IPOに当たらない理由は?当選確率を上げる5つの方法
(画像=fuelle編集部)

IPOに当たらない理由は、そもそも当選確率が約1.0%しかないためです。これは「100人応募して当たるのは1人いるかいないか」という、非常に低い確率です。

また、自分が選んでいる証券会社の口座数が多いと競争率が高くなります。

さらに、優遇条件を満たした応募者を優先的に当選させる証券会社もあり、その場合は条件に合致していない限り当たりにくくなります。

当選確率を高めるためには、複数の証券会社で口座を開設しましょう。ただし、やみくもに口座開設しても確率はうまく上がりません。

この記事では、当選確率を上げる方法や、2つ目や3つ目にふさわしい証券会社を紹介します。

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IPOに当たらない理由は?

1.IPOに当たらない理由は?
(画像=fuelle編集部)

IPOの抽選に当たらないのはそもそも当選率が低いためです。確率が1%に満たないことも珍しくありません。

また、自分の選んでいる証券会社が原因の場合もあります。口座数の多いところで申し込むとライバルが多く競争率が上がるためです。

優遇条件を満たした応募者を優先的に当選させる証券会社もあり、その場合は条件に合致していない限り当たりにくくなります。

【IPOとは】
新規株式公開「Initial Public Offering」の略称で、未上場企業の株式を証券取引所に上場させることです。

IPOを経て一般投資家は株式市場での売買が可能になり、企業側は株式市場からの資金調達が可能になります。買う権利は抽選などを経てで手に入れます。

オーナー一族やベンチャーキャピタルなど、限られた人しか持てなかった未上場企業の株式が、証券会社に口座を持っている人であれば誰でも、株式市場を通して自由に売買できるようになるということです。
出典:三菱UFJモルガンスタンレー証券

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IPO自体の当選確率がそもそも低いから

IPOに当たらないのは、そもそも当選確率が低いという事情があります。

シミュレーションをすると当選確率は0.4%〜1.0%しかありません。これは、「100人応募して当たるのは1人いるかいないか」という確率です。

【IPOの当選確率シミュレーション結果】
・口座を持っている人全体の10%が応募した場合……0.4%
・口座を持っている人全体の5%が応募した場合……0.8%
・口座を持っている人全体の4%が応募した場合……1.0%

以下、シミュレーションの詳細を解説します。

【シミュレーション詳細】
抽選1回あたりの当選者は最大で1万3,656人と考えられます(※1)。
これに対し、ライバルは約3,450万とかなりの数に登ります(※2)。

これらの数字を元にシミュレーションをすると、1万3,656単元のIPOの当選確率は、全体の10%が応募した場合(応募者345万人)で0.4%、5%が応募した場合(同172.5万人)でも0.8%しかありません。
1%を超えるのは、全体の4%が応募した場合(同136.56万人)です。

※1. 2023年(11月まで)に上場した企業は76社で1社あたりの単元数は1万3,656(中央値。出典:日本取引所グループ 新規上場会社情報)
※2. 全国の証券会社269社の口座数が約3,450万(2023年9月現在。出典:日本証券業協会

このように、IPOは少ない配分を多くの応募者で取り合う構図です。したがってどうしても当選確率は低くなる傾向にあります。

口座数が多い証券会社を利用していて倍率が高いから

IPOに当たらない理由として、倍率が高い証券会社で申し込んでいるケースも考えられます。

抽選は証券会社ごとに行われます。そのため多くの人が口座を開設する人気のところだとライバルが多く、当選確率が相対的に下がることが起きるのです。

例えば1万単元分の抽選される場合、最大1万人にチャンスがあります。その証券会社の全口座が申し込むとすると、100万なら当選確率は1%ですが、200万なら0.5%に下がります。

下の表では、例えば楽天証券やSBIグループは口座数がかなり多いのでライバルも多数と考えられます。一方、松井証券やGMOクリック証券ならそれほど多くないので、より当選しやすいといえるでしょう。

【証券会社の口座数】
楽天証券 SBIグループ
(※1)
松井証券 マネックス証券 GMOクリック証券 auカブコム証券 SMBC日興証券
口座数 924万 1,106万 150万 225万 52万 163万 393万
対象月 2023年6月 2023年9月 2023年11月 2023年11月 2023年11月 2023年11月 2023年9月
※1.SBI証券、SBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、FOLIOの合計
出典:SBIホールディングス楽天証券松井証券マネックス証券GMOクリック証券auカブコム証券SMBC日興証券

自分の証券会社の口座数が多い場合は当たりにくい と考えられるでしょう。

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利用している証券会社が完全平等抽選ではないから

今利用しているところが「完全平等抽選」でない場合は、それも当たらない理由の一つと考えられます。

抽選方法には「完全平等抽選」と「優遇抽選」の2種類があります。さらに、「店頭配分」という方法を取る証券会社もあります。

このうち、完全平等抽選なら誰にでも当選の可能性ありますが、その他の方法ではチャンスは限られてしまうでしょう。

【IPOの配分方法】
配分方法 特徴
完全平等抽選 ・抽選で配分
・ランダムに当選者を決める
その証券会社が配分するIPOの100%で平等な抽選が行われるため、
誰にでも公平にチャンスがある
優遇抽選 ・抽選で配分
・特定の条件(一定額以上の取引金額や預かり資産)を満たす人を
優先的に当選させる
条件を満たせない人が申し込んでも、当選確率は低い
店頭配分
(裁量配分)
・証券会社が任意の顧客にIPOを配分
・抽選は行わない
どのような顧客に割り当てるか不透明

