痩せないのは食事が原因?更年期でも痩せる食事

更年期はどんどん太る?なかなか痩せない更年期女性のためのダイエット
(画像=『Plus Quality』より引用)

更年期女性が痩せない原因の大きなものは、食事のとり方になります。ダイエットといえば、思い浮かべる食事は女子力の高いもの。サラダ、フルーツ、豆製品、こんにゃくや寒天のローカロリー食材、カロリーゼロ飲料に、栄養が気になるからバランス食のクッキーやシリアル。ついには早く痩せたいからファスティングダイエット。これでは更年期女性は痩せないどころか太る一方なのです。

更年期女性がきれいに痩せるためは、必要な栄養素を良質な食材で摂ることがポイントです。今までの食事や生活でわたしたちの体は作られました。医学や栄養学は日々進歩して、食の世界でも過去の常識は覆され、新しい常識が生まれています。なかなか新しいものを取り入れる時間も気力もないのが更年期ですが、以下にあげる4つを読むだけで突破口は開かれるきっかけになるかもしれません。

痩せるために摂る糖質

更年期はどんどん太る?なかなか痩せない更年期女性のためのダイエット
(画像=『Plus Quality』より引用)

更年期女性が痩せるために摂る糖質は、量の計算など難しく考えず、血糖値・インスリンを制すと覚えておくとよいでしょう。痩せるために摂る糖質(炭水化物)のおすすめは3つあります。

  • 低GLの糖質
  • 一度加熱して自然に冷ました炭水化物
  • 精製されていない糖質

糖質を摂るとインスリンが上昇し、このインスリンが脂肪を蓄えやすくします。それは、インスリンに脂肪やたんぱく質などの栄養素も同時に取り込んで血液に送り出す性質があるからです。

糖質と脂質を同時に摂ることで、より脂質が吸収されやすくなり、スピーディーに体内に運ばれていきます。消費エネルギーで使われず余ったものが脂肪として蓄えられます。逆に、糖質単体では特に怖がる必要はなかったのです。

また、糖質と脂質を一緒に摂ったとしても、血糖の上昇が穏やかであればインスリン分泌も緩やかになり、脂質の吸収も穏やかです。そのため、血糖の上昇を穏やかにする成分や食材が注目されているのです。

★低GL値の糖質
GI値とは

食材がどのくらい血糖値をあげるかという指標の数値です。GI値が高いほど血糖値の上昇が高くなり、低いものは穏やかになります。しかし、GI値は血糖の上昇だけを図るもので、1食に摂る量と含まれている糖質量は考慮されていないのです。

GL値とは

食材の量で計算したもので、GI値だけでの判断より正確に血糖値の影響がわかり、海外ではGI値より主流になっています。

血糖は、低GIでも量が多ければ上がり、高GIでも少量ならそこまで上がらないようになっています。毎回食事の糖質量を図る方にはGI値が使いやすいですが、初心者はGL値を参考にする方がやりやすいでしょう。

更年期はどんどん太る?なかなか痩せない更年期女性のためのダイエット
(画像=『Plus Quality』より引用)
更年期はどんどん太る?なかなか痩せない更年期女性のためのダイエット
(画像=『Plus Quality』より引用)

こうして見ると、オートミールはGL値が高いのにダイエット食として有名なことを不思議に思うかもしれません。オートミールはたんぱく質やビタミン・ミネラルが豊富です。インスリンを分泌することで、これらの栄養素の吸収が高まるため、効率的に栄養摂取ができることでダイエットで注目されることになったのです。

白米は、たんぱく質やビタミン・ミネラルがわずかですから、インスリンを多く必要としません。その割にインスリン分泌が増えるという理由で敬遠されいています。

このように更年期のダイエットは、糖質量そのものより、血糖値の急上昇に注意して糖質を選ぶようにします。吸収を高めたいたんぱく質やビタミン・ミネラルを摂取するときには、我慢せずに高GL値の炭水化物をとっても大丈夫なのです。

参考:
《GL値一覧あり》新たな指標 GL値 知識のアップデート
380食品のGL値・糖質量・カロリー比較リスト【見やすいグラフつき】

★一度加熱して自然に冷ました炭水化物

冷やご飯がインスリンの急上昇を抑えることは有名で、冷やご飯ダイエットなるものがあります。炭水化物を加熱して、自然に約5℃までを冷ますと、レジスタントスターチ(難消化性デンプン)に変化します。レジスタントスターチは、消化吸収されにくい上カロリー量も低く、食べるだけでカロリーを消費する「食事誘発性熱産生」を促すことにもなるのです。

また、レジスタントスターチは食物繊維と同じ働きをし、腸内環境を整えてくれます。吸収もゆっくりなので昼食に食べると夕食までの空腹感を抑えたり、夕食の血糖値の上昇を抑えたりする効果もあるのです。レジスタントスターチのカロリーは、小腸で消化されないため、炭水化物のカロリーの約半分になります。小腹が空いた時のおにぎりも我慢しなくて大丈夫なのです。

★精製されていない糖質

精製されていない炭水化物は、複数の信頼できる研究で健康によいと報告されている5大食品の中のひとつで、積極的に摂りたい炭水化物です。

茶色の炭水化物は、精製される段階で取り除かれる、体に必要なビタミン・ミネラルや抗酸化物質、良質の脂質や食物繊維などが豊富に含まれています。これらの栄養素が密接に絡み合い、代謝のアップを促します。慢性的に不足すると、代謝の回路が回らなくなってしまうので、簡単に太るのになかなか痩せない体になっていきます。砂糖も精製された白砂糖やグラニュー糖より、未精製の黒糖やてんさい糖などがよいです。

また、果物を摂る時も精製されたフルーツジュースより、酵素が破壊されていない生のフルーツが体にはよいので、果物を不必要に避けることはNGです。甘いものは更年期女性のストレスをやわらげることもあります。我慢せずに新鮮な果物や和三盆糖で作られた和菓子、焼き芋を適量とっても大丈夫なのです。

・1日に必要な糖質量

糖質は総カロリーの50~65%にするのが望ましいです。糖質を摂りすぎては、余剰分は筋肉や肝臓に蓄えられ、使われなかったら脂肪へと変換されます。今まで糖質を摂りすぎてきた場合や、体脂肪率35%以上の場合など、明らかに糖質過剰な場合には炭水化物抜きダイエットが有効ですが、そうでなければ1日200~300gを目安に摂取します。その内容をなるべく上記の糖質で補うことがおすすめです。