収入が激減する老後は、預貯金などの老後資金が生活の命綱になります。しかしお金の使い方を誤ると老後資金が大きく減り、老後破産に至る恐れもあるでしょう。そうならないためにも、NGなお金の使い方を把握しておきましょう。
1.金融機関で資産運用について相談する
元銀行員が言うのもなんですが、資産運用についていきなり金融機関に相談するのはNGです。銀行員などの金融マンは、会社の利益に貢献するハイリスクな金融商品を勧めることもあります。特に退職金などまとまったお金を受け取ったあとは要注意です。
たとえば損益が為替レートに左右される外貨預金は、元本割れのリスクが高い商品です。お金の知識に乏しい人がうっかり手を出せば、運用に失敗して財産を失う可能性があるでしょう。
そのような事態を防ぐためには、金融機関に相談する前に金融商品を含めたお金の知識を身に着けることが大切です。金融機関に相談する場合もその場で即決はせず慎重に判断するようにしましょう。
2.クレジットカードのリボ払いに手を出す
クレジットカードのリボ払いも危険です。リボ払いは月々の支払額を一定額に固定し、毎月その一定額を返済していく「借金」です。
一括払いやボーナス払いと異なり、1回で完済する場合も元金(カード決済額)に利息(金利手数料)を加算した金額を支払います。その金利は年利15~18%で消費者金融並みなのです。
一番怖い点は、毎月未払いの借金(利用残高)に利息(金利手数料)が加算されて、借金がどんどん増えていくことです。
その状態で新たなカード決済を行うとさらに高額な金利手数料が加算され、返済不能になってしまいます。
3.健康維持に必要なお金を削る
年を取ると大病にかかるリスクが高くなります。病気は治療が遅れるほど医療費の負担が重くなりますので、早期発見・早期治療に必要なお金は削らないようにしましょう。
幸い日本では自治体や会社などで健康診断を受けられる制度があり、それを利用すれば格安で健康チェックができます。
また、食費を削りすぎて不健康な食生活になると生活習慣病のリスクが上がります。健康維持に必要な食費もむやみに削ってはいけない支出です。