3. 近代ゾーン(明治以降)
旧小平小川郵便局舎
明治42年(1908年)に建てられたもので、大正末期頃に活躍していた当時の局舎を復元した建物です。
明治4年(1871年)、東京日本橋に日本で初めて郵便役所が開業されると、全国の各地に郵便役所や郵便取扱所が建てられました。記録によると、小平の郵便局は名主小川家の敷地に建てられ、明治14年(1881年)から明治41年(1908年)までの28年間営業していたことがわかっています。その後は、妙法寺の境内に新しく建築されたこの局舎で郵便業務が行われるようになりました。
この局舎が建った当初は、郵便物の集配や為替、貯金などの郵便業務が行われていましたが、大正10年(1921年)になると電話交換の業務も加わり、電話室や電話交換室も設置。その頃の局舎を復元したこの建物は、明治末期から昭和期に活躍した郵便局の様子を知ることができる貴重な建物として、市指定有形文化財に指定され大切に管理されています。
消防小屋
昭和3年(1928年)につくられた手動ポンプ車や、刺股(さすまた)などを展示している建物です。
小平に残っている消防に関する記録では、江戸時代の貞享元年(1684)年までさかのぼることができます。当時は村の中に設置された番所に人が詰め、15歳以上の男性は、火事や泥棒の被害があったら棒などを持って直ちに駆けつけなければいけませんでした。警護に使われた武器の一つだった刺股(さすまた)が消防小屋に置かれているのは、消防団がそういった役割を担っていたからです。
4. かきの木公園と池
小平ふるさと村の一角にある開けたエリアで、テーブルやベンチ、トイレなどがある憩いの場所です。
公園や池の周辺には梅や桜の木など四季折々に咲く植物が植えられ、春になると、公園の隅にツクシやフキノトウなどが姿を表します。
おまけ:敷地内の植物
小平ふるさと村の敷地内では、季節ごとに様々な植物を見ることができます。
春になるとアセビの花がたわわに鈴生り、村内を彩ります。5月頃になると、青々とした葉をつけるコダイラクワやタケノコの姿が。開拓ゾーンの畑ではコムギや大根が育ち、その後収穫されて旧神山家住宅主屋の軒下に干される姿も見ることができます。
かつて小平で見られた自然や風景が蘇える小平ふるさと村は、訪れる人々に懐かしさを感じさせると共に、新たな発見や興味を持たせてくれます。