なお、配信前に藤井氏は「どの企画も基本的には地上波で表現することが難しかったモノなのですが、それは、単に『過激だから』ということではないと思っていますので、この4企画は一体どんな部分がはみ出ていたのか……ご覧になって実際に確かめていただけたら幸いです」とコメント。

 しかし、問題となっているエピソード2は、今回の声明が出た直後、一部シーンがカットされた内容に差し替わっており、ネット上では「麻酔見直してたら、1番面白かったニシダさんの昏睡ゴシップ部分が消されてる!」「消されたニシダさんのシーン見たかった」といった声も散見される。

『水曜日のダウンタウン』の延長だから「仕方ない」?

 加えて、「水ダウの延長みたいな番組だから、仕方ない」といった声も見られる。

 実際、『水曜日のダウンタウン』は倫理観や安全性などをめぐって企画が物議を醸すことも少なくない。例えば20年8月の放送回で「農家に勧められたらどんなものでも皮ごといっちゃう説」を検証した際には、皮ごとパイナップルを食べさせられたパンサー・尾形貴弘が嘔吐。ネット上で「危険すぎる」と批判が相次いだ。

 また、過去には安田大サーカス・クロちゃんをマンションの一室に閉じ込める企画や、コロコロチキチキペッパーズ・ナダルを車で連れ去る企画が警察沙汰に発展し、TBSが謝罪したことが一部メディアに報じられている。とはいえ、近年は同番組が騒動に発展する頻度は、だいぶ減っている印象だ。

 日本麻酔科学会の声明により、結果的に注目度が高まることとなった『KILLAH KUTS』。ネット配信番組は「BPO(放送倫理・番組向上機構)」の管轄外であるが、今回のような事態を招くケースもあるようだ。