社会人となって仕事やプライベートが充実する一方で、将来に向けて考えていきたいのが「親の介護」についてです。家族構成などを踏まえ、今から不安を感じている人もいるでしょう。あるとき突然、介護が必要となる可能性もあるので、「親の介護」に向けていつからどんな準備をはじめるべきか、チェックしてみましょう。
「親の介護」について、いつから考えればいいの?
のある30~69歳の男女663人を対象に「親の介護」について、2018年11月に調査を実施しました。
その結果、介護をはじめた年齢で最も多いのは45~54歳で35.9%、続いて44歳以下が34.6%となり、介護をはじめる年齢は40代以降が最も多いことが分かりました。
一方で、介護経験者の約6割が「介護に対する心構えができていなかった」と回答しており、介護を突然はじめることになった人が多いことが分かります。自分がまだ現役のときに、準備がないまま介護に直面すると、仕事との両立は大きな負担となるでしょう。
20代30代のうちは「自分の親はまだ元気だから、介護が必要になるのは先だろう」と誰しも思うものです。その一方で将来、家族できちんと話し合うためにも、介護に関する基礎知識をおさえておいて損はありません。
いざというときに困らないための準備
親の介護が必要になるとき、親がどんな状態になっていることが考えられるでしょうか。寝たきりになるなど身体的な障害があったり、認知症の症状が出ていたり、さまざまな状態が考えられますね。
症状などによって必要となる介護の内容は異なりますが、それでも最低限、介護の開始に向けて次のような話し合いや、情報収集から始めてみましょう。
- どのような介護(方法)が、親と介護する家族の双方に適しているか
- 家族がサポートできる程度はどれくらいか(介護のための役割分担)
- 介護に使用できる親の資産(自分たちが負担できる費用)
- ケアマネージャーなど、相談できる専門家などの情報
これらは、いざ介護が必要な状況になってから家族で話しはじめようとしても、なかなかうまくいきません。あらかじめ話したり、調べたり、準備しておくことで、いざというときにスムーズに話を進めることができるでしょう。
そのためにも、普段から家族でのコミュニケーションを取ることが大切です。実家を離れているなら帰省したときの気軽な会話や、電話などで日頃からコミュニケーションを重ね、親の考え方や生活状況を把握しつつ、いざというときにどのような対応をすべきか考えておくといいでしょう。
また親の体調などの変化について気にかけるとともに、備忘録を作るのもいいでしょう。親の健康状態については意外と把握できていないものです。いざというときに「そういえばこんな症状があった」「過去に大きなケガや、病気を患っていた」など、生活や健康状況に関する記録があれば、役立つでしょう。
すでに親が高齢の場合など具体的な準備が必要であれば、地域の介護支援体制や介護施設の情報収集など、調べられることは早めに調べておくと安心ですね。