「資産運用を始めるために証券口座を開設したいけど、証券会社の数が多くてどこがいいのかわからない」という人は多いのではないでしょうか。今回は、数ある証券会社の中でも人気の高い「松井証券」と「SBI証券」の特徴を徹底比較して、ご紹介します。

松井証券とSBI証券の違いとは

(画像=japolia /stock.adobe.com)

松井証券とSBI証券はどちらも人気のあるネット証券ですが、それぞれ特徴があります。まずは以下の表で、主な7項目を比較してみましょう。

松井証券 SBI証券
手数料
NISAの取り扱い
つみたてNISAの取り扱い
米国株
IPO
各種ポイント
専用アプリ
※現状は米国株の取り扱いが無いが、2022年2月より提供されることが2021年7月27日に発表された。

松井証券の特徴は 「わかりやすい」ことです。取り扱い商品の豊富さではSBI証券に及びませんが、仕組みの難しい投資信託をあえて取り扱わなかったり、株式現物取引の手数料体系を一本化したりと、シンプルさを大切にしています。

松井証券の詳細はこちら(公式サイト)

それに対してSBI証券は、「豊富な商品を低コストで提供している」といえます。取り扱う金融商品の数は質・量ともに業界トップクラスで、手数料も最低水準です。

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2社の特徴は、ホームページにも表れています。松井証券は訪れた人が「したいこと」や「知りたいこと」で項目を分けているのに対し、SBI証券では金融商品がトップページに並べられ、どの商品にもすぐにアクセスできるようになっています。
松岡紀史(ライツワードFP事務所代表)

松井証券独自の特徴

(画像=松井証券公式ページより引用)

松井証券は、1918年に創業した老舗の証券会社です。他の人気証券会社はほとんどが大手グループの系列会社ですが、松井証券は独立系の証券会社として100年以上の歴史があります。松井証券の人気の理由として、顧客の使いやすさを重視していることと、ニーズをいち早くキャッチして実現してきたことが挙げられるでしょう。

老舗だからといって古い方法にこだわるのではなく、利便性を追求したアプリや業界初の革新的なサービスを次々と提供しています。

松井証券の特徴
  • 仕組みが難しい投資信託は取り扱わない
  • 専用アプリやツールが無料で使える
  • 手数料が安く、無料でできる取引も多い

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松井証券の特徴:仕組みが難しい投資信託は取り扱わない

松井証券の取り扱う投資信託の数は1,554本(2021年9月28日現在)と、SBI証券(2,642本)の6割程度です。これは松井証券が投資信託に力を入れていないからではなく、逆に強いこだわりを持っているからです。

松井証券は「顧客が理解することが難しい商品は扱わない」という、他の証券会社とは異なるスタンスを取っています。

例えば、通貨選択型やカバードコールを使った投資信託などは専門家でも理解が難しいため、顧客に自信を持って勧められないという考えです。

金融庁が「投資初心者をはじめ、幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組み」を目指している「つみたてNISA」の対象商品の取り扱い数は、SBI証券の175本に対して松井証券は170本と、遜色のない品揃えです。
松岡紀史(ライツワードFP事務所代表)

松井証券の特徴:専用アプリやツールが無料で使える

松井証券は、投資情報の提供や取引のためのアプリ・ツールが充実しています。

例えば「QUICKリサーチネット」では、個別銘柄をはじめ国内の経済・マーケット状況、海外マーケットのレポート・情報を表示する「レポート総合」や、独自取材による「株主優待情報」、人気サービスや企業が開発した新商品を取材しトレンド追跡と情報発信を行う「とれんど選隊」などの情報に、トップページからすぐにアクセスできます。

また「株touch」を活用すれば、スマートフォンだけで投資情報の収集から株式取引、先物・オプション取引まで行うことができます。スマホ専用に開発されたアプリなのでワンタップで注文できるなど、利便性も高いです。もちろんiPhone、Androidどちらにも対応しています。

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松井証券の特徴:手数料が安く、無料でできる取引も多い

松井証券の取引手数料は全体的に安く、利用者にわかりやすい手数料体系になっています。

例えば現物株式の取引では50万円以下の取引手数料は無料です。他の証券会社では複数の手数料コースがあるところもありますが、松井証券はシンプルなボックスレートのみを採用しています。

無料でできる取引も多く 、上記の50万円以下の現物株式のほか、IPOや投資信託、米ドルMMF、FXの手数料も0円です。さらにNISAやつみたてNISAでは、すべての商品を手数料無料で購入できます。

