5、入園後にモヤモヤしないための保育園見学10のポイント

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

保育園見学の予約を取り、いよいよ見学です。見学の際にどんな所を見ておけば保育園の雰囲気がより分かるのか、実際に保育園に勤務していた私目線でのチェックポイントをご紹介します。

(1)園長や主任は話しやすいか

保育園の見学は園長・主任の仕事です。管理職の人は保育園の雰囲気の象徴そのもの。話しやすいのはもちろんですが、予測がつかない子どもの行動は予期せぬ事故やケガが起きる可能性もあります。そういった際に頼れそうなのか、こちらの話をしっかり聞いてくれるかを観察しておくといいでしょう。会話をしていて少しでも引っかかる部分があれば、それは一度立ち止まって考えてみましょう。

(2)園長や主任は子どもと仲がいい?関わり方をチェック!

『PRIME』より引用
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保育園見学をしているときに、保育室の見学も行います。園長や主任が保育室に入った際に子どもたちの反応を見ておきましょう。『園長先生ー!!』と元気に子どもが集まってくるケースは、園長先生はこまめに保育室を訪問している=担任保育士や子どもと細かいコミュニケーションを取っているということです。

子どもはとても純粋で素直です。信頼できる大人が来ると100点満点の笑顔で近づいてきてくれます。反対に子どもとの信頼関係が築かれていないと子どもは近寄ってきません。子どもや職員とこまめにコミュニケーションを取り小さな問題を迅速に解決する管理者の存在は保育園を選ぶ際に重要なポイントです。

(3)保育士同士が楽しそうに話しているか

『PRIME』より引用
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見学だとなかなか保育士同士が会話するシーンを見るのは難しいと思います。しかし、移動の際にチラッと保育士を見てどんな表情をしているかを見るのは大切です。保育士が楽しそうに過ごしていると、そのクラスの子どもたちも自然と笑顔になり楽しく過ごせます。保育士の存在は保育園に通う子どもにとって絶対の存在なのです。保育士のふとした表情はしっかり見ておきましょう。

(4)保育士の目線は子どもに合わせてるか

子どもとのコミュニケーションを学ぶ際、子どもと目線を合わせるという行動は一番最初に学びます。そして、子どもとの信頼関係の構築に絶対に必要です。子どもの目をみてお話をしているか、子どもの目線に合わせて座って保育をしているかを確認しましょう。

(5)子どもが泣いているときの対応

子どもが泣いているときの対応もチャンスがあれば見ておきましょう。その子の発達の状態によってはすぐに抱っこをしない場合もあります。しかし、長時間泣かせっぱなしにしたり余裕のない保育を行っていて子どもに手が回らないケースがあります。子どもが泣いているとき、どんな声かけやスキンシップを取っているのかを確認しておきましょう。

(6)保育士がどのように子どもと遊んでいるか

『PRIME』より引用
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保育士が子どもとどのように遊んでいるかも重要なチェックポイントになります。子どもの年齢・月齢に合っているおもちゃの設置はもちろん、そのおもちゃでどのように子ども達と遊んでいるかも重要です。おもちゃを渡しておしまいという保育園も残念ながらあるのが現状です。おもちゃをコミュニケーションのツールとして、どのように子どもの興味や関心を引いてるかを確認しましょう。また、保育士は毎年担任する年齢がことなりますので、0~1歳児クラスの保育士だけではなく、可能な限り多くの保育士と行動を見学するのがポイントです。

(7)園庭の有無とお散歩の頻度

園庭の有無は、都内の保育園だと設置していない保育園が多いと思います。もちろん園庭の有無も遊びに関わるポイントですが、園庭が狭かったり無かったりする保育園は晴れの日はお散歩にでかけます。

子どもとのお散歩は車やお店の看板、お花など様々な刺激があります。また、公園での自由遊びはその公園によって遊具が変わるので、子どもにとっては良い面もたくさん持ち合わせています。反対に、園庭があるからといってお散歩の回数が少ないという保育園もあります。実は、お散歩が少ない保育園は子ども同士が手を繋いで歩くという経験が少ないという意味なので注意が必要です。今はまだ子どもが小さいからと思う方もいるでしょうが、4歳・5歳児クラスに上がったときに手繋ぎが苦手だと、小学校に入学すると困りごとが増えてしまう恐れがあります。

保育園は生活の場を提供しますが、集団生活ならではの必要な知識や経験は子ども達に伝える大切な項目です。お散歩が少ない=手繋ぎのお散歩ができないに直結するとは限りませんが、頭の片隅に置いておくと有意義な見学になりますよ。

