増やす
2020/03/03

楽天証券とSBI証券どちらで開設する?それぞれのサービス内容を比較

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
手数料が安いネット証券の中でも、特に楽天証券とSBI証券が人気です。そこで、本記事ではこれから投資を始めようと考えている人のために、楽天証券とSBI証券のサービスを徹底比較します。口座開設で迷っている人はぜひ参考にしてください。

証券会社のサービス比較ポイント

証券会社を選ぶ際、比較するべきポイントは3つあります。

(1)株式手数料

株式への投資は、売買のたびに手数料が掛かります。手数料は証券会社ごとに違い、手数料が高い証券会社での取引は不利に働いてしまいます。

(2)投資信託の取り扱い本数

投資信託とは運用をプロに任せる商品です。証券会社ごとに取り扱っている投資信託は異なります。取り扱いが極端に少ないと、資産運用の選択肢をせばめてしまいます。

(3)NISAなど優遇制度の充実度

投資では、より有利に運用できる優遇制度が用意されています。

用意されている優遇制度は主に3つあります。利益に税金が掛からなくなる「一般NISA(ニーサ)」と「つみたてNISA」、利益に税金が掛からないことに加えさらに投資額が全額所得控除になり給与の手取りが増える「iDeCo(イデコ)」です。

できるだけ優遇制度を利用したほうが有利に運用できますが、すべての証券会社で3つの優遇制度を利用できるわけではありません。証券会社によっては利用できない優遇制度もあるので、事前に確認しておきましょう。

楽天証券とSBI証券のサービス比較

ネット証券の中でも「楽天証券」と「SBI証券」は特に人気が高く、比較されることの多い証券会社です。この記事を読んでいる人の中にも、「楽天証券」と「SBI証券」のどちらかで悩んでいる人もいることでしょう。上述した「証券会社のサービス比較ポイント」も踏まえ、楽天証券とSBI証券で、2020年3月2日時点のサービス内容を比較しました。
 
  楽天証券 SBI証券
株式手数料 ◆超割コース
最低:55円
最高:1,070円
◆いちにち定額コース
最低:無料
最高:上限なし
◆スタンダードプラン
最低:55円
最高:1,070円
◆アクティブプラン
最低:無料
最高:上限なし
投資信託の取り扱い数 2,648本 2,654本
iDeCo あり
※金融機関手数料0円
あり
※金融機関手数料0円
一般NISA あり
※国内株式の手数料0円
あり
※国内株式の手数料0円
つみたてNISA あり(152本) あり(153本)
ポイントバック 楽天ポイント Tポイント

株式手数料は同額

株式へ投資する際の手数料は、楽天証券とSBI証券では同額となりました。両社の基本の取引コースでは最低55円、最高でも1,070円の手数料で取引ができます。

株式の取引手数料は基本的に取引のたびに掛かりますが、1日の取引の合計金額で手数料を計算するタイプもあります。楽天証券では「いちにち定額コース」、SBI証券では「アクティブプラン」がそのタイプで、50万円未満の取引ではどちらも無料です。

投資信託の取り扱い数もほぼ互角

投資信託の取り扱い本数は楽天証券とSBI証券のどちらも2,600銘柄以上の取り扱いがあります。わずかにSBI証券の取り扱い本数が多くなっていますが、両社充実した品揃えだといえるでしょう。

さらに、両社はいずれも2019年12月から投資信託の販売手数料をすべて無料にしました。これまで買うのに手数料が掛かる銘柄もありましたが、これからは販売手数料を気にせず買うことができますね。

iDeCoやつみたてNISAの制度も充実

有利に投資できる優遇制度も、楽天証券とSBI証券はどちらも積極的に取り組んでいます。両社とも3つの優遇制度をすべて提供しており、さらにキャンペーンの内容もほとんど同じです。

iDeCoでは証券会社の上乗せ手数料が掛かる場合がありますが、楽天証券とSBI証券はどちらも無料としています。

一般NISAは株式か投資信託に投資することができ、その際手数料が掛かる場合があります。しかし、楽天証券とSBI証券では、一般NISAで国内株式を取引する場合の手数料を無料にするキャンペーンを実施しています。

つみたてNISAの制度を利用する際、もともと取引手数料はすべて無料です。投資信託のみが投資対象で、証券会社によっては取り扱い本数が少ない場合がありますが、SBI証券は国内1位、楽天証券は国内2位の取り扱い数を誇ります(2020年3月2日時点)。

楽天証券とSBI証券を比較すると、基本サービスの差はほとんどないということがわかります。どちらを選んでも充実した資産運用ができるでしょう。

利用に応じてポイントがもらえる

両社はそれぞれポイントサービスを提供しています。楽天証券では「楽天ポイント」が、SBI証券では「Tポイント」が取引に応じポイントバックされます。普段利用しているポイントでどちらかを選んでもいいかもしれませんね。

楽天証券のメリットは?

