に巡り会うケースは稀だ。
⑸ 飛び降り自殺は告知されない
敷地外に着地した場合や救急車で運ばれる途中で亡くなった場合、告知されることは少ない。近隣ではニュースになっていることが多いため、入居後にこのことを知って、騙されたと思う人もいるだろう。だが、法的に明確なルールはないのが現状で、裁判も前例をもとに判決が出る。そのため、「飛び降り自殺でマンションの住人たちが勝訴」というような判例がない限り、望んだ判決が出る可能性は低い。
心理的に影響する物件を避けたければ、周辺の相場や情報を調べるしか身を守る方法はない。検討している物件は自分で調べたり、疑問点は率直に質問したりすることが重要なのである。
文・黒木陽斗(投資家)/ZUU online
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