■完全平等抽選
IPOの全株数で平等な抽選によって当選者を決める方法です。

取引の実績や預かり資産などで区別されず、誰にでも公平にチャンスがあります。

新規公開株のお客様への配分は、配分の機会を公平に提供するため、原則として、当社の配分数量の全てを抽選により配分先を決定いたします。
出典:マネックス証券 募集等に係る株券等のお客様への配分に係る基本方針

楽天証券マネックス証券がこの方式です。

■優遇抽選
特定の条件を満たす人ほど当たりやすくなる方法です。

優遇抽選の条件には売買代金や預かり資産、支払った手数料など、一定以上の金額が求められる傾向にあります。

例えばSBIネオトレード証券は1か月の売買代金3,000万円以上か、または株式と投資信託の残高が3億円以上の人を優遇して当選者を決めます(出典:SBIネオトレード証券 IPO抽選優遇プログラム)。

一定以上の取引が求められる優遇抽選の場合、資金が少ないと条件を満たすことが難しくなります。条件を満たせない人が申し込んでも、当選確率は低くなるでしょう。

SMBC日興証券やSBIネオトレード証券がこの方式です。

■店頭配分
証券会社が任意の顧客にIPOを割り当てる方法です。抽選は行われないため、どのような顧客に割り当てられるかが不透明です。

しかし各社の配分方針を確認すると、おおむね以下のような顧客に割り当てる傾向が読み取れます。

【店頭配分の候補となる顧客】
・適合性の原則(※)に違反しない
・配分が過度に集中していない
・取引実績や預かり資産が豊富
・将来にわたって継続的な取引または取引の拡大が望める

※適合性の原則:金融商品を販売するときのルールの一つ。顧客の知識や経験、財産の状況や取引の目的に照らし、不適当な勧誘をしてはいけないと定めたもの。

特定のお客様に過度に集中した販売を行うことのないよう、販売回数や販売数量に留意いたします。
出典:野村證券

お客様のお申込分を対象に、お客様の投資についての知識・経験・資力といった「適合性の原則」の徹底を留意しつつ、当社との取引状況等を踏まえて当社が定めた配分基準に従い配分先を決定いたします。
出典:SBI証券

IPOで割り当てられる株式はリスクのある商品です。店頭配分であっても、原則としてリスクを許容できない人には配分されません。

多くの資金を投資に回せない人は完全平等抽選の証券会社を選びましょう。
若山卓也(ファイナンシャル・プランナー)

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IPOの当選確率を上げる5つの方法

“IPO当選確率アップ”
(画像=fuelle編集部)

IPOの当選確率を上げる方法を5つ紹介します。

そもそも当選率の低いIPOですが、この5つの方法を試して少しでも確率を上げましょう。

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①複数の口座を持ち、多くの抽選に参加する

2.IPOが当たらない理由は?
(画像=fuelle編集部)

抽選は証券会社ごとに行われるため、複数の口座を持ち同じ銘柄に何度も申し込みましょう。

できるだけ多くの証券会社で口座を開設し、トライする回数を増やす方法です。

例えば1回あたりの当選確率が1%のとき、申し込み回数が1回だと99%の確率で外れます。

しかし申し込み回数が2回なら全て落選する確率は98%に下がり、1回以上当たる可能性は2%に上昇します。仮に10回申し込めば9.6%の確率で1回は当選します。

【申し込み回数別の確率(抽選1回あたりの当選確率:1%)】
全て落選 当選(1回以上)
1回 99.0% 1.0%
3回 97.0% 3.0%
5回 95.1% 4.9%
7回 93.2% 6.8%
10回 90.4% 9.6%

ただしやみくもに口座を開設しても当選確率はうまく上昇しません。

当選を目指すなら、2つ目以降の証券会社選びは次の4点を意識しましょう。

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完全平等抽選の証券会社を利用する

「完全平等抽選」で配分されるところを選びましょう。

優遇抽選の証券会社に口座を開設しても、条件を満たさない限り可能性は高くありません。

前述したように完全平等抽選とは、原則としてIPOの全株数を平等な抽選で当選者に割り当てる方法です。

楽天証券マネックス証券などがこの方式です。需要が少ないといった例外を除き、配分予定株数の100%で公平な抽選が行われます。

【完全平等抽選の証券会社の例】

出典:楽天証券マネックス証券GMOクリック証券DMM.com証券

一方の優遇抽選とは、条件を満たす応募者を優先的に当選させIPOを配分させる方法です。

SBIネオトレード証券や岡三オンラインなどがあります。どちらも全体の90%は、「一定額以上の売買代金や預かり資産を満たした人」を優遇して当選者を決めます(残り10%は平等な抽選)。

優遇抽選を行う証券会社では、条件を満たせない人は確率がかなり低くなってしまいます。
若山卓也(ファイナンシャル・プランナー)

例えば1万単元分のIPOの場合、完全平等抽選なら最大1万人にチャンスがあります。100万人が応募するなら確率は1%です。しかしこれが全体の10%しか平等な抽選がなされない場合、応募者が同数(100万人)でも当選確率は0.1%に下がります。

