ヘアスタイルの細かさで考える岡田将生の魅力がある。毎週日曜日よる9時から放送されている『御上先生』(TBS)は、まさにその好例である。

男性俳優の演技を独自視点で分析するコラムニスト・加賀谷健が、岡田将生の分け目に注目して解説する。
◆やたら分け目くっきりな官僚役
松坂桃李主演ドラマ『御上先生』に出演する岡田将生の髪型が、やたら分け目くっきりである。文部科学省の官僚役であり、相手に隙を見せないビジュアルを作るためなのか。超硬派な役人は、こうも完璧に髪を撫で付ける必要があるのかというくらい。
岡田が演じる槙野恭介の同期官僚である御上孝(松坂桃李)のほうは、全然分け目がくっきりしていない。それどころか、前髪あたりをいい感じに遊んでいる。どこの一般企業にもいそうな現代的ヘアスタイルだ。
第1話で御上と槙野が因縁の対面をする場面がある。ヘアスタイルの違いが歴然としている。ふたりの後輩官僚・津吹隼人を演じる櫻井海音も割りと撫で付けタイプだが、それでも今風なさわやかさは感じられる。なのに、岡田将生だけなぜ古風なのか。気になる。気になるからには、何か秘密がありそうなのだ。
◆髪型の変遷として追うドラマ作品

『オトメン(乙男)~夏~』(フジテレビ、2009年)などデビュー当初は前髪がさらりと長かった。前髪をアップにしたくせ毛スタイルがイケメン過ぎた『リーガルハイ』(フジテレビ、2013年)が中間地点くらい。