貸与奨学金

貸与型は貸し付ける奨学金であり、借りたお金を卒業後に返還していく仕組みです。利息のない無利子タイプ(第一種)と、利息がある有利子タイプ(第二種)があります。採用人数が多く、日本の学生の2.7人に1人がこの貸与奨学金を利用しています。多くの学生にとって「奨学金」と言えば、こちらの貸与奨学金を指すでしょう。

条件

【学力基準】
第一種奨学金(無利息):申込時までの高校等の成績の平均が5段階評価で3.5以上。
※住民税非課税世帯などは緩和された基準が適用されます。

第二種奨学金(利息付):次の3つの基準のいずれかに該当すること。

  1. 申込時までの高校等の成績が学校の平均水準以上であること。
  2. 特定の分野において特に優れた資質能力を有すると認められること。
  3. 学修意欲があり学業を確実に修了できる見込みがあると認められること。

【家計基準】
4人世帯の場合の目安
第一種奨学金:家計収入(年額)が747万円以下。
第二種奨学金:家計収入(年額)が1,100万円以下。

貸与金額(大学)

貸与型の奨学金の場合、第一種の無利息と第二種の利息付に分けられます。

区分 金額(選択)
第一種(無利息) 国公立 自宅通学 2万、3万、4万5,000円
自宅外通学 万、3万、4万、5万1,000円
私立 自宅通学 2万、3万、4万、5万4,000円
自宅外通学 2万、3万、4万、5万、6万4,000円
第二種(利息付) 2万~12万円(1万円単位)※

※私立大学の医・歯学課程12万円を選択した場合は4万円増額可、私立大学薬・獣医学課程12万円を選択した場合は2万円増額可

奨学金の使い道は?

(画像提供:milatas/stock.adobe.com)

奨学金制度は、学生に対して学資金を支援するのが目的です。使い道に制限はありませんが、何に使ってもいいというわけではなく、学費や通学・学修に必要な資金として利用するのが望ましいと考えられます。

学生生活というと入学金や授業料・設備費が高額ですが、ほかにも通学費、一人暮らしの場合の家賃や水道光熱費・食費、課外活動費なども必要です。

実際、学費のほか、生活費、教科書などの購入といった使い方をしている学生が多いようです。専門教育科目の履修が増えて、新しく教材の購入が必要となる3年次には教科書等にかける費用の比重が大きくなります。

また大学生活に慣れていくうちにサークルやクラブ活動にお金が必要となるなど、学修・生活スタイルに応じて奨学金の使い道にも変化が見られます。

何にどのくらい使うかをイメージして貸与額を決めよう

(画像提供:ohayou/stock.adobe.com)

奨学金制度を利用するためには条件をクリアする必要がありますが、そのなかで借りる額は現実的に必要な程度に抑えておくことが大切です。また奨学金は多く借りるほど、入学時、在学中の学生やその家族の経済的負担が軽くなる制度ですが、返還の必要がある場合には卒業後の生活を圧迫する可能性があることも忘れてはいけません。

卒業後せっかく就職しても奨学金の返済に追われて新生活を楽しめない、ということがないよう、親がいくら出してくれるのか、自分でいくら出せるのか、卒業までに学費以外にどのくらいお金が必要なのか、まずは一度シミュレーションしてみるといいでしょう。

提供・UpU

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