4.動物病院での検査・治療
尿結石が疑われる場合、動物病院では次のような検査・治療が施されます。
検査
尿検査・超音波検査・レントゲン検査によって結石や感染症の有無などを確認し、症状を引き起こしている原因を突き止めます。また、それらの検査によって、腎臓・尿管・膀胱・尿道など体内のどこで症状が出ているかを確認することができます。
治療
投薬によって頻尿や排尿痛に対する治療を行いながら、結石や結晶が認められた場合は、療法食やタンパク質・カルシウムの制限などによる食事療法をはじめます。また、感染症が原因だった場合は抗生物質による薬物療法を。ストレスなどが疑われる場合は、その原因を探りながら改善策を検討し治療につなげます。
また、結石により閉塞や障害が明らかな場合は、外科的な処置へと進んでいきます。
5.尿石症の予防方法
①適切な食事
おやつを与えすぎたり、欲しがるままに人間の食事を与えるようなことはせず、適切な食事内容を心がけましょう。一度尿結石症を発症した犬は再発の可能性もあるため、療法食が望ましいです。
②十分に水分を摂取する
定期的に水を飲むことを促したり、いつでも新鮮な水が飲めるようこまめに取り替えるなど、愛犬が十分な水分補給ができる環境づくりを心がけましょう。
なかなか飲水が進まない場合は、ドライフードにお湯を含ませふやかすなどの工夫もおすすめです。
③快適な排泄環境
トイレが不衛生だったり、家族が多く行き交うような落ち着かない環境だと、排泄を避けてしまう犬もいます。愛犬にとって快適な排泄環境を心掛け、散歩でしか排泄しない場合は、できるだけ散歩の回数を増やすなどの工夫をしましょう。
6.まとめ
痛みのみならず、泌尿器疾患の引き金ともなり得る尿石症ですが、飼い主さんの心がけ次第で予防ができるものです。愛犬の健康を守る食事や排泄環境を意識することで、しっかりと対策を。さらに日常的な“おしっこチェック”で、万一の際の早期発見に努めましょう。
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