――本書ではアライを「共犯者」という言葉で表現されていました。
アミアさん:ここでいう「共犯者」は、決して罪を犯しましょうと言っているのではなく、「当事者と一緒になって、もっと大きくてダイナミックな行動を共にできる人」「当事者に寄り添って、もっとレベルの高い、もっと真剣に行動できる人」のことを指します。とても覚悟のいることだと感じる人もいるかもしれませんが、私は「当事者にとって支えが必要なときに後ろから現れる人」くらいの認識でいいと思っています。
その人のニーズに合わせてしか支えることはできないので、何が必要かがわかった時点で、できる範囲で行動するのが大切です。身近な人にクッキーをあげるだけでもいい。当事者が「誰かが自分のことを想ってくれている」「私は忘れられていないんだ」と思えることが、その人の生きがいにつながるのです。
<取材・文/Honoka Yamasaki 撮影/市村円香>
【Honoka Yamasaki】
昼間はライターとしてあらゆる性や嗜好について取材。その傍ら、夜は新宿二丁目で踊るダンサーとして活動。
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