御朱印は帝釈道内で。お参りをしてからもらおう
題経寺の御朱印を授かれる場所は帝釈堂内です。お参りをしてからいただくのがルールとなっています。また堂内は撮影禁止なのでお気を付けくださいね。
御朱印は300円です。御朱印帳がなくとも、あらかじめ書かれたものをいただくことができます。
お守りの種類もチェック
一粒符(健康祈願・病気平癒)
江戸時代に疫病(天明の大疫癘(えきれい))が流行した祭、日敬上人が病人に施したという、水と共に飲むお守りです。
除疫守(かぜふうじ)
毎年10月1日~12月20日まで受付がなされ、新年に特別祈祷し、1月15日~3月末まで授与されるお守りです。
加太守(かぶとまもり)
毎年1月1日~7日までと、初庚申の時のみ授与されるお守りです。兜を形どったお守りで、「恵方(その年の縁起の良い方角)」に加太守りの頭を向けると、その方角から幸運がもたらされると言われています。
お参りが済んだら、順路に沿ってぐるりと歩こう
帝釈堂の右手には本堂や彫刻ギャラリー、大客殿へとつながる廊下があります。
拝観料400円(子供200円)がかかりますが、国宝級ともいわれる彫刻ギャラリーと大客殿から見られる邃渓園(すいけいえん)という庭園は一見の価値ありです。
圧巻のスケール!彫刻ギャラリー
帝釈堂の内外には彫刻が数多くありますが、外側に彫られているものはお堂ごとガラスで仕切られ、ギャラリーとなっています。
仏経典の中でも最も有名な「法華経」の説話の中から選んで掘り出された10枚の彫刻を観ることができます。
このように壁一面にびっしりと彫刻が彫られています。
壁面の彫刻の1枚です。彫りの深さと角度で、光の当たり方が変わり、影の濃さを調節しています。とても1枚の板を彫って作ったとは思えないような立体感に、ひたすら溜め息がこぼれます。
壁から飛び出して来そうな狛犬です。いったいどれほどの歳月をかけて作ったのでしょう。
全てをご紹介しきれないのが歯がゆいのですが、もし柴又帝釈天を訪れた折には彫刻ギャラリーは見て回るのがおすすめです。
もう一つの見どころ、大客殿と邃渓園(すいけいえん)
彫刻ギャラリーを回り終えたら、もときた廊下を本堂側に向かいましょう。ここからは大庭園を観て回ります。
邃渓園(すいけいえん)
大客殿に付属する庭園で、昭和4年(1929年)、大客殿の竣工に合わせ作庭を始め、少しずつ手を加えながら、昭和40年(1965年)にほぼ現在の形になりました。東京都内に所在する寺院の多くは関東大震災や第二次世界大戦により被災して移転し、付属する寺院庭園においても、その際に改変されたものが多いのですが、そうした中で邃渓園は、戦前から作庭を開始し大規模改変のない庭園として、芸術的・学術的価値があり、貴重であると高い評価を受けています。
2016年3月11日に「東京都指定名勝庭園」に指定されました。
なお、彫刻ギャラリーと大客殿の拝観チケットは共通のものです。
大客殿は昭和4年(1929年)に完成した平屋建ての日本庭園で、座敷4室を左右一列に配した左右に長い造りが特徴的です。
この建物は東京都の「選定歴史的建造物」となっています。
回廊の途中では座ってお茶を飲むこともできます。
この大客殿からその先の渡り廊下に囲まれた日本庭園が邃渓園です。庭園に入ることはできないのですが、渡り廊下を歩いて観ることができます。
腰掛けて大客殿から眺めると開放的で気持ちがいいですよ。
鯉が泳いでいる姿や、亀が昼寝している姿も見られます。
彫刻ギャラリーと庭園散歩は、柴又歩きに欠かせないコースです。