松井証券とSBI証券を比較した結果、松井証券はNISAのつみたて投資枠の商品数は223本と、SBI証券(219本)よりも多く、また仕組みの難しい商品は取り扱わない等、初心者に向いている証券会社だということがわかりました。
一方で国内株式手数料に関しては、松井証券が「25歳以下無料、26歳以上50万円まで無料、100万円まで1,110円」と段階的に無料になるのに比べ、SBI証券は条件を満たせば一律0円です。大きい金額の取引を考えているならSBI証券が向いていると言えるでしょう。
- 松井証券は初心者に優しく、シンプルさを重視した証券会社
- SBI証券は豊富な商品を低コストで提供している証券会社
- 松井証券は外国株の取り扱いが米国のみである点や、債券の取り扱いがないなど、商品の充実度ではSBI証券にやや劣る
- SBI証券は商品数や情報量が多すぎて初心者には難しく感じる面も
- 投資初心者や深夜に取引を行う人は松井証券がおすすめ
- 幅広い選択肢から投資先を選びたい人や、IPOに興味がある人にはSBI証券がおすすめ
・【口座数】松井証券:151万口座、SBIグループ:1,169万口座(いずれも2023年末)
・【手数料(国内株式)】松井証券25歳以下無料、26歳以上50万円まで無料、100万円まで1,110円、SBI証券:0円
・【NISA成長投資枠(投資信託)】松井証券:1,062本、SBI証券:1,167本
・【NISAつみたて投資枠】松井証券:223本、SBI証券:219本
・【iDeCo】松井証券:40本、SBI証券(セレクトプラン):38本
・【商品数】松井証券:外国株式△債券×、SBI証券:すべて○
・【米国株】松井証券:約3,600銘柄、SBI証券:5,300銘柄超
・【IPO実績(2023年)】松井証券:70本、SBI証券:91本
・【ポイント制度】松井証券:松井証券ポイント(PayPayポイント、dポイント、Amazonギフトカードに交換可)、SBI証券:Tポイント、Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALのマイル、PayPayポイントから選択可
・【アプリ・ツールの機能】松井証券:松井証券日本株アプリなど、SBI証券:SBI証券株アプリなど
松井証券とSBI証券の違いを10項目で徹底比較
松井証券とSBI証券を項目ごとに比較してみます。一覧にして比較してみると、それぞれの特徴をつかみやすくなるでしょう。
・【口座数】松井証券:151万口座、SBIグループ:1,169万口座(いずれも2023年末)
・【手数料(国内株式)】松井証券25歳以下無料、26歳以上50万円まで無料、100万円まで1,110円、SBI証券:0円
・【NISA成長投資枠(投資信託)】松井証券:1,062本、SBI証券:1,167本
・【NISAつみたて投資枠】松井証券:223本、SBI証券:219本
・【iDeCo】松井証券:40本、SBI証券(セレクトプラン):38本
・【商品数】松井証券:外国株式△債券×、SBI証券:すべて○
・【米国株】松井証券:約3,600銘柄、SBI証券:5,300銘柄超
・【IPO実績(2023年)】松井証券:70本、SBI証券:91本
・【ポイント制度】松井証券:松井証券ポイント(PayPayポイント、dポイント、Amazonギフトカードに交換可)、SBI証券:Tポイント、Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALのマイル、PayPayポイントから選択可
・【アプリ・ツールの機能】松井証券:松井証券日本株アプリなど、SBI証券:SBI証券株アプリなど
自分の重視したい項目で、どちらがより有利か?比較結果は、両社で迷っている人の判断材料になるはずです。
以下の表で、主な10項目を比較してみましょう。
手数料 | ◯ 50万円まで0円 |
◎ |
NISA成長投資枠 の取り扱い |
◯ | ◎ |
NISAつみたて 投資枠の取り扱い |
◎ (223本) |
◎ (219本) |
iDeCo | ◎ (40本) |
◎ (38本) |
商品数 | ○ | ◎ |
米国株 | ○ (約3,600銘柄) |
◎ (5,300銘柄超) |
IPO | ○ (70社) |
◎ (91社) |
各種ポイント | ◎ (松井証券ポイント) |
◎ (Tポイント、Vポイント、 dポイント、PayPayポイントなど) |
専用アプリ | ◯ | ◯ |
キャンペーン | ○ | ◎ |
松井証券の詳細はこちら | SBI証券の詳細はこちら |
松井証券の特徴は、投資初心者にわかりやすいことです。取り扱い商品の豊富さではSBI証券に及びませんが、投資初心者向けの情報が充実している上、株取引の判断を電話で相談できるなど、初めて投資を行う人でも安心です。
また、仕組みの難しい投資信託をあえて取り扱わないなど、商品ラインアップにもこだわりがあります。
それに対してSBI証券の特徴は、豊富な商品を低コストで提供していることといえます。取り扱う金融商品の数は質・量ともに業界トップクラスで、手数料も最低水準です。
2社の特徴は、ホームページにも表れています。
松岡紀史(ライツワードFP事務所代表)
松井証券とSBI証券の比較:口座数 ——SBIグループが圧勝
「多くの人が使っている証券会社のほうが安心」という人は、その証券会社で開設されている口座数が気になるでしょう。
松井証券:151万口座(2023年末)
SBIグループ:1,169万口座(2023年末)
※SBIグループの口座数はSBI証券のほか、SBIネオモバイル証券とSBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含む
口座開設数を比較すると、SBIグループが松井証券を圧倒しています。
なお松井証券の口座数はSBIグループには遠く及びませんが、2022年からは毎月コンスタントに5,000〜1万口座ずつ増やしています。
【比較結果】
どちらも多くの人に支持されている証券会社ですが、より人気の高いのはSBI証券といえるでしょう。
松井証券とSBI証券の比較:手数料 ——SBI証券のほうが安い
まず、松井証券とSBI証券の国内株式の手数料を比較してみましょう。
SBI証券は2023年9月30日から国内株式手数料”ゼロ革命”を採用し、現物取引・信用取引ともに手数料が0円です。
一方、松井証券の国内株式の手数料は、現物取引・信用取引の1日の約定代金合計で手数料がシンプルに決まる「ボックスレート」を採用しています。
比較してみると、SBI証券が約定金額にかかわらず手数料が無料なのに対し、松井証券では26歳以上の方の場合、1日の約定合計額が50万を超えると手数料がかかり始めます。
次に、IPO、米国株、投資信託、NISAでの取引手数料を比較してみます。
松井証券ではIPOの売却時に委託手数料がかかりますが、米国株、投資信託の取引やNISA内での売買手数料は、松井証券とSBI証券で差がなく、どちらも業界最安値水準です。
【比較結果】
