◆お弁当にミニトマトは、なぜ危険だと言われるのか?

ミニトマト
お弁当の彩りのために活躍させやすいのが、ミニトマト。注意が必要なのはなぜなのでしょうか?
 お弁当に入れるミニトマトが危険? えっ、なんで? と驚く方は少なくないでしょう。理由は2つあります。

 まず一つ目は、ヘタの特長によるもの。ヘタのザラザラとした形状やくぼみのある構造が、食中毒の原因となる大腸菌などの繁殖しやすい状況を作り出してしまうのです。

 練馬区の調査(※)によれば、区内で流通している農産物のうちトマトを含む生食野菜の細菌検査を実施したところ、約20%から食中毒の原因となる細菌が検出されたとのこと。トマトからは大腸菌が確認されています。

 つまり、もともとの生野菜には問題となる細菌が付いている可能性があり、それらが残りやすい環境としてヘタの存在が指摘されているのです。

 そしてもう一つは、ヘタ自体の有毒性によるもの。トマトのヘタには「トマチン」というジャガイモのソラニンと似た構造を持つ有毒性成分が多く含まれています(完熟果実にはほとんど含まれません)。

 対策としては、細菌対策と合わせて幼児が間違ってヘタを食べることがないようにするためにも、ヘタを取ってからよく水洗いして水分をふき取るように心がけるのが推奨されています。

 そしてここからがもっと重要な話。注意すべきは、ミニトマトだけではないのです。

※参照…ねりま食品衛生だより第73号