監督を務めたのはカイル・ハウスマン=ストークス。彼は、トラヴィス・ケルシーの参加について次のようにコメントしている。

「彼はスケジュールの都合で撮影現場には来られなかったが、退役軍人支援というテーマに強く共感し、このプロジェクトに加わった」

またトラヴィス自身は映画のテーマについてこう語る。

「この作品は退役軍人が直面する課題に光を当てている。非常に説得力のあるストーリーであり、このプロジェクトに関われたことを誇りに思う」

フットボールとハリウッドの間で揺れるトラヴィス

順調にハリウッドでのキャリアを築きつつあるトラヴィスだが、本業のアメリカンフットボール選手としての去就も注目されている。

トラヴィス・ケルシーは、2013年からカンザスシティ・チーフスに所属し、これまでに3度のスーパーボウル優勝を果たしている。しかし、今シーズンのスーパーボウルでは敗北を喫した。

トラヴィスは現在35歳であり、NFL選手としてはベテランの域に達している。選手生命の限界が近づく中、彼は『フットボールを続けるべきか、それとも次のキャリアに進むべきか』、今後のキャリアについて慎重に検討しているようだ。

2月12日のスーパーボウル後の記者会見では、彼は今後についてこう語った。

「まずは時間をかけて、しっかり考えたい」
「もし自分が復帰するなら、チームメイトに対して100%のコミットメントをしたい。それができないなら、中途半端な形では戻りたくない」
「僕にはまだプレーする力があると思う。でも、それが自分にとってベストな決断なのか、また一人の人間として、その責任を背負うべきなのかを考えなければならない」

現在、トラヴィス・ケルシーはアメリカンフットボール選手としてのキャリアを続けるか、それとも引退して本格的にハリウッドへと進出するのか、重大な決断を迫られているようだ。