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SBI証券独自の特徴

(画像=SBI証券公式ページより引用)

SBI証券はSBIホールディングス傘下の証券会社で、インターネット証券としては業界最大手です。SBI証券の特徴は、商品の網羅性と手数料の安さ。株式、投資信託、外国株、先物・オプションなど、とにかく取り扱っている商品が豊富で、手数料の安さも常に業界で1位、2位を争っています。

SBI証券の特徴
  • IPO取扱銘柄数が証券業界トップクラス
  • TポイントやVポイントが貯まる

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SBI証券の特徴:IPO取扱銘柄数が証券業界トップクラス

SBI証券はほとんどの金融商品で取り扱い数がトップクラスですが、中でも注目すべきはIPO(新規公開株)がダントツに多いことです。

IPOとは
「IPO(Initial Public Offering)」は株式の新規上場を指します。IPOでは、証券会社が上場前に当該株式を顧客に販売しますが、人気が高く、多くは抽選が行われます。当選者は上場前に株式を購入でき、上場後に取引所で売買できます。

IPOを購入できる証券会社はいくつかありますが、すべての証券会社がすべての新規上場企業の株式を取り扱えるわけではありません。

その点SBI証券は2021年3月通期の新規上場のうち、 約93%に当たる80社ものIPO銘柄を取り扱っています。2位のみずほ証券が58社でしたので、いかにSBI証券の取扱数が突出しているかがわかります。

SBI証券の特徴:TポイントやVポイントが貯まる

SBI証券では、国内株の現物取引や投資信託の月間保有残高に応じて「Tポイント」が貯まります。

取引だけでなく、新規口座開設やポイント投資紹介プログラムなどでもポイントが付与されます。

さらに貯めた ポイントを使って投資信託を買うこともできます。日常の買い物などで貯まったTポイントも、現金と同じように投資に使えます。SBI証券の投資信託はほとんどが100円から買うことができるので、まとまった資金がない人でも気軽に投資を始められるでしょう。

SBI証券では投資商品の買付に三井住友カードを利用でき、その場合は三井住友カードの「Vポイント」が貯まります。

投資商品をクレジットカードで買えること自体が珍しいサービスですが、さらにポイントが貯まり、買い物や各種支払い、景品との交換、他社ポイントへの移行などに使うことができます。

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松井証券とSBI証券、自分にはどちらが向いている?

(画像=maru54/stock.adobe.com)

両社の違いを見てきましたが、自分にはどちらが向いているのか分からないという人もいるでしょう。そんな時はそれぞれの証券会社に「向いているタイプ」をチェックしてみましょう。

松井証券が向いているタイプ
  • 投資初心者やインターネットの操作に慣れていない高齢者の方
  • スマホで気軽に投資を行いたい人
  • お得な手数料で取引を行いたい人
SBI証券が向いているタイプ
  • 自分で商品を分析でき、できるだけ幅広い選択肢から選びたい人
  • IPO取扱銘柄を中心に投資したい人
  • TポイントやVポイントを活用している人

一つひとつ解説します。

松井証券が向いているタイプ

松井証券は特にわかりやすさを追求しており、そのため取扱商品の種類や数にもこだわりがありますこのような特徴を持つ松井証券で口座を開設するのに向いているのは、次のような人です。

【投資初心者やインターネットの操作に慣れていない高齢者】
松井証券はホームページや取引画面がシンプルでわかりやすく、それぞれの商品の案内やレポートなどの情報発信も充実しています。そのため、これから投資を始める初心者の方に特におすすめです。

また使い勝手を追求したツールが数多く用意されているので、インターネットの操作に慣れていない高齢者の方にも最適です。

実際、松井証券の個人口座の4割超が、インターネットの普及率が低いといわれる50歳以上の方です。
松岡紀史(ライツワードFP事務所代表)

【スマホで気軽に投資を行いたい人】
松井証券は、休憩時間や通勤時間などの 隙間時間にスマホで気軽に投資を行いたい人にもおすすめです。

松井証券には登録した銘柄のリアルタイム株価情報を一覧できる「株価ボード」や、情報収集から取引までスマホで完結できる「株アプリ」、株式だけでなく先物・オプションにも対応する「株touch」など、充実したスマホ専用アプリがあります。

【お得な手数料で取引を行いたい人】
松井証券の手数料は、安くてシンプルです。株式取引の手数料は定額手数料体系のみで、売買回数に関係なく50万円までは手数料0円で取引できます。

