「実年齢が29歳の松村が40代を演じる“老けメイク”も見事でしたが、特筆すべきは松の若返り処理です。劇中では45歳という設定でしたが、過去に戻ったシーンではアラサーな見た目が完璧に再現されており、ネット上でも『昔のドラマで見た松たか子がいたのがすごかった』『まさにラブジェネレーションの理子じゃん!』といった驚きの声が飛び交っています」

 この“若返り技術”の詳細が明かされたのは、2月8日放送の『ズームイン‼サタデー』(日本テレビ系)でのこと。

「松村の老けメイクは特殊メイクが施されたそうですが、松の若返りはCGによるものでした。VFX技術による『ディエイジング(若返りCG)』は単なる画像処理ではなく、俳優の表情や質感を損なわずに若返らせるための高度な技術が求められます。膨大なショットごとに細かな修正が加えられ、気の遠くなるような作業を経て完成に至る。エンドロールを見る限り、この技術を担当したのはTREE Digital Studioであると思われますが、映画の出来栄えを大きく左右する要素であり、高い技術力が求められる領域だけに、影のMVPと言ってもいいかもしれません」(映画関係者)

「ディエイジング」といえば、近年ハリウッドでも進化を遂げている技術のひとつだ。

「06年公開の『X-MEN:ファイナル ディシジョン』でプロフェッサーXとマグニートーを25歳ほど、08年公開の『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』で主演のブラッド・ピットを20歳ほど若返らせる処理が施されていたのが有名です。従来の特殊メイクでは再現が難しい“自然な若返り”を可能にするこの技術は、日本映画においても徐々に浸透しつつあり、さらなる驚きを提供してくれそうです」(前出・映画ライター)

『ファーストキス』は松や松村をはじめとするキャスト陣の見事な演技にVFX技術が加わったことで、単なるラブストーリーを超えた感動作へと昇華されたようだ。

(取材・文=サイゾーオンライン編集部)