
▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
40代の公務員と一般労働者の収入を比較
人事院給与局の「令和5年国家公務員給与等実態調査報告書」によると、40代の公務員の平均給与月額は以下の通りです。
●40歳以上44歳未満:42万4866円
●44歳以上48歳未満:45万5952円
●48歳以上52歳未満:47万7817円
一般労働者については、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を参考にできます。同調査によると、40代の平均賃金は以下の通りです。
●40歳~44歳:33万8800円
●45歳~49歳:35万5700円
それぞれの調査で、どういった手当などが含まれているか詳細が異なるため一概にはいえませんが、両者を単純に比較すると月額で10万円前後の差があることが分かります。
なお、一般労働者の場合は、企業規模や産業によって賃金に差が出ます。例えば、大企業に勤める40代の平均賃金は37万3400円~39万2700円です。産業別でみると「電気・ガス・熱供給・水道業」に勤める40代であれば平均賃金は44万7800円~47万5900円で、公務員の水準とほぼ同じであるといえます。
公務員が安定しているといわれる理由
公務員が安定しているといわれる理由として、以下の点が考えられます。
昇給とボーナスの確実性が高い
公務員の給料は、法律や自治体の条例によって定められています。また勤続年数に応じて確実に昇給していくため「長く働ける」ともいえるでしょう。
公務員であれば、ボーナスを確実にもらえるメリットもあります。令和5年度のボーナスは支給月数が6月期で2.16月、12月期で2.26月と、合計4.42月でした。44歳以上48歳未満の平均給与月額を基に計算すると、200万円ほどのボーナスがもらえることになります。一般企業でも同水準のボーナスを支給している会社はありますが、必ずしもボーナスがあるとは限らないでしょう。ボーナスの支給が業績による場合もあり、金銭的な見通しが立てにくいケースも考えられます。