そのアフリカでは、ほとんどの地域で3月からマラリアのシーズンが始まる。特に子どもにとってマラリアは、他の病気以上に致命的だ。現場の保健担当者は兜の緒を締める時だが、今年は早くも悲壮感が漂う。米トランプ政権が米国際開発局(USAID)の対外援助契約の90%を打ち切ることを決めたからだ。マラリアの治療薬が滞るのは間違いなく、大惨事が起きるだろうと予想している。「We Are The World」のリリースから40年後、米国の現政権がアフリカを絶望の淵に追いやろうとしている。

(文=言問通)