2つ目以降の口座を開設をするなら、楽天証券マネックス証券などの完全平等抽選を行う証券会社を選びましょう。

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IPO取扱件数が多い証券会社を利用する

実績が豊富な証券会社で口座を申し込みましょう。

IPOの取扱は一部の証券会社で行われます。

配分がない証券会社ではそもそも抽選が行われず、当然ですが当選のチャンスはありません。かつ、IPOの取り扱いがあったとしても実績が少ないところでは選べる銘柄に限りがあります。

銘柄によって、抽選が行われる証券会社は異なります。例えば2023年(1月~11月)はSBI証券が77件、松井証券が60件のIPOを取り扱いました。

auカブコム証券(同21件)やSBIネオトレード証券(同18件)より多くのチャンスがあったことがわかります。なおGMOクリック証券では同期間に1件もありませんでした。

【IPO取扱件数(2023年1月~11月、上場日ベース)】
楽天証券 SBI証券 松井証券 マネックス証券 SBI
ネオトレード証券
GMO
クリック証券
auカブコム証券
49件 77件 60件 46件 18件 0件 21件
公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト

確率を上げたいなら、実績のある証券会社を選びましょう。

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開設口座数が多すぎずライバルの少ない証券会社を利用する

ライバルが少ない証券会社で申し込むことも、当選を目指すなら有効です。

口座数が多いと応募者も多くなり、確率が下がることが懸念されます。

例えば一つの証券会社で1万単元分のIPOが抽選されるとき、確率は口座数により以下のように変わります。

・楽天証券(口座数924万。2023年6月)で0.1%
・松井証券(同150万。2023年11月)で0.7%

※当選者1人に1単元が配分され、開設者の全員が申し込んだ場合

以下の表を見ると、口座数により当選確率にかなりばらつきが生じるのが理解できるでしょう。

【証券会社の口座数】
楽天証券 SBIグループ
(※1)
松井証券 マネックス証券 GMOクリック証券 auカブコム証券 SMBC日興証券
口座数 924万 1,106万 150万 225万 52万 163万 393万
対象月 2023年6月 2023年9月 2023年11月 2023年11月 2023年11月 2023年11月 2023年9月
当選確率
(1万単元)(※2)
0.11% 0.09% 0.67% 0.44% 1.92% 0.61% 0.25%
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※1.SBI証券、SBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、FOLIOの合計
※2.当選者1人に1単元が配分される抽選で、口座開設者の全員が申し込んだ場合
出典:SBIホールディングス楽天証券松井証券マネックス証券GMOクリック証券auカブコム証券SMBC日興証券

ライバルの少ない証券会社で口座を持つといいでしょう。

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主幹事の多い証券会社を利用する

主幹事証券会社の経験が多いところを選ぶのもポイントです。

主幹事証券会社とは
幹事証券会社(上場を支援する証券会社)の中で中心的な役割を持つ証券会社のことです。幹

IPOは幹事証券会社を中心に配分されるため、主幹事を務めるところほど配分が多い傾向にあります。したがって、主幹事証社の方が当選確率は上昇します。

例えば上述した証券会社の場合、2023年の1月~11月ではSBI証券が14件で最多でした。SMBC日興証券が13件で続き、その他は主幹事の実績はありませんでした。

【主な証券会社の主幹事の実績(2023年1月~11月、上場日ベース)】
楽天証券 SBI証券 松井証券 マネックス証券 SBI
ネオトレード証券
GMO
クリック証券
auカブコム証券 SMBC日興証券
0件 14件 0件 0件 0件 0件 0件 13件
公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト
※共同主幹事を含む
出典:日本取引所グループ 新規上場会社情報

なお、主幹事証券会社は対面型の証券会社が指定される傾向にあります。

同じ期間ではみずほ証券(17件)が最多で、野村證券(16件)と大和証券(15件)が続きます。ネット証券ではSBI証券(14件)が最多ですが、全体では4位でした。

2つ目、3つ目以降には対面型の証券会社を選ぶのも一つの手です。
若山卓也(ファイナンシャル・プランナー)

\IPO主幹事の実績豊富!/

SBI証券の詳細を見る(公式サイト)

②抽選日をずらしてチャンスを増やす

4.IPOに当たらない理由は?
(画像=fuelle編集部)

抽選日が他社より遅い証券会社に申し込む方法も有効です。同一銘柄で2回チャンスがあります。

IPOの応募タイミングは前期型と後期型の2種類があります。

前期型は購入申し込みの前に抽選を行う方法で、証券会社の多くは前期型の傾向にあります。

一方で後期型は購入申し込み後に抽選を行う方法で、タイミングは前期型より遅くなるのが特徴です。

【後期型の証券会社(購入の申し込みが抽選前)】
  • 楽天証券
  • auカブコム証券
  • GMOクリック証券
  • 岩井コスモ証券(ネット取引)

出典:楽天証券auカブコム証券GMOクリック証券岩井コスモ証券

「ナルネットコミュニケーションズ」(上場日:2023年12月25日)という銘柄を例に、具体的な抽選日を確認してみましょう。

SBI証券は前期型で、抽選は12月14日に行われます。一方、後期型の楽天証券では12月20日です。

5.IPOが当たらない理由は?
(画像=SBI証券および楽天証券より引用し著者作成)

