このStyleGANに学習させた画像の特徴量が分布している低次元空間に、スケッチのストローク情報とアニメ画の輪郭線(黒線)に関連づける技術「stroke-leveldisentanglement」を新たに考案した。

 これにより、初心者でもストロークを描くだけでアニメ画の局所的な輪郭線特性と自動マッチングさせ、アニメ画の一致性に大きく関与できるようになった。さらに、教師なし学習フレームワークを導入することで、「色」「形」「大きさ」などを切り離すことで、何かを変えても、他の要素は変化しないようにした。

 そして、事前訓練されたアニメ画の生成AIを基にさまざまな訓練を行うことで、初心者が絵を描く途中段階であっても、表現に合致しつつ、高品質な画像を安定的に生成することが可能となった。

 その上で、生成AI技術を検証するためアニメ肖像画の制作インターフェース「AniFaceDrawing」を開発し、その有用性を評価した。評価は15名の大学院生が行い、アニメスタイルの肖像画を自由に制作してもらった。その結果、アニメ画生成AIは高く評価された。