◆優しかったはずの夫から言われた衝撃の一言

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 険悪な空気が流れるなか、突如夫からショッキングなことを言われます。

「退院して1週間が経過した頃、夫から『そんな暇なら仕事再開して』と言われたんです。さらに『うちには家のローンがあるし2人目の子どももいる。そんなんで休まれたら困る』と追い討ちをかけられました」

 石野さんは当時の気持ちをこう語ります。

「ショックな気持ちと同時に怒りも湧いてきました。たしかに夫は仕事と家事の両立でストレスを溜めていたかもしれませんが、出産前は私もそういう生活をしていたわけで……。

 私はリモートで仕事ができるので、夫が職場から帰宅するまでに夜ご飯を準備したり、家事や子育てもしていました。家のことが落ち着いたら、深夜になっても仕事をしていましたし、大変なのは夫だけではないんですよ」

◆「家族を支えるために働かなければ」現実的な問題も

 石野さんは怒りを抑えるようにして、現実的なことも考えていました。

「私はフリーランスなので案件は自分で獲得しなければなりません。娘を出産したときも数ヶ月休みをもらっていましたが、その期間で私の案件を違う人が担当するようになり、仕事は減りました。

 夫の一言はたしかに悲しいですが、家族を支えるためには無理して働かなければなりません。なので、早めに仕事に復帰することも考えていました」

◆産後1ヶ月で仕事に復帰

テレワーク、リモートワーク
 実際に、フリーランスで働く人は出産後の復帰が早いといわれています。

「法律上、パートや社員は産後8週間が経過しないと就労できないことが定められています。しかし、フリーランスにはその法律が適用されないんですね。その期間はもちろん給料は出ないので、産後すぐに働くことは珍しくありません」

 夫の理解はまったくなく諦めていた石野さん。自分でやるしかないと、産後1ヶ月で仕事に復帰することに。

「思い出したくもないです。もし夫が少しでも精神的なサポートをしてくれたら、働かなくてもいいと言ってくれたら、少しはラクになれたと思います。体力もなく精神的に不安定な時期に働かされ、あのときの恨みは消えないでしょうね」