3.トヨタ産業技術記念館

日本を代表する自動車メーカーであるトヨタ自動車です。「トヨタ産業技術記念館」では、製品が実際に稼働するところや加工される様子を見ながら、その技術を分かりやすく学べます。充実した資料・展示は、企業の研修にも使われるほど。子どもが楽しめる体験型プログラムも多数用意されていて家族で楽しむのにも最適です!

エントランスに入ると、まず出迎えてくれるのが巨大な「環状織機」。トヨタグループは、織機製造からスタートした企業なんです。1926年、創業者の豊田佐吉が発明した「G型自動織機」を製造するために開業した「豊田自動織機」がはじまり。現在トヨタグループの中核であるトヨタ自動車は、1933年に設置した自動車部がのちに分社化されたものなんです。

業務が多角化した現在でもトヨタグループの発展の基礎となったという自負から「豊田自動織機」の社名はそのまま保持されています。大正時代に実際に建てられた紡績工場をそのまま利用した「繊維機械館」では、紡車や紡錘といった道具を用いて綿から糸を紡ぐプリミティブな糸紡ぎを見ることができますよ!

さらにコンピュータ化され高度な自動化を遂げた現代の機械技術の進歩も実際の道具・機械の動作を見ながら学ぶことが可能です。紀元前5,000年からの紡績技術の歩みとともにトヨタ創業時から現在まで連綿と受け継がれた技術にかける情熱が見えてきます。もちろんトヨタの代名詞である自動車の展示も充実しているので車が好きな人はぜひ!

「自動車館」では、それぞれの時代を代表するトヨタの名車たちとともに自動車の各部の動作原理とその進歩、また自動車製造技術の変遷をアニメーションなどによって分かりやすく伝えています。また、トヨタ自動車部門の生みの親である豊田喜一郎の生涯と人となりについても紹介。技術系の展示と突き合わせることで国産自動車黎明期から日本を代表する産業にまで発展した、現在までの歴史を俯瞰できます。

「テクノランド」では、実際の紡績や自動車の原理を取り入れた遊具によって、子どもにも分かりやすく技術やモノづくりの魅力を伝えています。特に「テクノサーキット」での運転体験は大人気! 自動車館で学んだ「走る」「曲がる」「止まる」仕組みについて実体験を通じて学ぶことができるんです。そのほかにも週末に行われるイベントや資料満載の図書館などなど魅力たっぷりのトヨタ産業技術記念館。

メカ・クルマ好きの大人や子どもだけでなく、機械に興味があまりない人たちにとっても見どころ満載です!

【基本情報】
スポット名/トヨタ産業技術記念館
住所/名古屋市西区則武新町4-1-35
アクセス/名鉄名古屋本線「栄生駅」より徒歩約3分
開館時間/9:30~17:00(入場は16:30まで)
入館料/一般大人500円、中高生300円、小学生200円
休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)

企業博物館でわくわくする休日を過ごそう

帝国データバンク史料館の調査によると企業博物館は2013年時点で500社以上です。ここでは3つの企業博物館を紹介しましたが面白い博物館はまだまだ全国にたくさんあります。

企業博物館の魅力は、展示内容が私たちの日々の暮らしや仕事に密接に結びついているところです。普段何気なく使っている「もの・していること」の背景を知ることで、世の中の見え方が大きく変わってくるかもしれませんよ!

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