江戸時代後期に入ると、中国の伝奇小説の影響を受けた「読本(よみほん)」と呼ばれるジャンルが隆盛を迎える。挿絵を眺めるよりも読むことに重点を置いたことからこの名前がある。
印刷技術の発展によって、より緻密でより複雑な挿絵を挟むことが可能になり、本屋や書き手たちはこぞって人気絵師たちを起用するようになる。第4章「花開く印刷技術」では、超絶技巧によって印刷された「読本」の挿絵の数々を紹介する。

銅板印刷された六国史(日本書紀)
そして、「おわりに-近代活版印刷の時代へ-」では、明治初期に出版された銅板印刷・活版印刷を用いた書物と、同展の最初に紹介した「日本書紀」の明治版を紹介する。
展示解説会や原本特別展示などのイベントも
展示解説会では、企画担当者が見どころを紹介する展示解説会を行う。日時は3月28日(金)、4月16日(水)、5月7日(水)のいずれも14:00~(40分程度)。会場は国立公文書館東京本館4階会議室。参加費無料・事前申込制で、参加人数は先着40名。
受付用フォームまたはメールにより、参加受付を行う。受付期間・受付方法は国立公文書館HP、SNSをチェックしよう。
「平成の書」原本特別展示では、3月17日(月)~30日(日)の期間、「平成の書」の原本を特別に展示する。場所は国立公文書館東京本館常設展示室。
そして「令和の書」原本特別展示では、3月25日(火)~4月6日(日)の期間、「令和の書」の原本を特別に展示する。場所は同じく国立公文書館東京本館常設展示室だ。
歴史を感じられるオリジナルグッズが販売
また、展示資料を詳細に解説したA4サイズ、48頁の「展示会図録」を800円で販売。
1873年(明治6年)に刊行された「博物図」より、桃・梅・柿といった果実類が色鮮やかに描かれている図柄の「トートバック」は2,000円。
1817年(文化14年)に退位した第119代光格天皇が上皇の御所である仙洞御所へ向う行列を描いた「桜町殿行幸図」デザインの、巾25mm×5m巻「行幸絵巻マスキングテープ」は700円。