境内の散策や眺望を楽しもう

紀三井寺の境内に着いたら、建築物などを見学しながら、散策してみましょう。和歌山市街や和歌浦湾を望む景色も美しいですよ。

建築物

境内の参道を北に進むと、本堂があります。江戸時代に再建されたもので、入母屋造り、本瓦葺きの大きく重厚な建築物です。山の中腹の、あまり広いとは言えない場所に、このような規模の建築物が建っているのに驚かされます。

六角堂

こちらは、六角堂です。麓からの石段を上りきった場所に建っています。江戸時代の寛延年間(1750年頃)に建築されました。西国三十三ヶ所の御本尊をお祀りしているので、こちらにお参りすると、西国巡礼と同じ功徳があるとされています。

紀三井寺の仏殿

境内の南の方には、仏殿があります。2002年に竣工した新しい建物で、内部には、木造千手観音立像が安置されています。この仏像は、高さが12メートルもあり、金色に輝く姿が美しいです。

境内には、ほかにも、国指定重要文化財の鐘楼や多宝塔などが建っています。お時間がある方は、じっくりと見学してみてください。

季節の花

境内では、季節の花も楽しめます。特に有名なのが、春の桜です。約500本の桜が植えられており、例年3月の下旬頃に見頃を迎えます。筆者が訪れた5月の下旬には、花しょうぶが咲き始めていました。

境内からの景色

境内からの景色も楽しんでみましょう。和歌山市街が手前に広がり、奥の方には、和歌浦湾の海も見えています。

紀三井寺からの素晴らしい眺望。海の向こうには、和歌山市の隣の下津町の山や島が見えている。

筆者が訪れた日は、やや曇っていましたが、目の前に広がる海も良く見えました。この付近には、片男波(かたおなみ)や浜の宮といったビーチもあり、夏には多くの人で賑わいます。晴れた日には、爽快な景色が楽しめるでしょう。

仏殿からの景色も素晴らしいです。屋上が展望台になっているので、階段を上ってみましょう。高さがあるので、北の方に広がる和歌山市街を一望できます。

散策が終わったら、バスや電車で出発地に戻りましょう。さきほど下車した紀三井寺バス停のほか、JRの紀三井寺駅も利用できます。お時間のある方は、引き続き和歌山市内の観光をお楽しみください。

この記事を書いたライターからひとこと

紀三井寺にケーブルカーが導入されたと知り、訪ねてみました。わずかな乗車時間でしたが、急な斜面を一気に上るスリルと、眼下に広がる景色が楽しめました。境内の雰囲気や眺望も良かったので、また天気が良い日や、桜が咲く時季に行ってみたいですね。(ゆきたか)