社会人になるとビジネスシーンでの名刺交換は日常茶飯事です。大学生でも、サークルの代表者や個人でコネクションを作る活動をしていれば、名刺を交換する場面もあるでしょう。しかし、名刺はただ交換すればよいわけではなく、ビジネスにおいてはいろいろとマナーがあります。そこで今回は、名刺交換のマナーを解説します。

そもそも、なぜ名刺交換が必要なの?

今やインターネット上でスムーズに情報のやり取りができる時代。わざわざ名刺を作って交換するのは非効率だと思う人がいるかもしれません。しかし多くの人にとって、誰とも直接合わずに過ごすことは困難です。そしてビジネス上、直接対面するシーンでは名刺交換はとても重要な役割を果たします。

例えば、見ず知らずの人と初めて会う場合、どうやってコミュニケーションを始めるか戸惑うことも多いでしょう。そんなときに名刺交換は、あいさつや会話のきっかけとなる道具になります。また、お互いに何をやっている人間なのか、即座に認識できるという利点もあります。

加えて、名刺交換をしておくと、一度ビジネスを終えた相手だったとしても、その後にスムーズに連絡が取れるようになります。反対に、相手が新しいビジネスを始めた際に、連絡をしてくることもあるかもしれません。ビジネスにおいて重要な人脈作りに、名刺交換は大きな力を発揮するのです。

名刺交換のマナー

名刺交換はどのように行えばよいのでしょうか。ここからは一般的な名刺交換のマナーについて、順を追って解説します。

名刺は両手で持つ

初対面の相手とあいさつする際、まずは「名刺入れ」からスムーズに名刺を取り出しましょう。このとき、名刺入れの上に名刺を重ね、片手ではなく両手で持つのがマナーです。

続いて相手に名刺を差し出しながら「株式会社○○、□□部の△△と申します」と、会社名と所属部署、そしてフルネームを伝えます。フリーランスなど会社や組織に所属していない場合は「デザイナー」「ライター」などの肩書きを冒頭で伝えましょう。

名刺は相手よりも低い位置で差し出す

もしもあなたが名刺を渡そうとした際、相手がすでに出していた場合は、相手の名刺よりも低い位置で自分の名刺を差し出しましょう。また、この場合は相手の名刺を受け取らなければならないため、両手で差し出す必要はありません。

自分の名刺は右手で差し出し、相手の名刺を左手で受け取るのがマナーです。ただし、受け渡しが終わったら即座に相手の名刺を両手で持ち、自分の名刺入れの上に置きましょう。このときに「頂戴いたします。よろしくお願いいたします」などの言葉を添えるといいでしょう。

受け取った名刺はすぐにしまわない

名刺の受け渡しが終わっても、受け取った名刺をすぐにしまってはいけません。立ったままの場合は名刺入れの上に重ねたまま持ちましょう。テーブルがある場合は、椅子に座る際に名刺入れをテーブルに置き、その上に受け取った名刺を重ねて置きます。

いつ名刺をしまうかについては、特に決まりはありません。とはいえ、商談や打ち合わせが終わるタイミング、相手の名前を覚えるまで名刺を出したままにしておくのが一般的です。そうすれば、会話中に相手の名前を失念してしまっても、すぐに確認できるというメリットもありますよ。