同じく前期型のマネックス証券はSBI証券と同日の12月14日が抽選日です。後期型のauカブコム証券の場合、楽天証券と同様に12月20日です。

6.IPOが当たらない理由は?
(画像=マネックス証券およびauカブコム証券より引用し著者作成)

このように、前期型と後期型では同じIPOでも抽選日が異なります。そのため前期型で落選しても後期型で再びチャンスがあるのです。

同じ銘柄で、前期型と後期型の証券会社の両方で口座開設をし、申し込みをしてみましょう。回数が増えるため、当選確率が上昇します。

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③SBI証券チャレンジポイント制度を利用する

7.IPOが当たらない理由は?
(画像=fuelle編集部)

SBI証券のIPOチャレンジポイントを利用する方法もあります。

これはSBI証券の独自サービスで、抽選で外れるたびに1ポイントが付与されます。

申し込み時にチャレンジポイントを使用すると、当選する可能性が上昇します。

8.IPOが当たらない理由は?
(画像=SBI証券より引用)

通常はSBI証券で取り扱う全体の60%が平等抽選の対象です。しかしIPOチャレンジポイントを使用すれば、さらに全体の30%分でも当選のチャンスがあります。

SBI証券では、IPOを以下3つの区分に分けて配分します。

【SBI証券のIPO配分の仕組み】
全体の60% 完全平等抽選
全体の30% 抽選に外れた人を対象に、使用したIPOチャレンジポイントが多い順に配分
全体の10% 店頭配分(裁量配分)

例えば1万単元分がSBI証券で配分される場合、6,000単元は完全平等抽選で当選者を決め、3,000単元は外れた人のうち使用したIPOチャレンジポイントが多い順に割り当てます。残りの1,000単元はSBI証券が任意の顧客に割り当てる店頭配分です。

このポイントは申し込みで使用すると消失しますが、外れた場合は使用分に1ポイント加えた数量が戻ってきます。当選した場合はポイントの加算はありません。

例えば10ポイントを使用した場合、落選の場合は11ポイントが加算され、差し引き1ポイント増加します。当選した場合は加算がないため10ポイント分が減少したままとなります。

【IPOチャレンジポイントの増減の例】
使用したポイント 抽選後のポイント残高
1回目(はずれ) 1ポイント
2回目(はずれ) 1ポイント 2ポイント
3回目(はずれ) 2ポイント 3ポイント
4回目(当選) 3ポイント 0ポイント

IPOチャレンジポイントは優遇抽選のひとつです。しかし優遇条件が取引実績や預かり資産によらないため、資産の少ない人でも当選のチャンスがあります。まだSBI証券に口座を設けていない人は開設してみてはいかがでしょうか。
若山卓也(ファイナンシャル・プランナー)

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④家族の口座も利用して抽選回数を増やす

9.IPOが当たらない理由は?
(画像=fuelle編集部)

当選を目指すなら家族で同時に申し込む方法も検討しましょう。同じ銘柄に複数の口座で申し込めば確率が上昇します。

例えば1回あたりの確率が1%でも、家族2人で申し込めば2%で誰かが1回以上当選します。

これを3回繰り返せば6%、5回繰り返せば10%の確率で誰かに1回以上IPOが当たります。

【誰かが1回以上当選する確率(抽選1回あたり:1%)】
1人で申し込み 家族2人で申し込み 家族3人で申し込み
1回 1.0% 2.0% 3.0%
3回 3.0% 5.9% 8.6%
5回 4.9% 9.6% 14.0%
7回 6.8% 13.1% 19.0%
10回 9.6% 18.2% 26.0%

例えば1人で申し込む場合、1回以上当選する確率が50%に達するのは69回目です。しかし家族2人で申し込めば35回目、家族3人で申し込めば23回目で到達します。

10.IPOが当たらない理由は?
(画像=著者作成)

IPOの当選を目指すなら家族の協力を得てみてはいかがでしょうか。

口座名義人と異なる人が勝手に売買することは禁じられています(仮名取引、借名取引)。これは家族であっても同様です。

家族口座を利用する場合、必ず本人に取引してもらいましょう。
若山卓也(ファイナンシャル・プランナー)

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⑤優遇特典を利用する

11.IPOが当たらない理由は?
(画像=fuelle編集部)

あえて優遇抽選を行う証券会社で申し込む選択肢もあります。条件を満たせるなら当選確率が高くなるでしょう。

優遇条件が比較的やさしいところもあります。

例えば大和コネクト証券は5つの条件で優遇しますが、一定額以上の取引を求めるものはありません。

条件のうち3つ(39歳以下、NISAの開設、信用口座の開設)は年齢や口座開設さえ満たせば条件に合致します。実際に取引する必要はありません。

残り2つ(信用取引の建玉(※)、投信残高)は取引が必要ですが、金額の大小は問いません。少額でも条件を満たせます。
※建玉(たてぎょく) 決済する前の保有中の注文のこと(=ポジション)

【大和コネクト証券のIPO配分の仕組み】
全体の70% 完全平等抽選
全体の30% 外れた人を対象に、以下5つに該当する人ほど優遇して抽選
1.39歳以下
2.NISA口座を開設済み
3.信用口座を開設済み
4.信用取引の建玉あり
5.投信残高あり

