「何かあったわけじゃないけれどなんとなく元気が出ないなぁ……」夏から秋に切り替わるタイミングもあって気分が落ち込んでいませんか? 今回は季節の変わり目で落ち込んでしまうメンタルとうまく付き合う方法について薬膳のプロがご紹介します。

秋は落ち込む季節だから仕方ない、と割り切ってみる

薬膳のベースとなっている中医学(中国伝統医学)の世界では、それぞれの季節に出やすい感情というのが決まっていて、秋は「 悲しみ 」という感情が出やすい季節です。
夏から秋に切り替わるタイミングの時「夏も終わるなぁ。これから寒い季節になっていくんだなぁ」と少しナーバスになりませんか?

イメージとしてはそのようなセンチメンタルな気分になりやすいということです。ですから、季節的なものであって、自分の性格が悪いんだと責める必要はありません。

季節にあわせて感情が移り替わることは気分の陰陽を調和させることに必要なことだと中医学では考えます。夏は気持ちが高ぶりやすい時期なので、秋にその気分を落ち着かせてあげないと、心身ともに疲れてしまいます。
ですから、気持ちがナーバスになることは悪いことではない、むしろ必要な時期でもあります。
季節的に落ち込みやすい時期であると割り切ることで少し気持ちが楽になりませんか?筆者は元々自分を責めやすい傾向が強かったのですが、このことを知ってだいぶ救われました。

落ち込んでしまったら「秋は落ち込む時期だから仕方ない」と自分に声をかけてあげてくださいね。

予定やタスクを詰め込み過ぎない。秋はゆったりモードのスケジュールを

中医学の世界では、秋は心穏やかに過ごすことが自然の流れに沿っているといわれています。

今年の夏は例外ですが、夏は楽しい予定が盛りだくさんで気持ちは楽しい反面、体が自分が思っている以上に疲れていることが多いのです。ですから、秋は心も身体もゆったりと過ごせる時間を持つことが大事。

その方法の1つとして、秋は予定や1日のタスクを詰め込みすぎないことも落ち込みやすいメンタルとうまく付き合うコツです。

予定やタスクが多いとエネルギーを消耗してしまいますし、何よりパンパンのスケジュールを見るとそれだけで気持ちに余裕がなくなってしまいがち。休日は外出する予定が続かないようにする、自分が休む時間をしっかり確保するを意識してスケジューリングをしてくださいね。

とはいえ、日照時間が短くなるのでずっと家の中で過ごすと気分が落ち込んでしまいますので、陽がで出ている時は買い出しに行ったり、お散歩がてらランチを楽しんだりして外出する時間をつくり、陽が傾いてきたら自宅でゆっくり過ごすのが理想的です。

秋から冬は内側に閉じていく時期ですので、ご自身で疲れやすい、落ち込みやすいと感じる方は特にエネルギーを蓄えるためにゆったりとした時間を過ごすことを心がけてくださいね。