SBI証券と松井証券の最大の違いは、国内株式の現物・信用取引の手数料の差です。
SBI証券では約定金額にかかわらず手数料が無料なのに対し、松井証券は1日の約定金額が50万円以上になると手数料がかかります。
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)
松井証券とSBI証券の比較:NISA(成長投資枠) ——商品数の豊富さではSBI証券が若干有利
NISAには成長投資枠とつみたて投資枠があります。まず松井証券とSBI証券の成長投資枠に関して比較してみましょう。
どちらもNISAを利用した売買では取引手数料が無料です。2社とも国内株式、投資信託のほか、外国株式やIPOの購入ができます。
最も大きな違いは外国株式の対象国のバリエーションです。松井証券では対象が米国のみなのに対し、SBI証券では米国の他、中国、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシアの計9ヵ国が対象です。
また、成長投資枠で購入できる投資信託も、SBI証券の方が若干多くなっています。
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)
【比較結果】
大きな違いは外国株式の対象国の差です。NISAの成長投資枠で、米国株式だけでなく、中国やロシア、アセアン諸国に投資したいのであればSBI証券の方がいいでしょう。
松井証券とSBI証券の比較: NISA(つみたて投資枠)——両社とも品揃えが豊富
そもそもNISAのつみたて投資枠では、ノーロード(販売手数料が無料)の投資信託しか取り扱っていません。どのためNISAのつみたて投資枠は手数料の面では差が出にくい制度といえます。
そこで、取り扱い商品数と積立頻度を比較してみましょう。
金融庁が発表しているつみたて投資枠対象の投資信託は、2024年1月30日時点で281本です。
出典:金融庁「つみたて投資枠対象商品の分類」
なお、つみたて投資枠の積立頻度は原則として毎月ですが、SBI証券は「毎月」に加えて「毎週」と「毎日」を選べ、より自由に積立頻度を設定できます。
【比較結果】
つみたて投資枠で購入できる投資信託の本数は、両社とも豊富で業界最高レベルです。したがって、つみたて投資枠に関しては松井証券、SBI証券どちらを選んでもいいでしょう。
あえて積立方法を毎月以外にしたい人はSBI証券を選びましょう。
松井証券とSBI証券の比較:iDeCo ——商品数は五分だが、ラインアップに若干違いあり
松井証券とSBI証券のiDeCoで取り扱っている商品を比較してみましょう。
松井証券(40本) | SBI証券(41本) | |
---|---|---|
合計 | 40 | 38 |
元本確保型 | 1 | 1 |
国内株式 | 5 | 6 |
国内債券 | 2 | 1 |
外国株式(先進国) | 8 | 13 |
エマージング株式 | 1 | 2 |
外国債券(先進国) | 2 | 3 |
エマージング債券 | 3 | 1 |
ハイイールド債券 | 0 | 0 |
複合資産 | 12 | 8 |
REIT | 4 | 2 |
その他 | 2 | 1 |
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取り扱い投資信託の銘柄数では、松井証券40本、SBI証券(セレクトプラン)が38本と、ほとんど差はありません。
内容を比べると、松井証券は複合資産の数が比較的多く、SBI証券は外国株式(先進国)の投資信託のラインアップが豊富といえます。どちらもハイイールド債の取り扱いはありません。
次に、iDeCoにかかる手数料を比較してみましょう。iDeCoでは加入時のほか、毎月手数料が発生するので、手数料の違いは重要な要素といえます。
加入時 | 2,829円 | 2,829円 | |
運用期間中にかかる 費用 (毎月) |
積立を行う場合 | 171円 | 171円 |
積立を行わない場合 | 66円 | 66円 | |
移す時 | 4,400円 | 4,400円 | |
受取時(振込の都度) | 440円 | 440円 | |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
iDeCoの手数料に関しては、2社に違いはありませんでした。なお、上記の手数料はすべての証券会社の中で最も安い水準です。
【比較結果】
iDeCoの取扱商品数は互角で、手数料にも違いはありません。自分で色々と資産を組み合わせるのが苦手で、一本の投資信託でバランスよく投資したいという人は、複合資産の選択肢が多い松井証券の方が向いているかもしれません。
松井証券とSBI証券の比較:商品数 ——取り扱い商品数ではSBI証券に分があり
次に、2社で取り扱っている商品とサービスの数を比較してみましょう。
国内株式 | ○ | ○ |
外国株式 | ○ (米国株) |
○ (米国含む9カ国) |
債券 | × | ○ |
単元未満株 | △ (売却のみ) |
○ |
投資信託 | ○ (1,845本) |
○ (2,573本) |
IPO | ○ | ○ |
先物・オプション取引 | ○ | ○ |
FX | ○ | ○ |
金・銀・プラチナ | × | ○ |
iDeCo | ○ | ○ |
NISA | ○ | ○ |
銀行提携 | ○ (MATSUI Bank) |
○ (住信SBIネット銀行など) |
保険 | × | ○ |
詳細はこちら | 詳細はこちら |
外国株に関しても、対象国の数ではSBI証券が優っています。
中でも、2023年から2024年にかけては世界的なインフレの影響などで海外債券の利回りが高くなっているため、海外債券を購入したい人はSBI証券を選ぶ方がいいでしょう。
【比較結果】
どうしても外国株や債券、金・銀・プラチナなどに投資したい場合は、ほとんどすべての商品を購入できるSBI証券を選ぶといいでしょう。
松井証券とSBI証券の比較:米国株 ——取り扱い銘柄数ではSBI証券
松井証券とSBI証券の米国株式に関する比較は次の通りです。
銘柄数 | 約3,600銘柄 | 5,300銘柄超 |
取引手数料 | 約定代金×0.495% 最低取引手数料: 0ドル 上限取引手数料:22ドル |
約定代金×0.495% 最低取引手数料: 0ドル 上限取引手数料:22ドル |
NISA口座対応 | ○ | ○ |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
両社とも取引手数料は主要ネット証券最安値で、NISAにも対応しています。
取り扱い銘柄数では、SBI証券の方が1,700銘柄ほど多くなっているので、より幅広い米国企業から投資先を選びたいのであればSBI証券が適しています。
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)
【比較結果】
取り扱い銘柄数に関しては現時点ではSBI証券に分があります。しかし、松井証券も今後さらに銘柄数を拡充する可能性が高いです。手数料やNISA口座での売買など、その他の条件に差はありません。
