ユニクロとGUの6つの違い
ここで、ユニクロとGUには具体的にどのような違いがあるのか、様々な視点から6つの項目に分けて詳しく解説していきましょう。
ユニクロとGUの違い①デザイン
ユニクロは、シンプルでトレンドに左右され過ぎることなく長期に渡って着用できるデザインを目指しています。かと言って、トレンド感が無いのかといえば、そういうわけではありません。
シーズン毎の流行はしっかりとキャッチしつつも、程よく取り入れてどの年齢層でも着られるようなデザインに作られています。
一方でGUは、トレンドを最優先に考えたデザインが特徴となります。つまり、こだわりのディティールに仕上げるために予算が見合わない場合は、若干品質を落としてでもデザイン性を重視するという場合もあるのです。
つまり、シーズン毎のトレンドを意識したスタイルを作りたいという方はGU、ベーシックでシーンを選ばずシンプルに着られるアイテムが欲しいという方はユニクロがおすすめです。
ユニクロとGUの違い②年齢層
ターゲットとする年齢層は、ユニクロが10~50代と幅広い層に向けているのに対して、GUは10~30代前半と若者を中心とした層を狙っています。実際に利用している年齢層を見ても、ユニクロは20~40代の方が多く、GUは10~20代の方が多いのです。
また、男女比はユニクロが同じ割合なのに対し、GUは7~8割が女性だと言われています。やはり、派手すぎず落ち着いた服装に移行する30代頃からはユニクロを愛用する方が多く、長く着ることよりトレンドを意識したオシャレなファッションを意識する10~20代はGUを愛用する方が多いということがわかります。
また、肌着や小物類、ホームグッズなどもユニクロのほうが豊富に扱っているため、機能性の高さや長く使えることを重視する主婦層からもユニクロの方が指示されやすいという理由が挙げられます。
ユニクロとGUの違い③価格
狙っている年齢層が異なれば、もちろん価格帯も変化します。幅広い年齢層をターゲットとするユニクロは、2,000~3,000円が平均となり、1万円を超える商品も数多く展開されています。特に、他ブランドやデザイナーとのコラボアイテムは、全体的に高価格帯であることが多い傾向です。
対してGUは、若者をターゲットとしているため学生でも手の届きやすい1,000~2,000円を平均価格とし、ほとんどのアイテムが1万円以下で購入できるというリーズナブルさが強みとなります。その分品質はユニクロより落ちますが、トレンドに左右されやすいことを考えると適切な価格だとも考えられます。
また、GUやユニクロは「売れ残り」として廃棄される商品を極限まで減らすために、残ってしまったアイテムを500円以下まで値下げして販売するという取り組みも行っています。そのため、自分のサイズに合ったものが運良く値下げされていれば、低価格でゲットできるというチャンスもあります。
ユニクロとGUの違い④シルエット
シルエットの違いに関してはトレンドによって変化するため、それぞれシーズンによって傾向が異なってきますが、ここ数年はオーバーサイズアイテムが流行していることもあり、GUはオーバーサイズにこだわっている商品が多く見られます。
ユニクロは、もちろんゆったりとしたサイズ感のものもありますが、全体的にスタンダードなシルエットでフォーマルやキレイめスタイルにも合わせやすいのが特徴でしょう。
ボトムスにも、フレアパンツやワイドパンツ、スキニージーンズなどで類似したアイテムがユニクロとGUで同時に販売されている場合もあり、一見同じもののように見えますが、実際に履いてみると生地感やシルエットが異なることがほとんどです。
ユニクロとGUの違い⑤品質
品質は、やはりユニクロの方が全体的に良質な印象です。それもそのはず、ユニクロは品質や機能性にこだわった製品づくりを心がけているため、デザインをシンプルに仕上げた分品質を上げているのです。一方でGUは、デザイン性や低価格帯にこだわっているため、品質はユニクロに比べると若干劣ります。
例えば、素材で言うとコットンやウール、カシミヤなどを使用するのがユニクロ、ポリエステルやナイロン、アクリルなど原価の低い素材を活用するのがGUだと言えます。縫製技術に関しても、ユニクロは他のファッションブランドにも引けをとらないほどの丁寧な技術力が評価されています。
かと言ってGUの製品は品質が悪いということではなく、予算を考慮した必要最低限の素材や縫製で服作りをしている印象です。肌が弱くチクチクしやすいので肌触りの良いものが着たい、冬はより温かく夏は吸水速乾性のあるものを着たいという、こだわりの強い方はユニクロのアイテムがおすすめです。
ユニクロとGUの違い⑥コラボ先
ユニクロもGUも、これまでにコラボ商品を数多く発表していますが、コラボ先に大きな違いがあります。ユニクロは、アレキサンダーワン、ジルサンダー、JWアンダーソンなど自身のブランドを持っていたりラグジュアリーブランドで活躍した経験を持つ世界的なトップデザイナーとのコラボを重ねています。
また、ラコステやエルメスのクリエイティブディレクターとして功績を残した、クリストフ・ルメールが指揮する「ユニクロU」は毎シーズン新しいアイテムを発表し、大きく売上に貢献しているのも有名な話でしょう。
これに対してGUは、ワーナー・ブラザース、コカ・コーラ、サンリオ、ローリング・ストーンズなどキャラクターや映画、ミュージシャンなどとのコラボが目立ちます。若者や子供にも人気が出るポップなデザインが多く、コラボ先でもターゲット層の違いがわかります。
こういった流れもあり、2021年に発表されたGUとアンダーカバーのコラボ商品は大変話題となり、発売して即完売するアイテムもありました。