楽天証券とSBI証券では基本のサービスにあまり差がありませんでした。では、それぞれが選ばれる理由はなんでしょうか。まずは楽天証券のメリットについて、もう少し踏み込んでご紹介します。

投資信託を楽天カードで買える

楽天証券の特徴的なサービスの1つに、投資信託を楽天カードで買えるという点があります。

楽天カードで投資信託を買うと、買う金額の1%分ポイントバックされます。例えば、1万円買えば100円分のポイントバックを受けられ、ポイント分がまるまるお得になるのです。

投資信託を楽天カードで買うには、毎月定額で投資信託を買い付ける「積立て投資」で、投資の上限は月に5万円までという条件があります。つみたてNISAも対象なので、ぜひ有効に利用したいサービスですね。

ポイント投資すると楽天市場で+1倍

楽天証券では取引に応じて楽天ポイントがもらえますが、ポイントを利用し投資信託や株式を買うこともできます。

特に投資信託をポイントで買う場合、楽天市場で楽天ポイントの還元率が+1倍になるSPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象にもなります。

1回で500円以上投資信託を買う場合に、1ポイントでも利用すれば対象です。楽天カード決済と組み合わせることもでき、より効率的にポイントを貯めることができるでしょう。

楽天銀行と連携で普通金利が100倍に

楽天銀行と楽天証券を連携させると、楽天銀行の普通預金の金利が0.1%まで引き上げられます。普通預金の金利の全国平均は0.001%ですから、実に100倍もの金利を受けることができます。

楽天銀行と楽天証券を「マネーブリッジ」というサービスで連携させることが条件です。取引のたびに楽天証券に入金しなくても、自動的に入出金をしてくれるようになります。入出金の手間がはぶけるので利便性も向上しますね。

SBI証券のメリットは?

次にSBI証券で口座を開設するメリットを確認しましょう。

IPO(新規上場)の実績が豊富

SBI証券で口座開設するメリットの1つに、IPOの取扱いが多いということがあります。

IPOとは「Initial Public Offering」の略で、証券取引所へ株式を新たに上場させることをいいます。IPOでは実際の上場前に抽選などで株を手に入れられる可能性があり、上場日にすぐ売却すると利益となった例が多くありました。
 
IPO投資の用語
公開価格
売出価格
抽選などで、上場前に買えた人が支払った購入価格(買い値)
初値 証券取引所で最初に取引された値段(売り値)

SBI証券によると、2017年5月~2018年4月では82銘柄のIPOがあり、その内の75銘柄は「初値」が「公開価格」を上回りました。上場前にIPO銘柄を買う事ができた人はすぐに売りさえすれば利益を得られたことになります。

IPOの抽選が行われるのは主に「主幹事」や「幹事」に指名される証券会社です。SBI証券はIPOの実績が非常に豊富で、2019年は84銘柄ものIPOの抽選が行われたのに対し、楽天証券は26銘柄でした。

SBIグループは傘下にベンチャーキャピタル(未上場企業へ投資する会社)を持っており、有力な未上場企業とパイプを持っています。SBI証券がIPOに強いのはこういった背景もありそうです。

IPO投資は抽選に必ず当たるわけではないですし、当たっても絶対に利益が出るわけでもありません。それでも実績を考えるとやっぱり興味が出てきますよね。

さらに、SBI証券の場合、IPOの抽選に外れても「IPOチャレンジポイント」がもらえます。これは次回の抽選以降に使うことができるポイントで、IPOの当選確率が上がるシステムになっています。

IPOの実績が豊富で、また抽選に外れても救済があるSBI証券はIPO投資をしたい人には外せない証券会社といえるでしょう。

外国株式の取り扱いが豊富

楽天証券 SBI証券
6ヵ国
※アメリカ、中国、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア
9ヵ国
※楽天証券の6ヵ国に加え、韓国、ロシア、ベトナムへも投資可能

楽天証券とSBI証券はどちらも海外の株式へも投資ができます。海外株式の取り扱い数は証券会社によって違い、SBI証券はより多くの国への投資が可能です。

楽天証券では6つの国の株式へ投資できますが、SBI証券では9つの国の株式へ投資することができます。

Tポイントで投資ができる

SBI証券もポイント投資サービスを提供しており、ポイントを使って投資信託を買うことができます。対象は投資信託だけで、楽天証券のように株式を買うことはできません。

使えるポイントは通常のTポイントに加え、期間固定ポイントも利用できます。楽天証券は期間限定ポイントが使えませんので、その点はSBI証券が便利ですね。

「どうしてもTポイントで株式を買いたい!」という方は「SBIネオモバイル証券」を利用してもいいかもしれません。SBIグループの子会社で、こちらならTポイントを使って株式投資ができます。