他にも、SMBC日興証券(日興イージートレード)も、新規口座開設から3か月以内は無条件で優遇されます(優遇抽選はダイレクトコース限定)。

実際に取引する必要はありません。

SMBC日興証券には総合コースとダイレクトコースの2つがあります。総合コースは店頭やオンラインで取引できます。ダイレクトコースはオンライン専用の口座です。

※日興イージートレードはSMBC日興証券のオンライン取引サービスの名前です。総合コースでも利用できます。

【SMBC日興証券(日興イージートレード)の優遇抽選の条件】
当選確率1倍
(ブロンズ)
当選確率5倍
(シルバー)
当選確率15倍
(ゴールド)
当選確率25倍
(プラチナ)
新規口座開設 3か月以内
預かり資産 250万円以上 1,000万円以上 3,000万円以上 5,000万円以上
信用建玉 250万円以上 1,000万円以上 3,000万円以上 5,000万円以上
※優遇抽選はダイレクトコース限定
※条件のいずれかに該当する必要がある
※条件のいずれにも該当しない場合、優遇抽選の対象外
出典:SMBC日興証券 【ダイレクトコース限定】IPO優遇特典

このような証券会社の口座も持っていると、さらに当選率を上げられるでしょう。

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(公式サイト)

IPOの当選確率を上げるのに最適なネット証券

12.IPOが当たらない理由は?
(画像=fuelle編集部)

IPOに最適な証券会社を紹介します。2つ目、3つ目の証券口座として開設し、当選率を上げましょう。

「IPO当たりやすさスコア」を定義し、その結果に基づいてランク付けしました。

【IPO当たりやすさスコアの算出方法】
IPO取扱件数×平等抽選の割合÷口座数(万単位)×100

IPO当たりやすさスコアとは、平等抽選の割合で重みを付けた取扱件数を口座数で割った数値です。

取扱実績が豊富なほど、また平等な抽選を行うほど、さらにライバルが少ないほど数値が大きくなります。単純な数値ですが、大まかな指標にはなるでしょう。
若山卓也(ファイナンシャル・プランナー)

【IPOに最適なネット証券】
証券会社 松井証券 マネックス証券 岡三オンライン auカブコム証券
IPO当たり
やすさスコア
28 20.4 10 1.3
口座数 150万
(2023年11月)
225万
(2023年11月)
41万
(2023年9月)
163万
(2023年11月)
IPOの取扱件数
(※1)
60件 46件 41件 21件
主幹事の件数
(※1)
0件 0件 1件
(※2)
0件
配分方法 抽選+
店頭配分
抽選のみ 抽選のみ 抽選+
店頭配分
抽選ルール 平等抽選70%以上
(店頭配分30%以下)
完全平等抽選100% 平等抽選10%、
優遇抽選90%
平等抽選10%以上
(店頭配分90%以下)
前受金
(抽選時)
不要 必要 不要 必要
公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト 公式サイト

松井証券 ——購入申込の最終日まで入金不要

13.IPOが当たらない理由は?
(画像=松井証券より引用)

松井証券は比較的IPOに当たりやすい証券会社と考えられます。取扱実績が豊富で口座数が比較的少なく、また平等抽選の割合が高いためです。

【松井証券のIPOはこんな人に向いている】
  • 当選のチャンスが高い証券会社を探している人
  • 資金面などから他社の優遇抽選では当選が難しい人

口座数 150万(2023年11月)
IPOの取扱件数(※1) 60件
主幹事の件数(※1) 0件
配分方法 抽選+店頭配分
抽選ルール 平等抽選70%以上(店頭配分30%以下)
前受金(抽選時) 不要
公式サイト 公式サイト
※1.2023年1月~11月上場分
出典:松井証券

松井証券は2023年(11月まで)に60件のIPOを取り扱いました。

全体の70%以上で平等抽選を行うため、1万単元のIPOなら1回で最大7,000人に当選のチャンスがあります。

対して口座数は150万のため、ライバルはそれほど多くないと言えるでしょう(2023年11月)。

全口座が申し込む場合、1回あたりの当選確率は0.47%となります。これを60回繰り返すと24.6%の確率で少なくとも1回以上当たります。

【松井証券のIPOのメリット】
松井証券は資金の拘束期間が短い点も魅力です。残高がゼロでも抽選や購入を申し込めます。

資金は購入申し込み期限の最終日(15:30まで)に入金すれば配分を受けられます。前もって入金する必要がないため手軽に申し込めるでしょう。

【松井証券のIPOのデメリット】
松井証券は2023年1月~11月に主幹事の経験がありません。主幹事の経験が多い証券会社と比較し配分は少なくなる可能性があります。

また、全体の30%は店頭配分のため、完全平等抽選の証券会社と比べるとその分当選率は下がる可能性があります。

\IPOのライバル少なめ!/

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マネックス証券 ——1単元ずつの完全平等抽選が魅力

14.IPOが当たらない理由は?
(画像=マネックス証券より引用)

マネックス証券の魅力は完全平等抽選です。誰にでも公平にチャンスがあります。

【マネックス証券のIPOはこんな人に向いている】
  • できるだけ平等な抽選を受けたい人
  • 資金に余裕があり完全前金制に対応できる人

口座数 225万(2023年11月)
IPOの取扱件数(※1) 46件
主幹事の件数(※1) 0件
配分方法 抽選のみ
抽選ルール 完全平等抽選100%
前受金(抽選時) 必要
公式サイト 公式サイト
※1.2023年1月~11月上場分
出典:マネックス証券

