ヨガにハマり出すと、自然に知りたくなってくるのがヨガ哲学ですよね。 ヨガ哲学を学びだすと、インド哲学全般について知りたくなってくる方も、いらっしゃるのではないでしょうか?

インド哲学のことを深く学ぼうとしたら大変ですが、今回の記事ではざっくり簡単にインド哲学について解説したいと思います。

インド哲学とは?

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

ヨガ哲学を本当に深く学ぼうと思ったら、インド哲学を知ることはとても大切なこと

インド哲学の古くて深い流れの中に、ヨガ哲学もあるからです。

インド哲学とは?
インドを中心に発展してきた哲学。

ヴェーダー、仏教、ジャイナ教、ヒンドゥー教などの宗教思想と密接に結びついている。

非常に古い時代の哲学で、その起源は紀元前1200年ごろまでさかのぼります。

宗教ととても深い関係にあり、インド哲学のもとになっている書物のほとんどが宗教の聖典です。

宗教とインド哲学とは、切っても切り離せない関係にあるといっていいでしょう。

インド哲学の歴史

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

インド哲学の始まりヴェーダー

インド哲学の始まりは、アーリア人の手で紀元前1200年ごろに編集されたのが『リグ・ヴェーダー』という書物でした。

インド哲学は、この『リグ・ヴェーダー』の中の創造賛歌からはじまると考えられます。

創造賛歌は、宇宙はどのように始まったのかということを歌っている歌で、アーリヤ人の神様をたたえている内容となっています。

これが後のインド哲学の世界観につながる源となりました。

インド哲学の形づくる仏教

ヴェーダーのあとにインド哲学の根幹思想に影響を与えるのが、仏教です。

仏教は紀元前500年頃にブッダが開設した宗教で、インドからはじまりました。

仏教は、その後、中国、日本…と形を変えて広まっていき、今では世界的な宗教と呼ばれるほどですよね。

苦しみから安らぎへいたる道を人々に示すという宗旨となのですが、インド哲学の目的になってきます。

インド哲学に影響を与えるジャイナ教

仏教と同じぐらいの時期にあらわれて、インド哲学に影響を与えるのがジャイナ教です。

マハーヴィーラーが、紀元前500年ごろに起こした宗教で、長期間にわたりインド文化に深い影響を与えました。

アヒンサーと呼ばれる非暴力を徹底的に厳守することで有名で、生きとし生けるものを殺すことは絶対に許されません。

インドの人がよく行っている断食などは、ジャイナ教の厳しいアヒンサーからはじまりました。

アヒンサーは、現在のヨガ哲学の中でも守らなければならない重要なこととされています。

インド哲学に密接な関係があるヒンドゥー教

仏教の誕生から100年たった紀元前400年頃に誕生するのが、今では多くのインド人に信仰されているヒンドゥ-教です。

現代のインド哲学に関しては、ほぼヒンドゥー教の思想と関係してるといえるでしょう。

それどころか、実はヨガとも深い関係がある宗教なのです。

ヒンドゥ―教の聖典『バガヴァッド・ギーター』と呼ばれる長大な叙事詩に書かれている思想は、カルマヨガにもつながります。

インド哲学の六派学派とヨーガ

その後、さらに100年たった紀元前300年ごろからヒンドゥー教は6つの学派に分かれます。

インド哲学の6つの学派
  • ニヤーヤ学派
  • ヴァイシェーシカ学派
  • サーンキヤ学派
  • ヨーガ学派
  • ミーマーンサー学派
  • ヴェーダンタ学派

インド哲学では、この6つの学派をあわせて六派学派と呼んでいます。

みなさん、もうお分かりだと思いますが、六派学派の中でもヨーガ学派というものが、ヨガ哲学に当たるわけです。

ヨガ哲学は、パタンジャリが編集した『ヨーガスートラ』をもとにしています。