今や老若男女に愛されている「たい焼き」は、100年以上前に東京の老舗菓子店が考案しました。高級魚の鯛を模ったたい焼きは、伝統的な小豆のほか、様々な味が楽しまれています。今回は、東京都内のおすすめたい焼き処を厳選して5選ご紹介します。

(写真=aka-region
たい焼き発祥の地、歴史ある麻布十番の浪花家総本店の外観)

たい焼きの生みの親として知られている麻布十番にある浪花家総本店。1909年創業当時は、今川焼きを中心に販売していました。その後、売れ行きをよくするための工夫として高級魚の鯛の形をあしらった、あんこ入りのたい焼きを販売したところ、大ヒット。以来、たい焼きは全国各地へと浸透していきました。

そんな元祖たい焼きを擁する浪花家総本店では、職人さんが一つ一つ心を込めて焼き上げています。たいやきの金型は1匹1匹が分かれている一丁焼きと呼ばれるもので、先端にたい焼き金型がついた長い棒をくるくると回転させます。焼きあがったたい焼きは、鱗一つひとつもくっきりと表現されています。

こちらのたい焼き(180円)の自慢は、皮の薄さとぎっしりと詰まった柔らかいとろけるようなあんこ。粒あんながら、粒がほぼ同化するくらいにまで、約8時間もの時間をかけてじっくりと煮ているそうです。

(写真=aka-region 浪花家総本店のたい焼き)

日本をはじめ、全世界に広まったたい焼きの原点をぜひ楽しみたいですね。

2. 柳屋(人形町)

写真:aka-region 人形町の柳屋のたい焼き

浪花家と次に紹介する四ツ谷のわかばと並んで「東京たい焼き御三家」と呼ばれる柳屋。1916年創業で、人形町の甘酒横丁という商店街にあります。常に行列の絶えない人気の老舗和菓子屋です。

看板商品の高級たい焼き(160円)は、1匹1匹専用の金型で丁寧に焼き上げられており、尻尾まで小豆がぎっしり。ところどころ餡が透けているほど薄いパリパリの皮と、ほどよい甘さの餡とのバランスもちょうど良く、絶妙です。