もし、勉強の仕方によって年収が変わるのだとしたら、あなたはどう思いますか?

今回は、『年収1億の勉強法 年収300万の勉強法』(午堂登紀雄著、Gakken)より、お金持ちが実践している「3つの勉強法」をご紹介します。

お金持ちの「学び方」

著者によると、「(年収)300万の人は『社会で必要な分野』を学ぶが、1億の人は『自分の人生に必要な分野』を学ぶ」といいます。

誰しも勉強を始めようとするときは、社会(会社など)から自分にもとめられているスキルを学ぼうとすることは当然のことでしょう。しかし、AIの登場により、仕事の存在意義がこれから大きく変わろうとしている今、リアルタイムに求められているスキルを磨くだけでは、やがて貧困や失業の道に至ってしまうことは免れないのかもしれません。

本書によると、AIやロボットが進出できない分野として、新しいモノやサービスを生み出す「想像力」、またはより複雑で難易度の高い問題を解決する「問題解決力」があるといいます。

さらに、リーダーシップが加われば、人材とAIを束ねて導いていくひとつのスキルになり得ます。

10年・20年後も仕事としてつながり、むしろ繁栄しているであろう分野の勉強に労力を注入したいものです。

お金持ちの「読書法」

著者によると、「(年収)300万の人は『共感する本』を読むが、1億の人は『ムカつく本』を読む」。

私自身、読書は職業柄もとめられると同時に、趣味的として好きなことではありますが、その場合、どうしても自分にとって興味がある本に手が伸びがちです。しかし、自分の主張や考えとは違う価値観を持つ本の中にこそ、思想を広げていくポイントがありそうです。

いわゆるムカつく本は、できる限り論理的に読んでいくことがよいと著者はいいます。1億を稼ぐ人材は、おしなべて「価値観は人によって違うもの」という多様性の許容度が高いとよくいわれます。

だからといって決して相手の主張に同調すればいいということではなく、どういうロジックで主張されているのかを読み解き、自身のロジックも強化していく。それがムカつく本を読むことで得られる学びといえるでしょう。

合わない意見のロジックを理解し、受け止めたり、時に論破したりすることは、自身の器を広げることにつながり、会社組織においても管理職として機能していく「人格磨き」になりそうです。

(写真=CS stock images/Shutterstock.com)

お金持ちの「お金の勉強法」

著者は「(年収)300万円の人は会計を勉強するが1億円の人は税制を勉強する」といいます。たしかに、ある程度の金額を扱うようになってくると、税制について知っているか知らないかで、手元に残るお金の額が大きく変わってきます。

会社に属していると、年末調整を会社が代行してくれるため、税制についてあまり考えないことが多いものです。しかし、退職してフリーランスになったり、会社を立ち上げたりすると、ちょっとした税制の知識が大きく金額に関わってくることに気づきます。

本来、払わなくてもよいはずの税金や、申告すれば取り戻せる税金。税制を知って納税額を減らすことができれば、それだけ資産を多く残せることにつながります。

税制についての本を一冊読んでおくだけでも、大きな知恵を得る勉強になりそうです。

小さな積み重ねが、大きく育つ

年収300万円と1億円の違いは、日々のちょっとした行動や意識から生まれるのかもしれません。

小さな積み重ねを大切に、大きなスキルを育てていきたいですね。

文・ナカセコ エミコ((株)FILAGE(フィラージュ)代表)/DAILY ANDS

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