投資という観点では、投資する「国」、投資する「時期」、投資する「対象」が重要です。「国」では、日本より米国のほうが有利だと思います。理由は複数あって、まず日本が少子高齢化で人口が減り続けるのに対し、米国の人口はこれからも増え続けることが予測されています。
人口が増えれば労働人口を確保できますし、日本のように若い人たちが多くの高齢者を支える構図になりません。次に、経済成長。米国経済は、2008年のリーマンショックによって大きく落ち込みましたが、すぐに持ち直しました。
今回のコロナショックでも、やはり米国経済は急ピッチで回復しています。今後、新興国のような高成長はないにしても、高い水準で成長していく可能性が高いでしょう
Twitter:@tapazou29
ブログ:たぱぞうの米国株投資
松井証券とSBI証券の比較:IPO ——実績はSBI証券がリード
IPO(新規公開株)は、証券会社によって取り扱い銘柄数が異なります。松井証券とSBI証券の過去5年間の取り扱い銘柄数は、以下のとおりです。
2023年 | 70本 | 91本 |
2022年 | 55本 | 89本 |
2021年 | 56本 | 122本 |
2020年 | 18本 | 85本 |
2019年 | 21本 | 84本 |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
松井証券は2021年からIPOの取り扱い商品数が急増しています。2019年の本数が21本であったのに対し、2021年が56本、2023年には70本まで銘柄数を増やしています。
これは証券会社の中で2番目に多い銘柄数ではあるものの、業界トップはSBI証券の91本(2023年)です。
また、IPO株は主幹事証券に多く割り当てられるのですが、松井証券は日本取引所グループの「主幹事候補証券会社一覧」に証券名が無いため、主幹事になる可能性は低いと思われます。
したがって、IPOについては取り扱い銘柄数と割当数の両方からSBI証券の方がリードしています。
ただし、松井証券のIPOでは抽選時の事前入金が不要です。つまり、手元にお金がなくてもIPOの抽選に参加できるというメリットがあります。
【比較結果】
取り扱い銘柄数やIPO株の割当て数ではSBI証券がリードしています。ただし松井証券はIPO株の抽選時に事前入金が不要なので、とりあえず口座を作って抽選に参加するという方法もあります。
松井証券とSBI証券の比較:ポイント制度 ——貯まりやすいのはSBI証券
2社のポイント制度を比較すると、ポイントが貯まりやすいのはSBI証券で、使いやすさは松井証券がやや上回っています。
まず、ポイントの貯め方を比較してみましょう。
貯められる ポイントの種類 |
松井証券ポイント | Tポイント、Vポイント、Pontaポイント、 dポイント、JALマイル、PayPayポイント |
新規口座開設 | △ (臨時キャンペーンあり) |
100ポイント |
国内株式取引 | - | 月間合計手数料の1.1% |
投資信託 | 月間平均保有額の 最大1.0% |
月間平均保有額の 0.1〜0.25% |
金・銀・プラチナ | - | 月間合計手数料の1.0% |
FX取引 | - | 取引10単位に対して 最大4ポイント |
ファンドラップ | - | 月間の平均運用資産額の 0.1〜0.2% |
その他 | 不定期で キャンペーンあり |
ポイント投資を紹介した人、 紹介された人に5,000ポイント(最大3人) 、その他不定期でキャンペーンあり |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
松井証券のポイントプログラム「松井証券ポイント」は、投資信託の保有のほか、MATSUI BANK(スマホデビット)とクレジットカード(MATSUI SECURITIES CARD)の利用、そして各種キャンペーンで貯まります。
このうち、スマホデビットとクレジットカードは松井証券の金融商品の購入には利用できないため、証券口座の利用によって松井証券を貯める方法は、投資信託の保有と不定期に行われる各種キャンペーンの2種類です。
一方、SBI証券では、国内株式や金・銀・プラチナへの投資、SBIラップの利用、FX取引でもポイントが貯まり、新規口座開設や友達紹介でもポイントを貯められます。
また、SBI証券では金融商品のクレカ決済でポイントが貯まるのもメリットです。クレジットカードで積立投資を設定しておけば、毎月自動的にポイントが貯まります。
したがってSBI証券の方がポイント獲得の幅は広いでしょう。
「投資信託の保有」でのポイント付与率を比較すると、松井証券が月間平均保有額の最大1.0%なのに対し、SBI証券は0.1%〜0.25%です。
例えば、NISAで人気のeMAXIS Slimシリーズを比較してみると、それぞれのポイント還元率は次のとおりです。
eMAXIS Slim 国内株式 (TOPIX) |
0.055% | 0.05% |
eMAXIS Slim 米国株式 (S&P 500) |
0.0326% | 0.0326% |
eMAXIS Slim 全世界株式 (オールカントリー) |
0.0175% | 0.0175% |
松井証券には、「J.エクイティ」「日興・DWS・ニュー・リソース・ファンド」「みずほ好配当日本株オープン(ノーロード)」など1%の還元が得られる投資信託がありますが、これらはアクティブファンドです。
したがって、インデックスファンドを中心に投資を考えている人には、2つの証券会社でポイント還元率にそれほど差はありません。
【比較結果】
SBI証券の方がポイントを貯める手段が多いです。アクティブファンドに積極的に投資するなら、松井証券のポイント還元率が高くなるケースもあります。
【SBI証券と松井証券のポイントの使い方 比較】
次に、ポイントの使い方を比較してみましょう。
貯まるポイントの種類 | 松井証券ポイント | 最初に以下から メインポイントを設定 ・Tポイント ・Vポイント ・Pontaポイント ・d ポイント ・JALのマイル ・PayPayポイント |
交換可能な ポイントサービス |
・PayPayポイント(※) ・dポイント ・Amazonギフトカード |
|
国内株式への投資 | × | ○ |
投資信託への投資 | △ | ◎ |
その他 | カタログ商品と交換 | × |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
選択できるポイントサービスの種類はSBI証券の方が豊富ですが、いつでも好きなポイントに変更できる点では松井証券の方が融通が利くかもしれません。
また、松井証券ポイントはAmazonギフトカードに交換できる点も特徴で、よく買い物する人には嬉しいサービスです。
貯まったポイントで再投資したい人は、SBI証券の方が選択肢が広がります。松井証券ポイントも投資信託に投資できますが、投資対象の銘柄は次の3本に限定されています。
