●6-2.マンション専業各社のファミリー物件の単価比較

 このように堅調に推移している下北沢駅と明大前駅の住宅価格ですが、さらにいくつかのマンションサイトを参考に、一般的なファミリー向けマンションの価格を調べてみました。

 いったん、ざっくり知るために築年数や最寄り駅までの距離は考慮外としています。

 まず、大手仲介サイトであるホームズでは、直近3カ月間に募集を開始された物件を基に平均価格を出しており、70平方メートル前後の中古マンションの平均価格は、下北沢駅が5,899万円(279円/坪)、明大前駅が6,090万円(288万円/坪)でした。

 次に、新築マンションの相場に強い、マンションエンジンでは、下北沢駅が平均価格7,503万円(354万円/坪)、明大前駅が平均価格5,616万円(265万円/坪)でした。

 他にも、国土交通省の売買データを基に価格や相場を教えてくれるウチノカチでは、下北沢駅が平均価格5,794万円(274万円/坪)、明大前駅が平均価格3,243万円(153万円/坪)でした。

 最後に、AIを使った評価で業界を引っ張っているソニー不動産では、下北沢駅が平均価格5,153万円(243万円/坪)、明大前駅が平均価格5,023万円(237万円/坪)でした。

 ちなみに、どの相場も2023年5月末時点の数字です。

 上記を参考に、マンションエンジンの新築価格とその他3つのサイトの平均価格(下北沢駅5,615万円、明大前駅4,785万円)を単純に比較すると、中古マンションと新築では、下北沢駅が約33%、明大前駅が約17%の乖離(かいり)がありました。

 どちらも将来の家族構成や職場の変化など、万が一マンションを売ることになったとしても、個人的にねらい目だと思う、築10年程度の中古マンションを賢く購入する方が安心だと思います。