証券会社の中には、都度手数料がかかるプランと手数料が定額のプランを選択できるところもありますが、初心者の人はどちらが自分に合っているのかわからないかもしれません。

その点手数料が安くわかりやすい松井証券は、これから投資を始める人に最適です。

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SBI証券が向いているタイプ

SBI証券は、業界トップクラスの投資商品数を業界トップクラスの低コストで提供する、ネット証券最大手に相応しい証券会社です。ほとんどの人にとってデメリットのない証券会社ですが、松井証券と比較してSBI証券が向いているのはどのような人でしょうか。

【自分で商品を分析でき、できるだけ幅広い選択肢から選びたい人】
SBI証券はとにかく取扱商品の種類・数が多く、株式や投資信託、外国株をはじめ、NISAやつみたてNISA、iDeCoなどで購入できる商品数も常に業界トップクラスです。

そのため金融商品の知識があり、できるだけ多くの投資商品を比較・検討したい人に最適です。

【IPO取扱銘柄を中心に投資したい人】
どの金融商品の取扱本数も多いのですが、中でもIPOの取扱銘柄数は証券業界の中でもダントツです。抽選に外れると加算される「IPOチャレンジポイント」を使うことによって、次回以降のIPO当選確率がアップするというユニークなポイントプログラムもあります。IPOを中心に投資するなら必ず口座を開設しておきたい証券会社といえます。

【TポイントやVポイントを活用している人】
証券会社を選ぶ際は、ポイントプログラムにも注目しましょう。SBI証券では投資によってTポイントやVポイントを貯められますし、ポイントで投資信託を購入することもできます。普段の生活でTポイントを使うことが多い人や、三井住友カードを利用している人には、非常に相性が良い証券会社といえるでしょう。

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松井証券で口座を開設した人の評判・口コミ

実際に松井証券を使っている人の口コミをご紹介します(fuelle編集部)。

松井証券の口コミ:松井証券を選んだ理由

手数料の安さに魅力を感じて口座開設をしたという人が多くいました。

手数料の安さで大きなメリットがあると思い、開設しました。(20代・男性)

1日の約定代金が50万円以下の取引は手数料が無料なので初心者にはおすすめです。(40代・男性)

松井証券の良い点

松井証券を利用し始めて良いと思った点を聞いてみました。

松井証券の良い点

  • 1日50万円までの取引で手数料無料
  • ロボアドバイザーなどのアドバイス

1日の取引金額が50万円を超えなければ手数料は無料となるため、その日のうちに何回も取引を行う際にはとても助かります。その他に現金還元サービスがあり、投資信託をすると約0.3%が還元されるので、それもお得なのでいいと思います。(20代・男性)

松井証券の最大の魅力は何と言っても、1日50万円までの取引なら手数料が無料になる点です。少額の取引をする際にはかなり重宝できます。大幅に取引手数料のコストダウンを図ることができるので大満足です。(40代・男性)

ロボアドバイザーの投資アドバイスがとても良いです。何を買ったらよいかわからない時に使うと、非常に頼りになります。(50代・男性)

1日の約定代金が50万円までなら手数料無料な点をメリットとして挙げている人が多くいました。またロボアドバイザーなどのサポートサービスも重宝しているという声がありました。

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松井証券の気になる点

松井証券のデメリットや不便なところも聞いてみました。

松井証券の気になる点

  • 海外株がない
  • 誤発注をしてしまうことがある

海外の株などは取り扱っておらず、そこに挑戦したい人にはおすすめできません。(20代・男性)

アプリの使い勝手のせいなのか?たまに誤発注をしがちなのでそこが残念に感じます。(40代・女性)

海外株にチャレンジしてみたい人は、松井証券以外の証券会社を利用してみるのがいいでしょう。

SBI証券で口座を開設した人の評判・口コミ

続けてSBI証券で口座を開設した人の口コミも紹介します(fuelle編集部)。

SBI証券の口コミ:SBI証券を選んだ理由

やはり取扱銘柄の豊富さに魅力を感じ、SBI証券で口座開設をしたという人が多いようです。

SBI証券を選んだ理由は、米国株・投資信託の扱っている銘柄が多い点です。つみたてNISAで選べる商品が多かった点も選んだ理由の一つです。(30代・男性)

たくさんの銘柄を扱っているところがとてもいいと思い、娘からのすすめもあって地方銀行のNISAを解約して乗り換えました。(50代・女性)

