今回のタイプロが大きく注目されたのは、旧ジャニーズ事務所の長い歴史のなかで受け継がれてきた「他の血は入れない」という暗黙のルールを、破ったプロジェクトでもあったからです。

これまでなら、オーディションを受けて、ジュニアとして何年も下積みをして、ファンと苦楽を共にして、ようやくデビューするというのが王道ルート。デビューしたグループが新たにメンバーを加えることは前代未聞であり、更にジュニアを経験せずにデビューすることも異例中の異例です。ファンからも多くの反対の声があがっていました。

◆10代のころの思い出を、きちんと尊重してもらえた

2023年に表面化した問題をめぐる騒動で、事務所のブランドが地に落ちたとき。自分たちが多感な時期に応援してきたグループやアイドル、ジャニーズを応援する文化そのものを否定されたような気持ちになった人も多かったはず。今回のタイプロという新たな取り組みもまた、過去の否定だと感じた人もいるでしょう。

しかし審査のなかで、timeleszは自分たちのルーツの“いいところ”は残そうという姿勢を強く示しました。3次審査ではジュニアのオーディションと同じ方式を採用しています。「先輩の衣裳を着る喜び」や「先輩に対するリスペクト」「懸命に下積みをしているジュニアの存在」。伝統やイズムを大切にしながら新たな挑戦をする3人の姿を見て、自分たちの10代の頃の思い出を肯定してもらえたような気持ちになったのかもしれません。

◆多くの“大物先輩”たちもタイプロに出演

オリジナルメンバー3人の想いを支持して、多くのSTARTO ENTERTAINMENTのタレントがタイプロに出演しています。

SUPER EIGHTの大倉忠義、Snow Manの渡辺翔太、目黒蓮、20th Centuryの坂本昌行、長野博、井ノ原快彦や、Hey!Say!JUMPの知念侑李、有岡大貴、そして堂本光一に木村拓哉。既に独立した山下智久(タイプロのイントロ楽曲『Anthem』をプロデュース)までも登場。そして最終審査のMCは嵐の櫻井翔が担い、華と愛のあるエールを添えました。