Maiさん「今は『ここは周りとバランスを取ったほうがいいかな』とかを考えて動けるので、人間関係の築き方は上手くなっていると思います。とはいえ、私の根本的な気質は変わっていません。何かに対してワーッと気持ちが高まるとそれをやらずにはいられないし、現在の事業、フリースクール・個別指導塾『Lagoon』も、自分の気質が強みとして活きていると感じます」

◆「なんでそんなに目立とうとするの?」と言われてきた

Maiさん
Maiさん
 結果として、不登校の経験は自分の特性との付き合い方を身につけることに繋がったとはいえ、当時はしんどかったのではないでしょうか。ご両親の反応についても聞いてみると……。

Maiさん「両親は、そもそもいじめについては気づいていませんでした。いじめを伝えた後も、『学校には行きなさい』みたいな感じでしたね。ただ私は、一度決めたら親の言うことも聞かない頑固な性格だったので、親も『じゃあどうしようか』となり、結果として私のことを考えてくれるようになりました。

いじめとは少し話は逸れますが、両親は私と違って目立つことを避ける性格なので、小学生頃からずっと『普通になりなさい』『なんでそんなに目立とうとするの?』と言われてきました。私としては、やりたいことをやっているだけなのですが、親からすると『ただ目立とうとしている変わった子』に見えていたようです。『普通になりなさい』って親から言われても『困ったなあ』という感じでしたね。とはいえ、周りに合わせなきゃって感覚はあったりもして、でも、やりたいことが上回ってしまう、みたいな状態でした。

幸いだったのは、私にとってのやりたいことが、◯◯委員とか、大人に評価されやすいことだった点です。親は評価してくれなくても、周囲は応援してくれるので、気に病まずに済みました」

◆いじめられてもおかしいのは相手!貫く論理性

Naoyaさん
 ギフテッド特性によって人間関係に難しさを覚える話は、当事者やその親から語られることが多い印象です。そもそも一般的な子どもたちと違う特性があるので当然なのですが、こうした問題は、ギフテッドに限らず、日本の横並び教育の弊害でもあるように感じます。