【生理前と違う妊娠初期のおりものの特徴④】においは?
膣の中は通常は弱酸性に保たれているので、健康な状態なら少し鼻を突くようなツンとした酸っぱいにおいがするのが、正常な状態です。
しかし、精子は酸性が強いと死滅してしまうために、排卵日の少し前から、膣の中はアルカリ性になっていきます。
そのために、排卵期のおりものは、酸っぱい匂いが弱まり、無臭から若干酸っぱい匂いがする程度に変化します。
妊娠しないと、再び膣の中は弱酸性に戻るのでおりものの臭いは酸っぱい感じになりますが、妊娠すると、おりものはアルカリ性を保たれたままになります。
そのために、黄体期に入っても酸っぱいにおいが戻らずに、無臭かほとんどにおいがない状態が続きます。
生理前以外にもおりもののにおいが気になる時の原因は?
ここまで見てきたように、生理前と妊娠初期とは、おりものの状態がかなり違ってくることがわかりましたね。
しかし、おりものの状態というのは、ちょっとした体調の変化に大きく左右されるものなので、おりものの変化だけで妊娠したかどうかを判断するのはちょっと危険なことです。
妊娠かどうかを判断するのは、妊娠5週まで待って妊娠検査薬を使ってからにしましょう。
ところで、生理前は、生理周期の中で一番おりものの匂いが気になる時期ですが、生理前以外に、おりものの酸っぱいにおいが気になるときがありますよね。
生理前以外でおりものの酸っぱいにおいが気になる時には、どのような原因があるのでしょうか。
【おりもののにおいの原因①】洗い過ぎ【多い?】
おりもののにおいが気になる時には、局部を洗いすぎていることがあります。
においが気になると、タオルやスポンジ石鹸やボディソープを沢山つけてゴシゴシと局部をこすってしまうことがありますよね。
実は、石鹸やボディソープを使って洗い過ぎると、局部を清潔に保ってくれている常在菌まで流してしまい、善玉菌のバランスが崩れて雑菌が繁殖してしまいます。
その雑菌がにおいの原因となることもあるので、局部の洗い過ぎには注意しましょう。
【おりもののにおいの原因②】疲れやストレス【多い?】
おりものの状態というのは、微妙なホルモンバランスの変化によって大きく変わっていきます。
そしてホルモンバランスというのは、自律神経のバランスに大きく左右されるものです。
疲れやストレスがたまると、自律神経が乱れてしまいます。
自律神経の乱れによって、ホルモンバランスの乱れが起きると、おりものの状態も悪くなってしまい、自浄作用がうまく働かなくなって、においがきつくなる原因となります。
【おりもののにおいの原因③】抗生物質の服用【多い?】
風邪をひいたり、何らかの感染症にかかってしまったときには、病院で抗生物質を処方されることがありますよね。
抗生物質は、体に悪さをする細菌を退治してくれる大切な薬ですが、ときに、身体の中の善玉菌も殺してしまうこともあります。
そのために、膣内を清浄に保つのに大切な役割をしている乳酸菌などの善玉菌が抗生物質によって少なくなってしまうことがあります。
そのために膣内の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れて、においがきつくなってしまうことがあります。
この場合には、抗生物質の服用が終われば元に戻るので心配はありません。
ちゃんと抗生物質を飲みきって、病気を治すことを一番に考えましょう。