ロボットアドバイザーが利用できる

SBIファンドロボ Wealth Navi(ウェルスナビ) for SBI
リスクに合わせて、おすすめの投資信託を
紹介してくれるサービス。
実際の売買は自分で行わないといけない。
リスクに合わせて、運用まで自動的に
行ってくれるサービス。
専用の口座開設と上乗せの費用が必要。

SBI証券はロボットアドバイザーのサービスも充実しています。ロボットアドバイザーとは人間に代わってロボットが投資のアドバイスや運用をしてくれるサービスで、運用に自信がない人でもサポートを受けながら投資ができます。

SBI証券が提供しているロボットアドバイザーは2つあります。質問に答えるとおすすめの投資信託を教えてくれる「SBIファンドロボ」と、実際の運用まで自動で行ってくれる「Wealth Navi(ウェルスナビ)for SBI」です。

SBIファンドロボでは最初に簡単なアンケートに答えます。投資の経験や投資資金の性質などのアンケートで、どれくらいのリスクを取れるかを自動的に判断し、そのリスク許容度に合わせたおすすめの投資信託を紹介してくれます。

ただし、SBIファンドロボはあくまでおすすめの投資信託を紹介してくれるだけで、買いや売りなどの実際の手続きは自分で行わなければなりません。一方、「Wealth Navi for SBI」は運用もすべて行ってくれるロボットアドバイザーサービスです。

Wealth Navi for SBIでも、最初は同じように簡単な質問に答えリスク許容度を自動的に判断します。そのリスク許容度に合わせて自動的に世界中に分散投資し、その後のリバランス(投資比率の調整)などの手続きまで自動で行ってくれます。

より自動的に運用をしてくれるのはWealth Navi for SBIですが、投資対象のコストと別に年間1%(税別、預け入れが3,000万円を超える部分は0.5%)の管理費用が掛かる点、またWealth Navi for SBI専用の口座開設が必要な点に気をつけましょう。

投資信託なら楽天証券、新規上場株式や海外株ならSBI証券

楽天証券とSBI証券は、基本サービスはほとんど互角ですが、どちらにも独自のメリットがあります。

楽天証券の投資信託はカード決済できる点や楽天市場のSPU(スーパーポイントアッププログラム)の対象になるなど、ポイント還元が手厚くなっています。投資信託の取引は楽天証券を、新規上場株式と海外株への投資に興味がある人は、取り扱い数の豊富なSBI証券を利用してみるとよいでしょう。

どちらを開設するか迷った時には、両方開設してしまっても大丈夫です。サービスによって使い分けると両方のメリットを享受できます。

複数の証券口座を持つ場合は損益通算に注意

1つの証券会社で取引しておくと、年内の損益通算は証券会社が行ってくれます。しかし、証券会社が違う取引は損益通算ができません。

複数の証券会社で投資を行っている人は、確定申告を忘れずに。確定申告を行うと証券会社が違う場合でも損益通算ができます。証券会社が発行する「年間取引報告書」を利用し、申告を行いましょう。

上手に使い分け両方の長所を活かす

楽天証券とSBI証券 主な違いのまとめ
  楽天証券 SBI証券
外国株式 6ヵ国 9ヵ国
ポイント投資 株式と投資信託でOK
※期間限定ポイントは不可
投資信託だけ
※期間固定ポイントもOK
IPOの実績
(2019年)
26銘柄 84銘柄
ロボットアドバイザー 一部のみ SBIファンドロボ
Wealth Navi for SBI
その他 楽天カード決済ができる
ポイント投資でSPU+1倍
楽天銀行と連携で金利上昇
住信SBI銀行と連携で金利上昇
テーマ投資が簡単

楽天証券もSBI証券も、ネット大手だけあってサービス内容は充実しています。より詳細に比較すると一長一短ありますが、口座を両方開設し、有利なサービスで使い分けるとより効率的に資産運用できるでしょう。パスワードや暗証番号の使い回しに注意し、上手に活用しましょう。

証券口座を開設してみる

口座開設数1位、IPO取扱数1位、投信本数1位、外国株取扱国数1位
>>SBI証券の口座開設はこちら

口座開設数2位、外国株や投資信託に強く、マーケットスピードも使える
>>楽天証券の口座開設はこちら

IPO当選確率を上げるなら!ツールも魅力的
>>岡三オンライン証券の口座開設はこちら

株主優待名人の桐谷さんも開設、少額取引の手数料が0円
>>松井証券の口座開設はこちら

文・若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

【こちらの記事もおすすめ】
貯金専用口座はここがおすすめ!専門家が解説
今からでも遅くない!老後資金をお得につくる「iDeCo」
貯金額の目安はいくら?月10万円は少なすぎ?
「つみたてNISA」の5つのメリット iDeCoとの違いは?
ボーナスの手取り金額はこうやって計算しよう!
PREV FP解説!初心者向けお金の増やし方・守り方
NEXT ネット証券5社を徹底比較 初心者が投資を始めるならどこがおすすめ?

続きを読む

Feature