どんな業種がおすすめ?田舎で成功する仕事6選
田舎で起業するうえでは、その地域で求められているサービスがどういったものなのかを事前に分析し展開していくことが重要な鍵になってきます。自分のやりたい事業だけに固執せずに広い視野で地域住民の目線に立って起業する業種を検討していく必要があります。ここでは、田舎で起業するならどのような業種がおすすめなのか、具体的な業種を挙げながら詳しく紹介していきます。
移動販売
田舎では、少子高齢化や過疎化の影響もあり食料品や日用品など、生活必需品の買い物が困難な状況に置かれている人が増えてきています。こうした状況のなか、需要が高まりつつあるのが「移動販売」です。移動販売と一言でいっても、そのビジネス形態は様々です。有名なところでは、食品や生活必需品を販売する「移動スーパー」、調理設備を兼ね備えた車両で食品を提供する「キッチンカー」、車内にシャンプー台やカット用の椅子などを設置した「移動美容室」などが挙げられます。
最近では、全国的に生協やネットスーパーなども普及しつつある状況ですが、地域住民に特化し地域に根差した経営スタイルをとことん突き詰めてみることで、その地域のインフラ「なくてはならない存在」となることができるでしょう。
IT関係
IT関係の業種も田舎の起業ではおすすめと言えます。インターネットとパソコンやスマホさえあれば基本的に場所を問わないという点がIT関係がおすすめの理由です。ノマドワーカーやフリーランスという言葉も聞き慣れてきましたが、現代の働き方を象徴するひとつの代表格といっても過言ではないでしょう。
IT関係は「場所を問わない」という点が大きなメリットと説明しましたが、田舎で起業するうえで場所を問わないという点は色んな意味で相乗効果を発揮します。例えば、田舎で起業するデメリットとして前述した田舎の人口の少なさやコミュニティの問題をほぼ度外視して考えることが可能です。
インターネット環境だけは事前に確認し、場合によっては初期費用を計算しなくてはなりませんが、総合的に考えれば必要な投資と割り切って捉える価値はあるのではないでしょうか。田舎暮らしへの強い憧れや理由などがあり、田舎へ移住することが目的の人にはおすすめの業種と言えます。
飲食店経営
「初期費用や運営資金を抑えたい」「人とコミュニケーションを取るのが好き」といった人におすすめなのが飲食店経営です。土地代が安い地方では、物件取得費用や賃貸料などの出店コストを抑えられます。地域によっては、都会と比べて半額以下の資金で出店することができる地域もあるので事前にリサーチしておきましょう。
また、田舎で飲食店経営を目指す場合は「リピート率」が経営を左右するとても大切な指標となります。リピート率を上げるためには、まずはその地域においての「憩いの場」になり地域住民から愛されるお店作りを目指していきましょう。アットホームな接客や地元の食材を使ったり、面白い取り組みをしてみたりすることで、独自の価値提供に繋がりその地域で長く愛されるお店になっていくことが期待できます。
自宅サロン経営
自宅サロン経営も田舎での起業でおすすめの業種となります。一言でサロンといっても、鍼灸や整体、ネイルやエステ、料理教室やフラワーアレンジメントなど内容は様々ですので、自分の特徴やスキルに見合ったものをサービスとして提供する必要があります。しかし、競合がひしめく都会での経営とは異なり、競合の少ない田舎での自宅サロン経営は、見込み客を計算しやすく軌道に乗ってしまえば独り勝ち状態をつくることも可能でしょう。
地域住民のニーズを適切に理解しサービスに反映させ、来店したひとりひとりと丁寧なコミュニケーションを取り、適切な宣伝集客をおこなうことが出来れば、都会よりも起業後の成功確率を高めることが可能と言えます。
農業
田舎ならではの起業として挙げられるのが農業です。本格的に農業で起業をする場合、広い土地が必要となるため、都会ではやりたくてもなかなか難しい側面があります。しかし、田舎では移住者が就農するための手厚い補助や支援が多数設けられており、起業するうえで充実したサポートが受けられるという点が大きなメリットと言えるでしょう。
例えば、国からの支援には就農直後の経営確立を支援する資金「農業次世代人材投資資金」や、新規就農者を対象にした実質無担保・無保証人の無利子融資「青年等就農資金」があります。そのほかにも、各自治体が主導で設けている支援やJAグループが独自に設けている支援などがあるので、気になる人はぜひ各HPなどから細かい条件などをチェックしてみてください。
ただし、理解しておかなければいけない点として、家庭菜園とは異なりしっかりとした知識やノウハウが必要になるということです。その土地に精通している地方自治体や農業団体などの情報なども調べて関わり合いながらスタートすると良いでしょう。
コストを下げて起業したいなら田舎がおすすめ!
ここまで、田舎で起業をするメリットやデメリット、おすすめの業種について詳しく紹介してきました。都会と田舎とでは、起業するうえでの注意点や向いている業種が意外と多く異なるということにお気づきいただけたのではないでしょうか。なかでも特に大きく異なる点は、コスト面と言っても過言ではありません。
会社を運営するうえで不要なコストの削減は無視できないところですが、こうしたコスト面を重視して起業するのであれば田舎がおすすめです。ここでは、田舎でコストを下げて起業するための注意点やおすすめの理由について詳しく紹介していきます。
起業当初は日々の固定費を抑えることが重要
あたりまえの話ですが、起業をしたからといって安定した会社経営を続けていくことが保証されているわけではありません。当然、売上を上げて経営を安定させていかなければなりません。この時に重要となるのは、起業当初はできるだけ経費を抑えるということです。
そして、経費を抑えるためには固定費をいかに安くすませるかが重要です。事業を営むにあたってかかる経費は固定費と変動費の2種類に大別できますが、売上があってもなくても発生する固定費は、起業当初の経営を圧迫してきます。
固定費の代表格といえば、家賃や人件費、水道光熱費などが挙げられますが、事業が軌道に乗ってくるまでの間はこうした固定費を抑えることを念頭においた経営が求められます。田舎で起業をするメリットでも前述している通り、田舎で起業することで人件費や家賃、水道費を抑えられる点は大きなメリットと言えるでしょう。
住宅の家賃などが安いのでネットでの起業も田舎がいい!
インターネットでの起業を考えておられる人も、田舎で起業することをおすすめしたいです。なぜなら、住宅の家賃などが都会と比べて安く抑えることが可能だからです。ワンルーム・1K・1DKの賃貸相場は、北海道や新潟県、和歌山県などで約4万円のところ、東京23区内では約9万円と倍以上の開きがある地域も存在します。
また、仮にオフィスを構えた場合でも、オフィス家賃の平均は現在の坪単価で10,000円以下が相場になっているでの東京都内にオフィスを構えるよりも安く抑える事ができるでしょう。インターネット環境さえあればどこでも始められるIT事業ですが、だからこそ家賃の安い田舎で起業することでコストの削減に繋がることも覚えておきましょう。
田舎への引っ越し費用が気になる人は、地方自治体によっては起業することを前提に引っ越し費用などを負担してくれる補助制度を設けているところもあるので、ぜひ事前に調べて活用されることをおすすめします。