マネックス証券は、2023年1月~11月のIPO取扱実績が46件と多いのが特徴です。

また優遇抽選や店頭配分がないため平等にチャンスがあります。重複しての配分もないため、当選者の数が最大化されるのがメリットといえます。

【マネックス証券のIPOのメリット】
マネックス証券では当選者に1単元ずつ配分されます。一人の応募者に2単元以上は配分されません。つまり重複がないため当選者の数が最大化します。

例えば1万単元の配分が行われる場合、1万人に当選します。応募が配分予定数量を下回る場合、応募者全員に配布し、残りを再抽選して割り当てます。

【マネックス証券のIPOのデメリット】
マネックス証券の口座数は2023年11月で225万あります(2023年11月)。

ライバルが多いため、1万単元のIPOに全口座で申し込む場合、抽選1回あたりの当選確率は0.44%と低めです。

また、マネックス証券のIPOは完全前金制です。抽選(ブックビルディング)に参加する時点で「希望価格×株数」を入金する必要があります(成行の場合は「仮条件の上限120%を超えない範囲で定められた上限価格×株数」)。

この金額が購入価格(公開価格×株数)に不足する場合は、購入最終日までに不足金を入金する必要があります。

\IPO実績豊富で完全平等抽選!/

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岡三オンライン ——実績良好&ライバルが少ない

15.IPOが当たらない理由は?
(画像=岡三オンラインより引用)

岡三オンラインのIPOはライバルが少ない点で有利です。口座数は41万件(2023年9月)と比較的少なく、倍率は低いと考えられます。

【岡三オンラインのIPOはこんな人に向いている】
  • 主幹事会社に申し込みたい人
  • 資金が豊富、または取引回数が多い人(優遇抽選の条件を満たせる人)

口座数 41万(2023年9月)
IPOの取扱件数(※1) 41件
主幹事の件数(※1) 1件(※2)
配分方法 抽選のみ
抽選ルール 平等抽選10%、優遇抽選90%
前受金(抽選時) 不要
公式サイト 公式サイト
※1.2023年1月~11月上場分
※2.岡三証券の実績
出典:岡三オンライン

【岡三オンラインのIPOのメリット】
岡三オンラインは2023年に41件のIPOを取り扱いました(11月までの上場分)。うち1件は主幹事も務めています(2023年9月上場:揚羽(あげは))。

配分数量は比較的多い可能性があります。

【岡三オンラインのIPOのデメリット】
岡三オンラインでは平等抽選を全体の10%しか行いません。応募者は条件によって3つのステージに区分され、それぞれ参加できる抽選が異なります(回数は全3回)。

【岡三オンラインのIPOステージ】
ステージS 1か月の日本株売買代金5億円以上、
または平均信用建玉5,000万円以上、
または平均投信残高1,000万円以上
ステージA 1か月の支払手数料10万円以上~100万円未満
ステージB 1か月の支払手数料10万円未満(ステージS・A以外の応募者)

ステージが高いほど多くの抽選に参加でき、当選確率が上昇する仕組みです。

ステージSは全てに参加できます。しかしステージBは第3抽選にしか参加できず、対象は全体の10%しかありません。

つまりステージBの当選確率はステージSの10分の1です。

【参加できる抽選】
第1抽選
(全体の45%以下)
第2抽選
(全体の45%以下)
第3抽選
(全体の10%以上)
ステージS
ステージA
ステージB

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auカブコム証券 ——三菱モルガンのIPOを販売

16.IPOが当たらない理由は?
(画像=auカブコム証券より引用)

auカブコム証券は三菱UFJモルガン・スタンレー証券のIPOを販売する点が強みです。

【auカブコム証券のIPOはこんな人に向いている】
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の主幹事IPOに応募したい人
  • サブの口座を探している人

口座数 163万(2023年11月)
IPOの取扱件数(※1) 21件
主幹事の件数(※1) 0件
配分方法 抽選+店頭配分
抽選ルール 平等抽選10%以上(店頭配分90%以下)
前受金(抽選時) 必要
公式サイト 公式サイト
※1.2023年1月~11月上場分
出典:auカブコム証券

auカブコム証券は、口座数が163万(2023年11月)と比較的少ない点も有利に働きます。当選者には1単元ずつ割り当てるためより多くの人にチャンスがあります。

【auカブコム証券のIPOのメリット】
auカブコム証券は三菱モルガン・スタンレー証券が引き受けるIPOを取り扱います。大手金融グループの連携を生かし、ネット証券ながら比較的多くの銘柄で募集に参加できる点がメリットです。

【auカブコム証券のIPOのデメリット】
平等抽選が全体の10%以上と低水準です。

仮に10%が抽選で配分される場合、1万単元のIPOなら当選者は1,000人です。全口座(163万。2023年11月)で申し込みがあったときの確率は0.06%となります。

auカブコム証券は2023年に21件のIPOを取り扱いました(2023年1月~11月上場分)。しかし1回あたりの当選確率が0.06%と低く、21回繰り返しても1回以上当たる確率は1.3%ほどです。

確率は決して高くありません。メインではなくサブの口座としての活用が想定されます。

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IPO投資をする際の注意点

17.IPOが当たらない理由は?
(画像=fuelle編集部)

