(写真右)第59回スーパーボウルで国歌斉唱するジョン・バティステ(UPI / Alamy Stock Photo)
第59回スーパーボウルが2月9日(現地時間)、米ルイジアナ州ニューオーリンズで開催。地元ニューオーリンズ出身のジョン・バティステが国歌斉唱を担当。彼の美しい歌声がスタジアムに響き渡り、その感動がピークに達した瞬間、上空には完璧なフォーメーションを組んだ戦闘機が通過した。
スーパーボウルでは、国歌斉唱が終わると同時に戦闘機がスタジアム上空を通過する「フライオーバー(Flyover)」が恒例の演出となっている。時速500~600マイル(約800~960km/h)で飛行する戦闘機が、国歌斉唱が終わったタイミングに合わせ、どんぴしゃりで上空を通過するのは至難の業に思えるが、この瞬間は、どのようにして実現されているのだろうか?
事前の綿密な計画
アメリカ空軍の公式サイトaf.milによると、フライオーバーは数週間から数か月前に計画され、軍のパイロットや航空管制官、スーパーボウルのイベント運営チームが協力して準備するという。
スタジアムの位置や周囲の建物、気象条件を考慮しながら最適な飛行ルートが設計され、適切な編隊を組み、速度や高度を調整することで、スタジアムの上空を一定のタイミングで通過できるよう計算されるのだ。
国歌の演奏時間の分析
また、国歌の終了と同時にフライオーバーを実施するためには、演奏時間の正確な分析が欠かせない。