・ひふみプラス
・eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
・eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
一方、SBI証券は購入できる投資信託に制限はありませんし、スポット(一括)購入だけでなく、投資信託の積立購入にポイントを利用できるのも大きな特徴です。
また、国内株式(単元未満株含)の購入にもポイントを利用できるので、ポイントで投資を行う幅は格段に広いといえます。
【比較結果】
貯まる(交換できる)ポイントサービスの種類ではSBI証券の方が豊富です。貯まったポイントを投資したい人にとっても、SBI証券の方が圧倒的に選択肢が広いでしょう。
松井証券とSBI証券の比較:アプリやツールの機能 ——充実度は互角
最近はスマートフォンで投資を行う人が多いので、証券会社も専用アプリを次々と発表しています。松井証券とSBI証券のスマホ専用アプリ・ツールを比較しましょう。
国内株式取引 | 日本株アプリ 株touch |
SBI証券 株アプリ |
米国株式取引 | 米国株アプリ | SBI証券 米国株アプリ |
投資信託取引 | 投信アプリ | かんたん積立アプリ |
FX | FXアプリ | SBI証券 FXアプリ |
先物・オプション取引 | 先物OPアプリ | SBI証券 先物・ オプションアプリ |
情報収集サイト | フル板情報 (BRiSK for 松井証券) |
国内株式向け スマートフォンサイト 投資信託向け スマートフォンサイト |
その他 | 松井FP〜 将来シミュレーター |
取引所CFDアプリ -くりっく株365 iDeCo向け スマートフォンサイト My資産 |
詳細はこちら | 詳細はこちら |
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)
【松井証券おすすめツール】
証券会社独自のツールで特筆すべきは、松井証券の 「松井FP〜将来シミュレーター」です。
ファイナンシャル・プランナーが行うライフプランシミュレーションをWEB上で完結できるツールです。ライフイベントなどの質問に答えると、将来のお金についてシミュレーションを出してくれます。
【SBI証券おすすめツール】
一方でSBI証券にはiDeCo専用のサイトがあります。
iDeCoに関するコラムや商品の選び方など、様々な情報が提供されています。iDeCoの利用を考えている人にとっては嬉しいサービスでしょう。
【比較結果】
アプリの機能については、その人の使い方や好みによっても評価が分かれるため、両社互角といえそうです。
松井証券とSBI証券のメリットを比較
松井証券とSBI証券の主なメリットを比べてみましょう。
松井証券とSBI証券、自分にはどちらが向いている?
両社の違いを見てきましたが、自分にはどちらが向いているのか分からないという人もいるでしょう。そんな時はそれぞれの証券会社に「向いているタイプ」をチェックしてみましょう。
松井証券が向いているタイプ
松井証券は特に初心者にやさしい証券会社です。
取り扱い商品の種類や数にもこだわりがあり、初心者向けの情報も豊富です。このような特徴を持つ松井証券で口座を開設するのに向いているのは、次のような人です。
【投資初心者〜投資初級者、インターネットの操作に慣れていない高齢者】
松井証券は投資をしたことがない投資初心者におすすめです。
松井証券ではあえて難しい投資信託は売らないなど取り扱い商品にこだわりがあることに加え、「はじめての株取引」「はじめての投資信託」「はじめてのNISA」など、投資を始めて行う人向けの情報提供も豊富です。
またネット証券でありながら、実際のオペレーターに投資判断について電話で相談できる「株の取引相談窓口」もあります。手数料の面から見ても、国内株式の取引額が1日合計50万円未満であれば、SBI証券と大差ありません。
松岡紀史(ライツワードFP事務所代表)
【深夜に株式投資を行う可能性がある人】
松井証券では、日本株の取引が業界最長の深夜2時まで行えます。夜間取引ができる証券会社は他にもありますが、業界大手のSBI証券と楽天証券でも取引時間は深夜23:59までです。
松井証券であれば、「日中働いている会社員」「帰宅が遅い人」「夜型の人」なども余裕を持って株取引が行えるでしょう。
SBI証券が向いているタイプ
ネット証券最大手のSBI証券は、商品ラインアップや手数料などが業界トップクラスです。
ほとんどの人にとってデメリットのない証券会社ですが、松井証券と比較してSBI証券が向いているのはどのような人でしょうか。
【投資初級者〜中級者、デイトレードなども視野に入れている方】
SBI証券は取り扱い商品の種類・数が多く、NISAやiDeCoで購入できる商品数も業界トップクラスです。ある程度自分で情報を収集・分析できる人なら、業界最高水準の商品ラインアップに低コストで投資できます。
現時点ではNISAを中心とした運用を考えているものの、今後は債券、外国株式、金・プラチナへの投資にも興味がある人、また将来的にデイトレードにも挑戦してみたい人など、さまざまな投資スタイルに対応可能です。
【IPO銘柄への投資を考えている人】
どの金融商品の取扱本数も多いのですが、中でもIPOの取扱銘柄数は証券業界の中でもダントツです。抽選に外れると加算される「IPOチャレンジポイント」を使うことによって、次回以降のIPO当選確率がアップするというユニークなポイントプログラムもあります。IPOを中心に投資するなら必ず口座を開設しておきたい証券会社といえます。
【貯まったポイントを投資に回したい人】
SBI証券は投資やキャンペーンで貯まるポイントの種類を「Tポイント」「Vポイント」「Pontaポイント」「dポイント」「JALのマイル」「PayPayポイント」から選べます。自分が普段の生活でよく使うポイントを選べるのは大きなメリットです。
また、貯まったポイントを投資に回すことで、さらに効率的に資産運用を行うことができます。SBI証券では国内株式や投資信託のスポット(一括)購入のほか、投資信託の積立にもポイントを利用できます。
松井証券で口座を開設した人の評判・口コミ
実際に松井証券を使っている人の口コミをご紹介します(fuelle編集部)。
松井証券の口コミ:松井証券を選んだ理由
手数料の安さに魅力を感じて口座開設をしたという人が多くいました。
手数料の安さで大きなメリットがあると思い、開設しました。(20代・男性)
1日の約定代金が50万円以下の取引は手数料が無料なので初心者にはおすすめです。(40代・男性)
松井証券の口コミ:松井証券の良い点
松井証券を利用し始めて良いと思った点を聞いてみました。
- 1日50万円までの取引で手数料無料
- ロボアドバイザーなどのアドバイス
1日の取引金額が50万円を超えなければ手数料は無料となるため、その日のうちに何回も取引を行う際にはとても助かります。その他に現金還元サービスがあり、投資信託をすると約0.3%が還元されるので、それもお得なのでいいと思います。(20代・男性)
