フリーランスになったら収入はどうなる?職種ごとのお金事情
副業フリーランスとして収入を増やしたい、専業フリーランスとして独立したい......フリーランスとして仕事をしたい理由は人それぞれですが、どんな理由であれ気になるのはお金のこと。
ここからはフリーランスとして仕事をする場合、どんな職種があって平均的な収入はどのくらいなのか見ていきます。
フリーランスの仕事の種類
まずはフリーランスの仕事にはどんなものがあるのでしょうか。
フリーランスの仕事は主に以下のようなものがあり、主に6つの分野に分類することができます。
①IT・クリエイティブ系
Web/グラフィックデザイナー、翻訳・通訳、編集者、イラストレーター、エンジニアなど
②接客・作業系
接客サービス(例・店舗での接客など)、現場作業(例・工場や建設現場)、事務作業(例・データ入力や資料作成)など
③ビジネス系
経理・財務、広報、営業、マーケティング、新規事業開発、経営企画、人事、法務など
④コンサルタント・カウンセラー系
講師、スポーツトレーナー、カウンセラー、コンサルタントなど
⑤職人・アーティスト系
美容師、メイク・スタイリスト、調理師、カメラマン、アーティストなど
⑥専門・士業系
調理師、公認会計士、弁理士、弁護士、行政書士、司法書士、税理士、社労士など
このようにフリーランスの仕事は多岐にわたります。
これらの仕事のうち、①と②は未経験からでも始めやすいと言われています。
①と②の仕事はクラウドソーシングサイトで見つけやすく、未経験でもOKという案件も多いからです。
③~⑥は前職での経験や人脈を活用してフリーランスとなった人が多いです。
仕事探しの方法が人脈が主流であったり、クライアントからある程度経験を求められることが多い職種だからです。
フリーランスの職種ごとの割合
現在フリーランスとして活動する人たちは、どんな仕事をして収入を得ているのでしょうか。
中小企業庁から発行された2015年版小規模企業白書を元に見ていきます。
デザイナー
20.7%
IT関連(システムコンサルタント・ソフトウエア作成など)
17.7%
著述家(小説家・コピーライタ―など)
12.1%
翻訳家
8.1%
土木関連(建築技術・土木測量技術者など)
7.1%
記者・編集者
6.1%
個人教師(音楽・スポーツなど)
5.0%
漫画家・アニメーターなど
4.4%
経営コンサルタント
4.4%
写真家・映像技術者
3.5%
音楽家・舞踏家・俳優など
3.1%
その他
7.9%
上位の仕事の特徴としては、デザイナーやIT関連の仕事など案件が豊富な職種であることがあげられます。
フリーランスとして安定して収入を得やすいというのが人気の理由のようです。
フリーランスの収入
フリーランスとして活動している人たちは、どのくらいの収入があるのでしょうか?
中小企業庁から発行された2015年版小規模企業白書によると主業(≒専業)フリーランスおよび副業フリーランスの年収の分布は以下のようになっています。
年収 | 主業 | 副業 |
---|---|---|
100万円未満 | 16.4% | 50.8% |
100万円以上 300万円未満 |
34.7% | 37.8% |
300万円以上 500万円未満 |
27.6% | 9.8% |
500万円以上 800万円未満 |
15.3% | 1.0% |
800万円以上 | 6% | 0.5% |
主業(≒専業)フリーランスの場合300万円以上稼げているのは全体の48.9%であるのにたいし、副業フリーランスの場合300万円以上稼げているのは全体の11.3%と大分開きがあります。
主業(≒専業)フリーランスであっても、日本の平均年収といわれる450万円前後をこえる500万円以上の収入があるのは21.3%程度です。
専業フリーランスになりたいのであればしっかりとした準備をしないと、収入が会社員のときよりも落ち込んでしまう可能性も高いといえます。
フリーランス・職種別の収入
専業フリーランスの場合のだいたいの年収相場は以下のようになります。
①IT・クリエイティブ系
450万円~600万円
②接客・作業系
200万円~350万円
③ビジネス系
500万円~650万円
④コンサルタント・カウンセラー系
250万円~400万円
⑤職人・アーティスト系
450万円~600万円
⑥専門・士業系
資格により大きな開きあり
あくまでも目安です。
もっとも年収相場が低い接客・作業系でも年収が1000万円を超えるフリーランスもいます。
最近のフリーランス市場では、エンジニア・Web デザイナーの需要が高く報酬が高くなる傾向にあります。
フリーランスとして活動したいのであれば、自分の特技や経験をいかして仕事を探すのが一番の近道です。
ですが特にこれといった特技や経験もなく、未経験からフリーランスとして仕事を使用と考えているのであれば、需要が大きい、あるいはこれから需要が大きくなると見込まれる職種を狙って資格なり知識なりを習得することをおすすめします。