IPOの申し込みにはいくつか注意点があります。

応募した銘柄のスケジュールを確認する

IPO投資ではスケジュールに沿って手続きを進める必要があります。

期限を過ぎると抽選を受けられなかったり、また当選しても所定の手続きを踏まなければ購入できなかったりします。

具体的なスケジュールは証券会社によって異なります。

例えばSBI証券は抽選後に購入申し込みを行いますが、楽天証券は前に購入を申し込みます。

18.IPOが当たらない理由は?
(画像=SBI証券および楽天証券より引用し著者作成)
※ブックビルディング
需要調査のこと。需要の強弱でIPOの購入価格(=公開価格)が決められる。ブックビルディングへ申し込みが抽選への申し込みを兼ねることが多い。

【SBI証券と楽天証券のIPOスケジュール】
SBI証券 楽天証券
ステップ1 ブックビルディングへ申し込み ブックビルディングへ申し込み
ステップ2 公開価格の決定(資金判定) 公開価格の決定
ステップ3 抽選 購入申し込み(資金判定)
ステップ4 購入申し込み 抽選

スケジュールは証券会社のホームページで確認できます。SBI証券の場合、以下のように操作すれば確認可能です。

【IPOスケジュールの確認方法(SBI証券)】
  • SBI証券にログイン
  • 「国内株式」メニューから「IPO・PO」を選択
  • 「新規上場株式ブックビルディング/購入意思表示」を選択

1. SBI証券にログイン
SBI証券にログイン後、画面上部のタブの「国内株式」で表示されるメニューから「IPO・PO」を選択します。

19.IPOが当たらない理由は?
(画像=SBI証券より引用し著者作成)

2. 「国内株式」メニューから「IPO・PO」を選択
画面中部にある「新規上場株式ブックビルディング/購入意思表示」を選択します。

20.IPOが当たらない理由は?
(画像=SBI証券より引用し著者作成)

3. 「新規上場株式ブックビルディング/購入意思表示」を選択
遷移後の画面でIPO銘柄が一覧で表示されます。申し込み期限はブックビルディング期間の最終日時です。購入を申し込めるのは結果~購入意思表示期限です。

21.IPOが当たらない理由は?
(画像=SBI証券より引用し著者作成)

必要な資金を確保する

購入に必要な資金を準備することも重要です。残高不足の場合、申し込みは無効となります。

IPOの必要な資金とは「公開価格×申し込み株数」です。公開価格が1,000円の銘柄に100株申し込むなら10万円を用意します。

購入時の手数料は通常かかりません。遅くとも資金判定がなされるまでに入金しておきましょう。

【主な証券会社の資金判定日】

出典:SBI証券楽天証券マネックス証券auカブコム証券松井証券

前もって資金を準備しておきたいなら「仮条件の上限価格×申し込み株数」を準備しておきましょう。

仮条件とは公開価格の決定前に一定の値幅で示される価格です。公開価格は原則として仮条件の範囲内で決定されます(仮条件は引き上げられる可能性がある)。
若山卓也(ファイナンシャル・プランナー)

例えば仮条件が「1,000円~1,200円」と示される場合、100株申し込むなら12万円(仮条件の上限1,200円×100株)を入金しておきましょう。

購入申込を忘れないようにする

確実に購入を申し込むようにしてください。当選しても購入を申し出ない場合、配分の権利を失います。

IPOでは、「抽選(ブックビルディング)の申し込み」と「購入の申し込み」の二度の手続きが必要です。

ブックビルディングや抽選に参加しても、購入を申し込まなければ配分を受けられません。

ブックビルディング後に決定する公開価格を確認し、購入の意思を表明することで初めて配分の権利が得られます。

特にSBI証券のように抽選後に購入を申し込むケースでは注意が必要です。仮に当選していても、購入の申し込みがなければIPOは受け取れません。なお楽天証券のように抽選前に購入申し込みを行う場合もあります。

購入の申し込みでは目論見書(※)などの書面の確認が必要です。

目論見書(もくろみしょ)とは
金融商品の内容を説明するもの。IPOの場合、上場会社の事業内容や業績などが記載される。金融機関は取引の前に目論見書を交付する義務がある。

申込後に訂正版が公表された場合、その度に確認し改めて購入を申し込んでください。購入を申し込んでいても、訂正版を確認しない場合は配分を受けられません。

購入を申し込まない場合、抽選対象から一定期間除外されるといったペナルティが生じる可能性があるため注意してください。

【IPO当選後の未購入でペナルティの可能性がある証券会社の例】
・松井証券
・SMBC日興証券
・三菱UFJモルガン・スタンレー証券
・東海東京証券

Q&A

IPO投資のメリットは?
損しづらいことです。

新規上場では初値(上場後の最初の株価)が公開価格(上場前の購入価格)を上回る傾向にあります。2023年1月~11月上場分は76%で初値が公開価格を上回りました。上場後に初値で売却すれば利益に期待できます。

大きな利益が期待できることもメリットです。

2023年1月~11月上場分では32%で初値が公開価格の2倍以上に上昇しました。上昇率が最大となったアイデミーは初値が公開価格の5.3倍になりました。

購入時に手数料がかからないメリットもあります。IPOの購入代金は公開価格×株数です。手数料はかかりません(売却時は証券会社が定める手数料がかかります)。

IPOの当選確率は?
1~2%程度といわれています。配分が少ない銘柄では1%を下回ることもあります。

証券会社によってはさらに当選の可能性が小さくなります。口座数が多いほど、配分が少ないほど確率は下がります。また完全平等抽選でない場合もIPOに当たりにくくなる可能性があります。

