iDeCoに加入できるのは65歳までと聞いたけど、iDeCo加入者の多くは40歳以上って本当ですか?
iDeCoに加入することができるのは、2022年5月から65歳までとなりました。   ただし、60~65歳で加入できるのは会社員や公務員(給料から厚生年金保険料が引かれている方のみ)、自営業者、フリーランス、専業主婦(主夫)のうち、国民年金に任意加入している方などに限られています。つまり、国民年金保険料の免除や猶予に該当しなければ、「誰でもiDeCoに加入できる」のは、原則として60歳までと考えてもよさそうです。   加入者としての年齢は原則として60歳という上限のあるiDeCoですが、年齢の上限に近しい方が多数を占めています。本記事で、詳しく見てみましょう。

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加入者の7割近くが40~50歳代

まずは、iDeCo加入者を年代別に見てみましょう。
 

~19歳:0.0%
20歳代:5.4%
30歳代:20.9%
40歳代:33.9%
50歳代:35.4%
60歳代:4.4%
(運営管理機関連絡協議会「確定拠出年金統計資料(2024年3月末)」年代別加入者割合(2024.3末)より筆者作成。「個人型」に限定して記載)

 
最も多い年代が50歳代で、次に多いのが40歳代です。つまり、40~50歳代の加入者を合わせると69.3%と、iDeCo加入者の7割近くを占めていることが分かります。
 
既述のとおり、iDeCoは原則60歳まで、また厚生年金保険に加入しているなどの条件を満たせば、65歳まで加入できます。40~50歳代の人は20~30歳代の人に比べると、iDeCoに加入できる年齢の上限、つまりゴールに近い年代といえます。
 

iDeCoは原則60歳まで受け取れない

iDeCoは、原則60歳になるまで受け取ったり、解約したりできません。30歳の方の場合、30年間、解約も受け取りもできないことになります。ところが、iDeCoは10年以上加入していれば、60歳から受け取ることができます。
 
つまり、49歳までに加入した方の場合は、最短10年後にiDeCoを受け取ることができるようになります。20~30歳代の方に比べると、ゴール(年金受け取り開始)がグッと近くなった印象です。
 
ところで、50歳以降にiDeCoを始めた方の場合で、加入期間が10年に満たなくても受け取れるケースがあります。例えば、iDeCoに加入したときの年齢が50~52歳未満の場合は、61歳からiDeCoを受け取ることができます。同じく、加入したときの年齢が56~58歳未満の場合は、64歳からiDeCoを受け取ることができます。
 

40歳以上はiDeCoのゴールが近い