「今作は公開3日間で動員約6万5,700人、興収9,800万円と、前作が記録した動員数約7万2,500人、興収1億1,100万円からわずかに減少したものの、3部作の第2部かつ中規模の上映館数から考えればかなりの好成績で、ファン層の厚さを証明したといえそうです。また、前作はアニメ表現が絶賛された一方で、物語がやや難解なため賛否がありましたが、今回は『わかりやすい』という感想が多く、『Filmarks』で4.2点、『映画.com』で4.1点(19日正午時点)と大好評なため、リピーターや新規ファンの獲得も期待できるでしょう」
なお、同シリーズは、今週2位の『ウィキッド』と共通点があるとか。
「『モノノ怪』はテレビアニメ版から女性人気がとても高い作品でしたし、差別と偏見の強い環境の中で女性たちの関係を描く『ウィキッド』にも通じる、“シスターフッド”ものになっているため、さらに女性を中心に新規動員が期待できそうです。直近では、累計興行収入30億円間近の『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』もそうですが、特定のファンおよび女性に訴求する内容がアニメ映画の興行のカギになっているので、今後もその傾向はありそうです」(同)
そのほか、前回のランキングではトップ10圏外となっていたアニメ映画『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』(1月17日公開)が今回は7位に浮上。4月9日から日本テレビ系「火曜プラチナイトアニメ」枠にて放送を開始する『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の一部エピソードを再構築した劇場先行版で、累計成績は動員193万人、興収31億円を突破したと伝えられている。
なお、3月14日に都内で行われた「第48回 日本アカデミー賞 授賞式」にて、山口馬木也主演の『侍タイムスリッパー』(24年8月17日公開)が最優秀作品賞を受賞。老舗のミニ・シアター「池袋シネマ・ロサ」単館での上映開始から口コミが広まり、公開規模を拡大した同作は、優秀作品賞に選ばれた時点で再上映を発表していた劇場もあり、まだまだ話題が続きそうだ。