回数を増やすと当選率は上昇します。1回あたりの確率を1%としたとき、少なくとも1回以上あたる確率は10回で9.6%、20回で18.2%です。

トライする回数を増やすには複数の証券会社で申し込む方法があります。またタイミングが遅い後期型の証券会社で口座を開設すれば、前期型で落選後に後期型で改めて抽選を受けられます。家族の口座も利用すれば回数はさらに増やせます。

IPOで儲かる確率は?
8割程度です。SBIネオトレード証券によると、2017年から2023年11月までに上場した634銘柄のうち、527銘柄で初値が公開価格を上回りました。全体の83%で利益が出た計算です。

2017年から2023年(11月まで)の7ヵ年のうち、勝率が8割を超えたのは5ヵ年ありました。

勝率が最大となった年は2017年でした。上場した86銘柄のうち91%に相当する78銘柄で初値が公開価格を上回っています。

勝率が最小となった2020年も、公開価格を初値が上回った割合は75%に上ります(92銘柄中69銘柄)。

IPOの売れ残りはどうなる?
募集を引き受けた証券会社が買い取ります。

IPOでは証券会社が株式を新規上場会社(または所有者)から取得し、投資家を広く募集します。売れ残った場合は証券会社が引き取ります。この契約を元引受契約と呼び、この業務を引受業務(アンダーラィティング)と呼びます。

IPOの全株式を引き取ることで上場会社は確実に資金調達ができます。

また証券会社がリスクを引き受けることで上場会社の厳格な評価を促します。上場会社の価値に対して高すぎる公開価格(仮条件)を設定した場合、売れ残るリスクが高まるためです。適切な公開価格の設定は、IPOを購入する投資家に恩恵があります。

IPOにはいくら必要ですか?
必要な資金は「公開価格×株数」です。公開価格が1,000円、株数が300株なら30万円が必要です。手数料はかかりません。

2023年1月~11月までに上場した銘柄のうち、最大の公開価格はジェイ・イー・ティの4,630円です。1単元(100株)を購入する場合は46万3,000円が代金です。

同期間で最小の公開価格はispace(アイスペース)の254円でした。1単元の購入代金は2万5,400円です。

証券会社によっては公開価格の決定前に資金が必要です。

例えばマネックス証券は抽選(ブックビルディング)への申し込みで「希望価格×株数」の代金が必要です。ただし希望価格を指定しない成行(なりゆき)の場合、「仮条件の上限120%を超えない上限価格×株数」以上の残高が求められます。

ジェイ・イー・ティの仮条件は4,300円~4,630円でした。仮条件の上限(4,630円)の120%は5,556円です。これを超えない範囲で定められる一定の金額が1株あたりの単価となります。

2023年のIPOの勝率は?
76%です(11月まで)。76銘柄のうち58銘柄で初値が公開価格を上回りました。初値の公開価格に対する騰落率は平均で75%、中央値で42%です。

騰落率の最大値はアイデミーの430%です。公開価格1,050円に対し5,560円の初値が付きました。1単元で45万円の利益が出た計算です。上昇率2位はジェノバで348%、3位はispace(アイスペース)の294%でした。全体の32%で初値が公開価格の2倍に上昇しています。

騰落率の最小値(下落率の最大値)はオートサーバーの-15%です。2,670円の公開価格に対し初値は2,280円となりました。初値で売却した場合、1単元で4万円のマイナスです。

オートサーバーは2ケタ%以上の下落となった唯一の銘柄です。下落率2位はクオルテック(-8.03%)、3位は売れるネット広告社(-8.02%)となりました。

IPOの初値は何倍になる?
公開価格の1.5倍~1.9倍になるといえます。SBIネオトレード証券によると、2017年から2023年11月までに上場した634銘柄は平均して初値が公開価格の1.88倍になりました。中央値では1.51倍です。

2017年~2023年11月で最大の初値騰落率はヘッドウォータース(2020年)の1,090%です。公開価格2,400円に対し初値は2万8,560円と12倍に値上がりしました。1単元で262万円の利益が出た計算です。

同期間で初値騰落率が最小(下落率が最大)となったのはホープ(2018年)の-37%です。初値は930円と、公開価格(1,480円)の0.63倍で上場しました。初値で売却した場合、1単元で5万5,000円の損失が生じたことになります。

SBI証券でのIPO当選確率は?
低いと考えられます。口座数が非常に多く、競争率が高いと考えられるためです。

SBIグループの証券口座は2023年9月に1,106万を超えました。この数はSBI証券、SBIネオモバイル証券、SBIネオトレード証券、FOLIOの合計です。全体のほとんどをSBI証券が占めると考えられます。単体の口座数は1,000万に近いでしょう。

SBI証券の平等抽選は全体の60%に限られます。配分が1万単元なら6,000単元が対象です。SBI証券の口座数を1,000万と仮定した場合、全て申し込むときの当選確率は0.06%となります。

SBI証券の豊富な取り扱いを踏まえても確率は高くありません。

SBI証券は2023年1月~11月に77件のIPOを取り扱いました。1回あたりの当選率が0.06%とすると、77回の抽選を受けても1回以上当選する確率は4.5%です。

若山卓也
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。 関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。

証券外務員一種、AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有。
Twitter:@FP38346079
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。 関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。

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