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映画『ホワイトバード はじまりのワンダー』が12月6日(金)公開。暗く辛い時代を描きながら、“親切心の尊さ”という普遍的なテーマを映し出す感動作だ。
『ホワイトバード はじまりのワンダー』あらすじ
いじめによって学校を退学処分になったジュリアンは、自分の居場所を見失っていた。そんな中、ジュリアンの祖母のサラがパリから訪ねて来る。あの経験で学んだことは、「人に意地悪もやさしくもしないただ普通に接することだ」と孫の口から聞いたサラは、「あなたのために話すべきね」と自らの少女時代を明かす。
時は1942年、ナチス占領下のフランスで、ユダヤ人であるサラと彼女の両親に危険が近づいていた。サラの学校にナチスが押し寄せ、ユダヤ人生徒を連行するが、サラは同じクラスのジュリアンに助けられ、彼の家の納屋に匿われることになる。クラスでいじめられていたジュリアンに何の関心も払わず、名前すら知らなかったサラを、ジュリアンと彼の両親は命がけで守ってくれる。日に日に二人の絆が深まる中、終戦が近いというニュースが流れるのだが…。
レビュー本文
わかっていても難しいこと
今作が訴えかけるのは、「人には親切に接しよう」という、当たり前にもかかわらず一番難しい教訓だ。優しさを忘れてしまいがちな人々。日々の悩みやストレスに心身が疲れ、気づけば「した方がいい」を「しなくてもいい」に解釈しがちになっていく。楽な方に流れがちで、「やらなければならないことさえやっていればいい」と思うのは決して“悪いこと”ではなく、“普通”だ。