SBI証券の口コミ:SBI証券の良い点

SBI証券を実際に使ってみて良い点は何だったのでしょう。

SBI証券の良い点

  • 銘柄数が多い
  • 外国株の取扱が多い
  • 手数料が安い
  • 三井住友カードで投資信託がカード決済できる
  • Tポイントが貯まる

選べる銘柄が多い点はかなりおすすめできます。 つみたてNISAの買付手数料が無料なのもメリットです。 また積立投信を三井住友カードで50,000円までカード決済でき、Tポイントが貯まる点も大きなメリットです。(30代・男性)

取引手数料がかからず、ネットで日々の動向がわかるのが良いです。(50代・女性)

SBI証券は取引手数料の安さはもちろん魅力ですが、それ以上に魅力的なことがあります。それは外国株の取り扱い数と投資信託の本数が多いことです。外国株の取り扱いが9か国もあり、これは他のネット証券会社よりもかなり飛び抜けています。また投資信託の本数も2,500本を超えていて、こちらも魅力的です。(40代・男性)

銘柄数の多さや手数料のお得さに対するポジティブな口コミが目立ちました。

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SBI証券の口コミ:SBI証券の気になる点

SBI証券の気になる点やデメリットの口コミも確認しましょう。

SBI証券の気になる点

  • サイトが使いづらい
  • どこから注文できるかわかりづらい
  • 開設手続きが難しかった

デメリットはサイトが少し使いづらい点です。慣れるまではどこから注文できるのか分からず、サイト内をうろつくことになると思います。(30代・男性)

開設手続きがネット申請でちょっと手こずりました。(50代・女性)

サイトの見づらさや使いづらさに不満の声が多く聞かれました。

「わかりやすさ」の松井証券、「網羅性」のSBI証券 ぴったり合う方を選ぼう

(画像=metamorworks /stock.adobe.com)

松井証券とSBI証券というネット証券を比較して、ご紹介しました。どちらも非常に人気が高くデメリットはほとんどないのですが、松井証券はわかりやすさを、SBI証券は網羅性を重視しているのが特徴です。自分の投資の経験や知識、投資スタイルに合う証券会社を選んでください。

松井証券とSBI証券を比較!両社の特徴をQ&Aでチェック

Q

A
松井証券とSBI証券を比較するとどんな違いがある?
松井証券の特徴は「わかりやすい」ことです。難しい投資信託をあえて取り扱わなかったり、株式現物取引の手数料体系を一本化したりと、シンプルさを大切にしています。それに対してSBI証券は、「豊富な商品を低コストで提供している」といえます。取り扱う金融商品の数は質・量ともに業界トップクラスで、手数料も最低水準です。

Q

A
松井証券独自の特徴は?
松井証券は、仕組みが難しい投資信託は取り扱わないことや、専用アプリやツールが無料で使えることが特徴的です。また手数料が安く無料でできる取引も多いのも特徴です。

Q

A
SBI証券独自の特徴は?
SBI証券はなんといってもIPO取扱銘柄数が証券業界トップクラスな点が一番の特徴でしょう。またTポイントやVポイントが貯まるのも特徴的です。

Q

A
松井証券に向いているのはどんな人?
松井証券は投資初心者やインターネットの操作に慣れていない高齢者の方に向いています。またスマホで気軽に投資を行いたい人やお得な手数料で取引を行いたい人にもおすすめです。

Q

A
SBI証券に向いているのはどんな人?
SBI証券は、自分で商品を分析できできるだけ幅広い選択肢から選びたい人にぴったりです。他にもIPO取扱銘柄を中心に投資したい人やTポイントやVポイントを活用している人にも向いています。

松岡紀史
筑波大学大学院経営・政策科学研究科(現システム情報工学研究科)でファイナンスを学び、修士(ビジネス)を取得。2010年、保険・投資信託を売らない完全に中立なファイナンシャル・プランニングを提供するため、神戸で「ライツワードFP事務所」を設立。マネーセミナーや執筆のかたわら、10年以上フィー・オンリーのファイナンシャル・プランナーとして従事している。

■保有資格:日本FP協会認定AFP
筑波大学大学院経営・政策科学研究科(現システム情報工学研究科)でファイナンスを学び、修士(ビジネス)を取得。2010年、保険・投資信託を売らない完全に中立なファイナンシャル・プランニングを提供するため、神戸で「ライツワードFP事務所」を設立。マネーセミナーや執筆のかたわら、10年以上フィー・オンリーのファイナンシャル・プランナーとして従事している。

■保有資格:日本FP協会認定AFP

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