20代の時にくらべ体調の揺らぎや妊娠・出産の話題にも敏感になるアラサー女子。今回はそんな女子におすすめな「基礎体温」の測り方や記録のメリットを元看護師のライターが分かりやすく紹介します。二度寝したらどうする?など、直面しやすいQ&Aもしっかり解説します!

基礎体温のキホン

【基礎体温】測り方の疑問を解決!二度寝やトイレ、不規則勤務は?
(画像=『Rolmy』より引用)

基礎体温という言葉を聞いたことはあるけれど、「なんとなくしか、わからない…」という人も大丈夫!
まずは、基礎体温がどういうものか見ていきましょう。

基礎体温=安静時の体温

基礎体温とは「呼吸以外にエネルギーをほどんど使っていない状態の体温」のこと。
目覚めてすぐ、布団の中で体を動かし始める前に測ります。

熱を測る部位も、一般的なワキの下や耳ではなく、外的な温度変化の影響を受けにくい舌下(ぜっか)で測定するのも特徴です。

月経周期に連動、低温期・高温期の二相性になる

基礎体温は月経周期と連動し、低めの体温が続く低温期と、体温が高めになる高温期の二相に分かれます。

低温期から高温期への移行時に排卵が起こります。
ここに密接に関係するのが2つの女性ホルモン。
卵巣から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンです。

低温期にはエストロゲンの分泌量が多く優位に働きますが、排卵後はプロゲステロンの分泌が増えて高温期に入ります。
プロゲステロンには基礎体温を0.3~0.5℃上昇させる働きがあるため、体温が高くなるのです。

月経周期(月経開始~次の月経までの期間)は人によって差はありますが、平均は25~38日前後。

このほかにも、正常な基礎体温のグラフには以下のような特徴があります。

  • 低温期と高温期の体温差は、0.3~0.5 ℃
  • 低温期から高温期へ、1~2日以内に移行する
  • 高温期が12~14日続く

排卵があるか?を知る目安にも

ところで、月経が来ていれば「当然排卵もしているでしょ」と思ってはいませんか?
答えはNOです。月経があるからといって、必ずしも排卵が起こっているとは限らないのです。

もし無排卵の場合、そのサインは基礎体温の変化に現れるため、異常に気付くことが可能です。
具体的には、基礎体温が二相性にならず低温期が続く場合は「無排卵月経」を疑います。

規則的な月経があったとしても、無排卵であれば妊娠することはできないので、その場合は定期的に排卵を起こすための治療が必要となることも。

このほかにも、二相性に分かれても高温期が極端に短い(10日未満)・高温期が安定せず体温の上下があるなら「黄体機能不全」の可能性があったりと、基礎体温は体の声を教えてくれる大事なサインでもあるのです。