この研究成果は、8月6日から10日に米国のロサンゼルスで開催したコンピュータグラフィックスとインタラクティブ技術のカンファレンス「ACMSIGGRAPH2023」で発表された。また、論文は7月23日にACMDigitalLibraryで公開された。

 このアニメ画生成AIでは、初心者でもラフなスケッチから高品質なアニメ画を生成することが可能となり、また、スケッチの描き順に依存せず、制作プロセス全体で一貫して高品質なアニメ画を生成できることが確認できた。

 研究チームは、「長期的には、研究結果が生成AI技術の普及に貢献し、ユーザの創造的活動を支援することで、身体性に紐づけされたスキルの障壁をなくし、人間の創造的能力を最大限に拡張することが期待される」としている。

 アニメ画を描くという才能は、誰にでもあるものではない。しかし、アニメ画を描くことをAIが肩代わりすることで、ストーリーを創造する能力があれば、誰にでもアニメを作ることができるようになるかもしれない。いや、ストーリーでさえもAIが考え、すべてをAIが作ったアニメが大ヒットする時代が来るのかもしれない。