松井証券の最大の魅力は何と言っても、1日50万円までの取引なら手数料が無料になる点です。少額の取引をする際にはかなり重宝できます。大幅に取引手数料のコストダウンを図ることができるので大満足です。(40代・男性)
ロボアドバイザーの投資アドバイスがとても良いです。何を買ったらよいかわからない時に使うと、非常に頼りになります。(50代・男性)
1日の約定代金が50万円までなら手数料無料な点をメリットとして挙げている人が多くいました。またロボアドバイザーなどのサポートサービスも重宝しているという声がありました。
松井証券の口コミ:松井証券の気になる点
松井証券のデメリットや不便なところも聞いてみました。
- 海外株がない
- 誤発注をしてしまうことがある
海外の株などは取り扱っておらず、そこに挑戦したい人にはおすすめできません。(20代・男性)
アプリの使い勝手のせいなのか?たまに誤発注をしがちなのでそこが残念に感じます。(40代・女性)
海外株にチャレンジしてみたい人は、松井証券以外の証券会社を利用してみるのがいいでしょう。
SBI証券で口座を開設した人の評判・口コミ
続けてSBI証券で口座を開設した人の口コミも紹介します(fuelle編集部)。
SBI証券の口コミ:SBI証券を選んだ理由
やはり取扱銘柄の豊富さに魅力を感じ、SBI証券で口座開設をしたという人が多いようです。
SBI証券を選んだ理由は、米国株・投資信託の扱っている銘柄が多い点です。NISAで選べる商品が多かった点も選んだ理由の一つです。(30代・男性)
たくさんの銘柄を扱っているところがとてもいいと思い、娘からのすすめもあって地方銀行のNISAを解約して乗り換えました。(50代・女性)
SBI証券の口コミ:SBI証券の良い点
SBI証券を実際に使ってみて良い点は何だったのでしょう。
- 銘柄数が多い
- 外国株の取扱が多い
- 手数料が安い
- 三井住友カードで投資信託がカード決済できる
- Tポイントが貯まる
選べる銘柄が多い点はかなりおすすめできます。 NISAの買付手数料が無料なのもメリットです。 また積立投信を三井住友カードで50,000円までカード決済でき、Tポイントが貯まる点も大きなメリットです。(30代・男性)
取引手数料がかからず、ネットで日々の動向がわかるのが良いです。(50代・女性)
SBI証券は取引手数料の安さはもちろん魅力ですが、それ以上に魅力的なことがあります。それは外国株の取り扱い数と投資信託の本数が多いことです。外国株の取り扱いが9か国もあり、これは他のネット証券会社よりもかなり飛び抜けています。また投資信託の本数も2,500本を超えていて、こちらも魅力的です。(40代・男性)
銘柄数の多さや手数料のお得さに対するポジティブな口コミが目立ちました。
SBI証券の口コミ:SBI証券の気になる点
SBI証券の気になる点やデメリットの口コミも確認しましょう。
- サイトが使いづらい
- どこから注文できるかわかりづらい
- 開設手続きが難しかった
デメリットはサイトが少し使いづらい点です。慣れるまではどこから注文できるのか分からず、サイト内をうろつくことになると思います。(30代・男性)
開設手続きがネット申請でちょっと手こずりました。(50代・女性)
サイトの見づらさや使いづらさに不満の声が多く聞かれました。
松井証券のメリット
松井証券は、1918年に創業した老舗の証券会社です。他の人気証券会社はほとんどが大手グループの系列会社ですが、松井証券は独立系の証券会社として100年以上の歴史があります。松井証券の人気の理由として、顧客の使いやすさを重視していることと、ニーズをいち早くキャッチして実現してきたことが挙げられるでしょう。
老舗だからといって古い方法にこだわるのではなく、利便性を追求したアプリや業界初の革新的なサービスを次々と提供しています。
松井証券のメリット① 仕組みが難しい投資信託は取り扱わない
松井証券は「お客様本位の業務運営を実現するための方針」の中で、「商品の仕組みが複雑な投資信託は取り扱わない」ことを明記しています。
投資信託の取り扱い本数は1,845本(2024年2月20日現在)と、SBI証券(2,574本)の7割程度です。ただし、これは松井証券が投資信託に力を入れていないからではなく、上記のこだわりがあるからです。
実際、デリバティブ運用が組み込まれている通貨選択型投資信託やカバードコール型投資信託などは、プロでも理解が難しい商品であるため、投資に慣れていない人がよくわからずに購入すると思わぬ損失を招く恐れもあります。
こうした難解な投資信託が除外されていることは、逆に投資初心者には安心かもしれません。
松岡紀史(ライツワードFP事務所代表)
松井証券のメリット② 専用アプリやツールが無料で使える
松井証券は、投資情報の提供や取引のためのアプリ・ツールが充実しています。
例えば「QUICKリサーチネット」では、個別銘柄をはじめ国内の経済・マーケット状況、海外マーケットのレポート・情報を表示する「レポート総合」や、独自取材による「株主優待情報」、人気サービスや企業が開発した新商品を取材しトレンド追跡と情報発信を行う「とれんど選隊」などの情報に、トップページからすぐにアクセスできます。
また「株touch」を活用すれば、スマートフォンだけで投資情報の収集から株式取引、先物・オプション取引まで行うことができます。スマホ専用に開発されたアプリなのでワンタップで注文できるなど、利便性も高いです。もちろんiPhone、Androidどちらにも対応しています。
松井証券のメリット③ 手数料が安く、無料でできる取引も多い
松井証券の取引手数料は全体的に安く、利用者にわかりやすい手数料体系になっています。
無料でできる取引も多く 、上記の50万円以下の現物株式のほか、IPOや投資信託、米ドルMMF、FXの手数料も0円です。さらにNISAでは、すべての商品を手数料無料で購入できます。
松井証券のメリット④ 初心者向けの情報を多く提供している
松井証券では、パソコンで利用できる「マーケットラボ」により、最新の株価情報や会社四季報、企業情報のほか、売買動向、業績予想、優待情報などをすべて無料で見ることができます。また、プロのアナリストが解説するマーケット動向などの動画も無料視聴が可能です。
こうした株価の見通しやマーケット動向などの情報は他のネット証券でも提供しているところがあります。しかし松井証券が他社と異なるのは、投資初心者に役立つ情報を豊富に提供している点です。
例えば、「はじめての株式投資」「はじめての米国株」「はじめてのNISA」などのように、投資初心者のために商品や制度ごとの基礎知識や魅力などをわかりやすく解説している動画があります。
また、「失敗しない投資の基本」「〇〇先生が教えるはじめてのFX」など、ファイナンシャル・プランナーやトレーダーが投資の基礎について解説している動画があるのも松井証券ならではの特徴です。
松井証券のメリット⑤ サポート体制が充実
顧客本位の松井証券らしく、サポート体制も充実しています。Webサイトは見やすく、さまざまな方法で問い合わせが可能です。