(8)保育士の設置人数

『PRIME』より引用
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保育士の子どもに対する対数は、守られているのが大前提ですが0歳児クラスなら担任+1~2名の保育士、1~2歳児クラスなら+1名の保育士がお手伝いに入っていると余裕を持って保育をしているなという印象を受けます。 現在の厚生労働省が設置している基準は0歳児3名に対して保育士1名、1~2歳児は子ども6名に対して保育士1名、3歳児クラスは子ども10名に対して保育士1名、4歳児クラス以上になると子ども30人に対して保育士1名としています。

子育てしているママなら分かると思いますが、少しシビアな配置基準ですよね。クラスの子どもが多いのに保育士の配置人数がギリギリの保育園だと保育園の運営に対して不安を抱える場面が出てくるかもしれません。

配置人数ギリギリの園で働いていたときは、保育士がどんどん退職し子どもたちも転園して入園できる空きが多くありました。正直園長先生が機能しておらずスタッフの負担がかなりありました。

(9)乳児と幼児のスペース分けができているか

『PRIME』より引用
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認可保育園だとほとんどの保育園が乳児と幼児のスペースを分けている園が多いです。もし、園庭に乳児と幼児が同時に出ていても0歳児クラスと5歳児クラスという組み合わせや、幼児はお散歩前の少しの時間であれば心配はいらないと思います。異年齢交流は、小さな子どもにとっては発達を促すいい刺激となり、大きな子どもにとっては小さな子を可愛がり、優しくする心を育てる大切な時間です。

認可外保育園の場合、子どもの人数が少人数であるケースが多いので異年齢でのお散歩や保育を行うこともあるでしょう。しかし、ずっと同じスペースで生活をしているとどちらの成長・発達にも良くありません。理由は、それぞれの成長を促す遊びが中途半端になってしまう可能性があるからです。

同じスペースにいること自体が悪いというわけではありませんが、メリハリをつけているかをチェックしておくと安心です。

(10)災害時の対応について

保育園では、毎月の防災訓練を実施している保育園が多いです。しかし、保育園に勤めていた私が恐ろしいと感じるケースがありました。それは、災害用の食糧やお水の備蓄が無いという保育園が存在したのです。

日本は災害が多い国で、今この瞬間も災害と常に隣り合わせです。そんな災害大国日本で備蓄の食糧やお水がないというのは子どもの安全や命に直結する問題です。2011年に起きた東日本大震災では、関東に住む私の地区も被害を受けました。交通機関がストップしたため、保護者のお迎えが深夜を回ったという事例も私が勤めていた保育園で実際に起きています。もし、離れた場所でなく私たちの住むエリアで災害が起きたらすぐにお迎えにいくのが難しい可能性も十分にありますよね。

何度も食糧を買いましょうと伝えていたのに話が進みませんでした…

「災害時はどんなご飯を提供してくれますか?」「まだ子どもが小さいのでどこの会社の物を使用しているか教えていただけますか?」など、具体的な返答が貰える保育園だと、いざというときも安心です。

6、保育園に落ちてしまった場合の3ステップ

『PRIME』より引用
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保育園見学を経て、保育園の申請をしても保活激戦区だと保育園の待機通知がきてしまう可能性があります。次からは、保育に落ちてしまった場合のステップについて説明します。

(1)保育園の選考は一次、二次、繰り上げ入園の順番である

保育園の一次選考に落ちてしまっても、まだ挽回の余地があります。保育園には二次募集と繰り上げ入園という制度があります。二次募集は一次募集で定員が埋まらなかった保育園への入園を希望する制度で、一次募集で埋まらなかった保育園を選び申し込みをします。

繰り上げ入園は、様々な事情で入園が決まった保育園に入園しない選択をした家庭がいる際に起こります。繰り上げ入園は、二次募集でも待機となった家庭が対象で、3月の入園ギリギリに決まるというケースが多いです。一次募集で待機となってしまった場合も希望を捨てずに過ごしましょう。

(2)小規模保育園に決まったら

『PRIME』より引用
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小規模保育園に入園が決まった場合、2歳児クラスまでの保育の場が確保されます。保護者によってはすぐに転園希望を出して空きが出るのを待つ人もいれば、3歳児クラスに進級する際に転園をする人もいます。

3歳児クラスからは保育できる子どもの人数がグッと増えるので転園しやすい傾向にあります。理由は、こども園や幼稚園に転園する家庭が多いからです。

小規模園に入園するとポイントが加算されるので転園希望を出すとポイントの少ない家庭と比べて有利な状況になるので、うまく活用してご自分にあったスタイルを選ぶといいでしょう。

(3)保育園は正しく選べば最高のパートナーになる

『PRIME』より引用
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保育園の選び方は人それぞれの大切にしたい部分によって異なります。せっかく小さな子どもを預けるのだから保育園や担任の先生とはパートナーのような関係でいたいですよね。

第一子を0歳児クラスで入園させ、最初は不安から不信感を抱いてしまいましたが今では心から感謝していますし信用しています!