回転寿司でネタを選ぶとき、何を基準に選ぶでしょうか。当然、好きなネタという人は多いでしょう。しかし、好きなネタばかりだと高くついいてしまうこともありますね。できればお得に食べたいという人も多いでしょう。得するネタはどれでしょうか。回転寿司のネタを高いネタや低いネタで分析、また裏側など、昨今の回転寿司事情をお寿司屋さんに聞いてみました。

原価率の高いネタ、低いネタ

(写真=PIXTA)

回転寿司は、お店によって、ほぼ均一料金のところ、皿により値段の異なるところなどさまざまですが、皿により値段が異なるところは、ネタの値段を反映した金額設定となっており、高いものは高く安いものは安く提供されています。ほとんどのネタが均一となっている場合は、ネタにより原価率が大きく異なります。ほぼ100円で食べられるところを例に考えてみます。

原価率の高いネタというと、「ウニ」や「イクラ」が浮かぶと思います。軍艦巻きにのせられるのが一般的ですが、注意したいのはその量です。ウニやイクラの原価が高くても、実際に使われている量が少なくてはお得な寿司とは言えません。

100円のお寿司の場合、ウニの方がイクラよりも原価率は少し高めですが、ウニもイクラも80円程度、つまり原価率は約8割程度です。ただ、もっと「高いかもしれない」ネタがあります。それは、マグロです。マグロは高いものもあれば、安いものもあります。「中トロ」や「赤身」といったように、その質ではっきりと違いがわかるものありますが、同じ赤身でも時価で大きく異なります。ただ、基本的にはやはり80円前後で原価率は8割程度といったところでしょうか。

では、原価率の低いネタを見ていきましょう。筆頭に挙げられるのが「タマゴ」です。これは、スーパーで売っているタマゴ同様、やはり寿司ネタとしても原価率は低くなっています。また、かっぱ巻きのキュウリなどもキュウリの値段を考えればわかるように安価な寿司ネタとして知られています。タマゴは10円程度、キュウリも季節によりますが15円程度と考えて良いでしょう。

原価率の高いネタ、3社の価格をチェック

(写真=PIXTA)

料金がほぼ同じになっている回転寿司の場合、当然原価率が高いものがお得なネタになります。ウニ・中トロ・マグロ・イクラなどは得するネタの筆頭に挙げられるでしょう。大手回転寿司3社の価格を見てみます。

スシロー

マグロ 100円
大切りまぐろ 100円
特ネタ中とろ 150円
特ネタ大とろ 300円
いくら 100円(キュウリあり)
小川の生うに 300円

くら寿司

極み熟成まぐろ 100円
極み熟成漬けまぐろ 100円
極み熟成 厚切りまぐろ 200円
大粒いくら 200円(キュウリなし)
味付けいくら 100円(キュウリあり)

かっぱ寿司

中とろ 100円
大とろ 180円
まぐろ 100円
鮪上赤身 180円
うに軍艦 280円
北海道産いくら 280円(キュウリなし)

※いずれも税抜き、2020年4月28日現在の価格

盛り付け方法やマグロの種類などで価格が変わっているのがわかると思います。イクラやウニの場合、キュウリがあるかないかで分量が大きく変わってきますし、マグロの場合、ネタで美味しさが格段に違います。生鮮ゆえに、原価に変動があり一番を決めるのは難しいのですが、これらのネタが美味しい店は間違いなく良い店といえるでしょう。