【チャットでのサポート】
松井証券のチャットサポートは、無人(AI)と有人を選べます。
無人(AI)チャットでは主に個人情報を伴わない一般的な内容に対応し、有人チャットでは次の内容の質問を受け付けています。
・松井証券口座開設方法
・松井証券取扱商品やサービスの概要説明
【電話でのサポート】
「松井証券顧客サポート」では、証券投資に関することからパソコンの操作方法まで、さまざまな質問に対応しています。なお、第三者機関HDI-Japan(ヘルプデスク)主催の2023年度問い合わせ窓口格付け(証券業界)では、松井証券は13年連続で三つ星を獲得しています。
【株の取引相談窓口】
日本株や米国株の取引の際、銘柄の探し方や売買の材料探し、取引のタイミングなどを専門の相談員に相談できるサービスです。
投資初心者の中には、誰かに直接相談できる窓口があったほうが安心と思う人も多いのではないでしょうか。しかし多くのネット証券には、窓口は設けられていません。
松井証券はネット証券でありながら、相談員とコミュニケーションを取りながら運用方針などを決められます。これは顧客本位の松井証券ならではのサービスといえるでしょう。
また、パソコンに詳しくない人にとってありがたいのが、「リモートサポート」というサービスです。
これは、オペレーターがインターネットを通じて顧客の画面を見ながら操作方法などを説明するサービスです。同じ画面を見ながら説明を受けられるので、より詳しく理解できるでしょう。
松井証券のメリット⑥ 夜間取引(PTS取引)が翌日2時まで可能
通常、日本の株式市場での取引は前場の9:00〜11:30と後場の12:30〜15:00ですが、松井証券の夜間取引(PTS取引)では26:00(深夜2時)まで日本株の売買ができます。
松井証券のPTS取引時間は、デイタイム・セッション(8:20~15:30)とナイトタイム・セッション(17:00~26:00)です。(※)ナイトタイム・セッション(夜間取引)では、企業の決算発表や海外市場の動向、ニュースを見ながら日本株式の売買が可能です。日中は忙しい方にもリアルタイムのお取引ができるメリットがあります。
現物取引のみ。信用取引は東証の取引時間中のみが対象です。
出典:松井証券『PTS 概要・魅力』
会社員の場合、通常の取引時間中は勤務時間と重なっているケースが多く、株式投資を始めたくても時間的に難しいこともあるでしょう。松井証券では翌日深夜2時まで取引可能なので、帰宅した後でも余裕を持って取引を行えます。
松井証券のメリット⑦ 投信残高ポイントサービスが最大1%で、業界最高水準
松井証券では、取り扱っているすべての投資信託について、「投信残高ポイントサービス」を提供しています。保有する商品の種類と保有金額に応じて、松井証券ポイントが還元されます。
ポイント還元数は、全保有銘柄について以下の計算を行い、合計した金額で算出されます。
<ポイント還元の計算式>
月間平均保有金額×各投資信託のポイント還元率÷12
ポイント還元率は投資信託によって変わります。銘柄によっては最大1%の還元率のものもあります。
【ポイント還元率が1%の対象銘柄】
・J.エクイティ
・日興・DWS・ニュー・リソース・ファンド
・みずほ好配当日本株オープン(ノーロード)
なお、SBI証券のポイント還元率は最大0.25%です。松井証券の還元率は業界最高水準です。
会社名 | 松井証券株式会社 |
---|---|
創業 | 1918年5月 |
設立 | 1931年3月 |
代表者 | 代表取締役社長 和里田 聰 |
本社所在地 | 東京都千代田区麹町一丁目4番地 |
資本金 | 11,945百万円 |
SBI証券のメリット
SBI証券はSBIホールディングス傘下の証券会社で、インターネット証券としては業界最大手です。SBI証券の特徴は、商品の網羅性と手数料の安さ。株式、投資信託、外国株、先物・オプションなど、とにかく取り扱っている商品が豊富で、手数料の安さも常に業界で1位、2位を争っています。
SBI証券のメリット① IPO取扱銘柄数が証券業界トップクラス
SBI証券はほとんどの金融商品で取り扱い数が業界トップクラスですが、中でも注目すべきはIPO(新規公開株)の取り扱いがダントツに多いことです。
SBI証券は、2023年に新規上場した企業96社のうち、約95%にあたる91社ものIPO銘柄を取り扱っています。2位の松井証券が70社なので、いかにSBI証券の取り扱い数が突出しているかわかります。
購入できる証券会社はいくつかありますが、すべての証券会社が新規上場企業の全株式を取り扱えるわけではありません。その点で、約95%のカバー率を誇るSBI証券はIPO投資に強い証券会社といえるでしょう。
SBI証券のメリット② さまざまなポイントを選べる
SBI証券では、国内株式の取引や投資信託の保有、FX取引などの取引のほか、新規口座開設や友達紹介でポイントを貯められます。
また、メインで貯めるポイントを「Vポイント」「Pontaポイント」「dポイント」「JALのマイル」「PayPayポイント」の5種類から選べるのも大きな特徴です。
Vポイント | Pontaポイント | dポイント | JALのマイル | PayPayポイント | |
---|---|---|---|---|---|
国内株式手数料 マイレージ |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
投資信託の保有 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
SBIラップの おまかせ運用 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
金・銀・ プラチナの購入 |
○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
FX取引 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
お友達紹介 | × | × | ○ | × | × |
新規口座開設 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Vポイントアップ プログラム |
○ | ― | ― | ― | ― |
さらに、貯まったポイントは、国内株式や投資信託の購入にも利用できます。
Vポイント | Pontaポイント | dポイント | JALのマイル | PayPayポイント | |
---|---|---|---|---|---|
国内株式の購入 | × | ○ | × | × | × |
投資信託の購入 | ○ | ○ | × | × | × |
上の表のようにdポイントやJALのマイル、PayPayポイントは、SBI証券での商品の購入には使えません。しかしこれらは通常のポイントとして日常生活で活用できるため、損することはないでしょう。
【SBI証券はクレカ積立でクレジットカードのポイントも貯められる】
