魚油の「EPA」や「DHA」で持久力も高まる!?

『common』より引用
(画像=『common』より引用)

脂肪酸は、細胞の膜を覆う原料としても使われます。「EPA」や「DHA」を摂取すると、細胞の膜に「EPA」や「DHA」が多く取り込まれます。

体内で酸素を運ぶ働きを担っているのは、赤血球という細胞です。「EPA」や「DHA」を多く摂取すると、赤血球の細胞膜にもこれらが多く取り込まれます。

「EPA」や「DHA」が多い細胞膜は、変形しやすいという性質があります。つまり「EPA」や「DHA」が豊富に含まれる赤血球は、変形して細い血管も通り抜け、体の隅々まで酸素を運ぶことができるようになります。

実際に「EPA」や「DHA」を摂取することで、より少ない酸素消費量で一定の距離を走ることができる、つまりランニングの効率が上昇することも報告されています。

「EPA」や「DHA」はダイエットだけでなく、トレーニングを行っている方にも嬉しい栄養素なのです。

魚を食べてダイエットする方法

『common』より引用
(画像=『common』より引用)

「魚油」をダイエットに取り入れるには、どうすればいいのでしょう?普段から魚を食べる習慣がある方なら、意外と簡単に摂取することができると思います。魚から摂取する場合は、サバやイワシのような青魚や、マグロやサーモンのような油の多い魚を食べるようにしましょう。

理想的なDHAの摂取量は、一日に1g~1.5g。焼いたサンマなら約1尾、小型のイワシなら約2尾です。刺し身であれば、マグロ(トロ)で2~3切れ、ブリで4~5切れになります。あるいは、脂肪の多い魚200~300gを週に3回程度食べるのもいいでしょう。

手軽に摂取できる加工食品としてはお魚の缶詰が最高です。中でも、「さば水煮」「さば味噌煮」「さんま蒲焼」「いわし味付」などは、原料そのものにDHAが多く含まれています。缶汁の中にもDHAがたくさん含まれているので、調理方法を工夫して、捨てずに利用するようにしたいものです。

・サバ缶を活用

サバの缶詰1缶で1日に必要な魚油を摂取することができます。缶汁の中にも、「EPA」や「DHA」が豊富に含まれているの、捨てずに調理しましょう。ダイエットをするなら、糖質量の多い味噌煮や蒲焼より、サバの水煮がおすすめです。

・マグロのお刺身、煮物もおすすめ

マグロのお刺身の場合は100gで1日分を補うことができます。煮て食べる場合は、丸ごといただきましょう。特に目の裏のゼリー状になった部分には、DHAが多く含まれています。

・サプリメントで摂取

「魚油」は、サプリメントとして販売されています。魚を調理するのが面倒だ、という方は、サプリメントからの摂取をオススメします。

魚油をサプリメントから摂取する際は、1日2gを目安に摂取しましょう。摂りすぎてしまうと、副作用が起こる可能性があります。サプリメントの瓶にも推奨量が記載されています。何でもそうですが、適量があるので、量を守って飲みましょう。

魚を食べてダイエットしよう!

今回は、魚に含まれている「魚油」の効果やダイエットでの取り入れ方について紹介してきました。「魚油」には、「EPA」や「DHA」という脂肪酸が含まれており、これらが様々な効果を発揮してくれます。「魚油」は、ダイエットをしているなら摂取しておきたい油です。普段魚を食べないという方も、この機会に魚を食べる習慣をつけてみてはいかがでしょうか。

text:中野卓

大学では栄養学、大学院では運動生理学を専攻。現在はスポーツ科学の研究に携わる。プライベートでは筋トレが日課。ダイエットやトレーニングに関する情報を発信していく。

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