SBI証券では三井住友カードが発行するクレジットカードによる投資信託の積立でも、ポイントを貯められます。
投資信託の毎月の購入金額(100円〜5万円)を設定すれば、カードの種類に応じて購入金額の0.5%〜5.0%のポイントが貯まっていきます。ポイントの種類はVポイントのみですが、NISAの成長投資枠やつみたて投資枠にも対応しています。
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)
SBI証券のメリット③ 手数料が業界最低水準
SBI証券は、もともと取引にかかる手数料が業界トップクラスに安い証券会社でしたが、2023年9月30日から始まった手数料「ゼロ革命」で、取引手数料がさらに安くなりました。
- 国内株式の売買手数料が0円
- NISAにおける米国株式と海外ETFの売買手数料が0円
- 米ドルと円の為替手数料が0円
ゼロ革命の特徴の1つ目は、国内株式の売買手数料が約定金額にかかわらず0円になったことです。現物取引だけでなく、信用取引やS株(SBI証券の単元未満株)の売買も対象です。
2つ目の特徴は、NISAの取引で、米国株式と海外ETFの売買手数料が0円になったことです(NISA口座以外の特定口座や一般口座では手数料がかかることがあります)。
3つ目は、2023年12月1日から、米ドルと円の為替手数料が0円になったことです。これまで米国株式や米国債、米ドル建などの米ドル資産を買ってみたかったものの、為替コストが気になって挑戦できなかったという人にはメリットがあるでしょう。
SBI証券では日本円から米ドル、米ドルから日本円どちらの取引でも手数料が0円です。
SBI証券のメリット④ 幅広い外国株式に投資できる
SBI証券では9ヵ国もの外国株式を取り扱っています。外国株式の取り扱い国数は、主要ネット証券の中でSBI証券がNo.1です。
具体的にはアメリカや中国、ロシアといった人気の高い国の他、韓国やベトナム、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシアなど、アセアン地域の国もあります。
アップルやアリババなどの外国株式へのニーズが高まっていますが、証券口座を開設している証券会社が外国株式を取り扱っていなければ買うことができません。
外国株式を取り扱っている証券会社でもアメリカ株のみ、アメリカ株と中国株のみなど、取り扱いがそれほど多くないところが多いのですが、SBI証券なら豊富な選択肢の中から選べますね。
SBI証券のメリット⑤ iDeCoやNISAの取り扱い商品も豊富
iDeCoや新NISAをきっかけに、投資を始めてみようと思っている人も多いのではないでしょうか。
iDeCoやNISAのつみたて投資枠は、少額から始めて税制優遇を受けながら資産形成ができる制度です。この2つは商品の数が限られており、証券会社によって扱っている銘柄が異なります。
しかし、その中でSBI証券のラインアップは業界トップクラスです。そのため、これらの制度を利用した場合でも、納得できる商品を選べるでしょう。
【iDeCoとは】
年金制度の一種です。国民年金や厚生年金保険などすべての国民が加入しなければならない「公的年金」に対し、iDeCoは自分で加入するかどうかを選べる「私的年金」です。
掛金、運用益、給付を受け取るときに、税制の優遇を受けられます。
○ iDeCoでは、掛金、運用益、そして給付を受け取るときに、税制上の優遇措置が講じられています。
出典:国民年金基金連合会 『iDeCoってなに?』
【NISAとは】
NISAは、NISA口座(非課税口座)内で購入した株式や投資信託から得た利益が非課税になる(=税金がかからない)制度です。
通常金融商品に投資した場合、売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。しかしNISA口座では約20%の税金がかからないため、利益がそのまま手元に残ります。
例えば投資の利益が20万円の場合、通常は税金として約4万円徴収されます。一方でNISA口座の場合非課税なので、利益の20万円がそのまま手元に残るのです。
NISAには成長投資枠とつみたて投資枠があります。違いは、「年間投資枠」「投資方法」「投資対象商品」の3点です。
成長投資枠は年間240万円まで投資でき、積立購入することもスポット(一括)購入することもできます。購入できる商品は上場株式や投資信託など、幅広いのが特徴です。
一方、つみたて投資枠の年間投資枠は120万円で、投資方法は積立のみです。投資対象商品は「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」となっています。選択肢は限定的ですが、投資初心者でも安心して投資できるラインアップといえます。
なお、NISA口座で保有できる限度額(非課税保有限度額)は1,800万円(うち、成長投資枠は1,200万円)までです。
出典:金融庁『NISAとは』
SBI証券のメリット⑥ スマホ専用、パソコン専用のツールが充実している
「空き時間に投資を気軽に行いたい」という人もいるでしょう。SBI証券では、便利な機能を備えたスマホアプリを利用できます。銘柄検索機能が使いやすいので、初心者でも安心して使えるでしょう。国内株式や投資信託、iDeCoは、スマホサイトから注文することもできます。
パソコン用としては、スマホアプリと異なる「HYPER SBI」という専用のトレーディングツールがあります。
ワンクリックで注文ができるので、数秒を争うトレーダーは快適に取引できるでしょう。直感的な操作と上級者が求める機能が両立したツールです。
会社名 | 株式会社SBI証券 |
---|---|
代表者 | 代表取締役会長 北尾 吉孝 |
本店 | 東京都港区六本木1-6-1 |
資本金 | 483億2,313万円 |
決算期 | 3月 |
松井証券とSBI証券のデメリットを比較
デメリット | ①取り扱い商品数が少ない ②IPO銘柄数は多くない ③大口の取引では手数料が割高になることがある ④ツールの種類が多くてわかりづらい |
①商品数が多すぎて選ぶのが大変 ②投資初心者には情報が多すぎる可能性あり ③スマホアプリが若干不便 ④メンテナンスが多い |
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松井証券のデメリット
松井証券のデメリット①取り扱い商品数が少ない
松井証券は、SBI証券や楽天証券などのネット証券最大手と比べると商品の充実度という点では若干劣っています。
例えばSBI証券では、松井証券にはない「国内・海外債券」「米国以外に8カ国の外国株式」「金・銀・プラチナ」の売買が可能です。
ただし、劣るとはいえ松井証券の取り扱い商品は「日本株」「米国株」「投資信託」「FX」「先物・オプション」と、必要十分なラインアップではあります。
また、松井証券は顧客のニーズに合わせてサービスを拡大してきた証券会社です。
例えば、IPO(新規公開株)の取り扱いは2018年はわずか9本でしたが、2023年は70本とSBI証券に次ぐ銘柄数まで増えています。
米国株の取り扱いを開始したのは2022年2月で、まだ歴史は浅いですが、取り扱い銘柄数はすでに約3,600銘柄(2023年12月14日時点)にのぼります。ネット証券でもトップクラスの数に増えています。
したがって松井証券では、今後も顧客のニーズに応じて取り扱い商品が増える可能性は十分にあるでしょう。
松井証券のデメリット② IPOの割当数は多くない
松井証券のIPOの割当数は多くありません。主幹事証券になっていないからです。
企業がIPOをする際にサポートを行う証券会社は「幹事証券」と呼ばれます。その中でも中心的な役割を担うのが「主幹事証券」です。
売り出されるIPO株は、幹事証券にも割り当てられますが、割合としては主幹事証券が圧倒的に多くなります。
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)
2023年 | 70本 |
---|---|
2022年 | 55本 |
2021年 | 56本 |
2020年 | 18本 |
2019年 | 21本 |
2018年 | 9本 |
松井証券のデメリット③ 大口の取引では手数料が割高になることがある
松井証券は、SBI証券や楽天証券と比べると手数料の面では見劣りしてしまいます。
SBI証券と楽天証券は、国内株式の取引手数料が0円のコースを提供しています。一方松井証券では0円になるのは、25歳以下と1日の約定代金50万円までの人限定です。
1日の約定代金合計金額 | 金額 |
---|---|
50万円まで | 0円 |
100万円まで | 1,100円 |
200万円まで | 2,200円 |
・・・ | 100万円増えるごとに1,100円加算 |
1億円超 | 11万円(最大) |
ただし上記の手数料は、他のネット証券と比べて極端に高いというわけではありません。手数料が割高になるのはあくまで取引金額が大きい場合に限ります。
数十万円の取引を1ヵ月に数回行う程度であれば、気にするほどのデメリットではないでしょう。
松井証券のデメリット④ ツールの種類が多くてわかりづらい
松井証券には豊富なツールやアプリがありますが、「それぞれが独立しているので使いにくい」と感じる人もいるかもいれません。
例えば、スマホ用アプリであれば株式取引に対応した「株アプリ」、株式取引や先物・オプション取引に対応した「株touch」、投資信託の投資提案から購入、運用のメンテナンスまでを盛り込んだ「投信アプリ」などがあります。
特定の取引だけを中心に行う人にとっては便利ですが、幅広い商品を取引したい人にとってはかえって複雑かもしれません。
パソコン用のツールに関しても、株価ボードやチャートツール、情報収集用ツール、注文用ツールなど、個々のツールはとても優れていますが、それぞれを確認しながら取引を行うことになります。できるだけ早く注文したい人にはわずらわしいかもしれません。
SBI証券のデメリット
SBI証券のデメリット① 商品数が多すぎて選ぶのが大変
SBI証券は取り扱い商品が多すぎるため、人によっては選ぶのが大変と感じるかもしれません。
特に初心者や、投資はNISAだけと決めている人などにとっては、かえって商品選びが困難になるおそれがあります。
例えば家電製品を選ぶ時、大きなビルの1階から5階まであらゆる家電が揃っている家電量販店よりも、ワンフロアに売れ筋の家電を中心に揃えている店のほうが選びやすいのではないでしょうか。
実際にSBI証券のホームページでは、トップページに「国内株式」「外国株式・海外ETF」「投信」「債券」「FX」「先物・オプション」といった取り扱い商品名が所狭しと表示されています。それらをクリックするとそれぞれ業界でトップクラスの取り扱い商品数から選べます。
選択肢が多いことはよいことですが、利用する際はそれに見合う知識が求められます。特に投資初心者にとっては多すぎる選択肢はデメリットとなる可能性がありますね。
SBI証券のデメリット② 投資初心者には情報が多すぎる可能性あり
取り扱い商品の種類や数が多いと、それに比例して商品の説明も多くなります。加えて、利用者の投資判断に役立つレポートなどもさまざまな種類があります。
あらゆる商品の情報を提供している分、各レポートではどうしても初心者向けの記述が割愛される傾向があります。そのためSBI証券では、松井証券などと比べると専門用語が多い印象です。この点は投資初心者にとってはデメリットといえます。
例えばある情報を得たい時に、情報を網羅的に載せている本と、重要な項目に絞って書いてある本があった場合、初心者は後者を手に取る人が多いでしょう。
ただし、これも取り扱う商品が決まっていて、その商品について基本的な知識がある人や、特にレポート類などを参考にする予定がなければ、大きなデメリットにはならないでしょう。
SBI証券のデメリット③ スマホアプリが若干不便
SBI証券はアプリの種類が多く、商品ごとにに分かれています。すべて取引したい場合は、以下の6種類を使い分けなければならない点をわずらわしく思う人もいるでしょう。
・株アプリ
・かんたん積立アプリ
・米国株アプリ
・FXアプリ
・先物・オプションアプリ
・取引所CFDアプリ
楽天証券などでは国内株と外国株は1つのアプリ内で取引できますが、SBI証券では別になっています。
この点を不便と思い、デメリットと感じる人もいるでしょう。
ただしこれも好みの問題であり、そもそも日本株式しか取引しない人にとってはデメリットではありません。また、ポートフォリオでは国内株と海外株などを含めて自分の資産状況を確認できるので、不便さはないでしょう。
SBI証券のデメリット④メンテナンスが多い
SBI証券は数多くの商品やツール・アプリを提供しているため、他のネット証券に比べてメンテナンスの頻度が多い点はデメリットです。
例えば、定期システムメンテナンスのうち、メインサイトに関するものだけでも10種類以上スケジュールされています。
例)口座開設に関するメンテナンスが毎週火曜〜土曜の1:00から4:00、国内株式のメンテナンスが日曜の19時〜20時など
メインサイト以外にも、バックアップサイトやスマートフォンサイトに関するメンテナンスも数多くスケジュールされています。
さらに、不定期に実施される「臨時システムメンテナンス」も少なくありません。
松岡紀史(ファイナンシャル・プランナー、ライツワードFP事務所)
松井証券とSBI証券を比較!両社の特徴をQ&Aでチェック
※ともに2023年末現在
※SBIグループの口座数はSBI証券のほか、SBIネオモバイル証券とSBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含む
その他、投資信託の取引手数料は両社とも無料で、米国株式取引手数料も変わりません。また、NISA口座における取引手数料に関してもどちらも無料となっています。
■保有資格:日本FP協会認定AFP
■保有資格:日本FP協会認定AFP
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