2.中学受験の辛さを緩和する対処法5選
では、中学受験の”辛さ”を少しでも和らげるには、どんな対処をすべきなのでしょうか?
(1)中学受験辛さの対処法①:鉄則!まずは塾に相談する
中学受験の勉強で困りごとがあれば、まずは塾に相談するのが鉄則です。
例えば、親からすると「なぜ成績が上がらないのか分からない。」という場合、塾講師には原因が明確に分かっていることも多いです。
- 宿題のやり方が甘くて穴が多い
- 実は授業を集中して聞いていない
- 家庭学習のやり方に問題がある
など、塾講師に相談すると、その子の問題点をあぶりだしてくれます。
- 塾講師に電話する時のポイント
- 聞きたいことを予めまとめておく
- 忙しい時間帯(16時以降)は避ける
- ”クレーム”にならないように気を付ける
以上のポイントをおさえ、気になることがあれば放置せず、塾の先生に電話をしてみましょう。
私の知り合いは、塾に電話をして”子どもが宿題を丸写しにしている疑惑”が発覚しました。塾の先生に相談して初めて分かることもあるので、悩みがある時はまずは塾に伝えてみましょう。
(2)中学受験辛さの対処法②:親のサポートを見直す
小5になってから夜遅くまで勉強しているみたい。それなのに成績が全然上がらない…。塾は一体何をしているんだろう!?ちゃんと指導しているのか不安。
先にご紹介したこちらのママの発言は、実はツッコミどころ満載です。
- 夜”遅く”まで勉強をしている”みたい”
- 塾は一体何をしているのか?
- ちゃんと指導しているのか?
まず、小5の時点で夜遅くまで勉強をするのはNGです。この時期の子どもは睡眠が大事。夜遅くまで勉強しなければ終わらないことがあるなら、さっさと寝かせて次の日で調整するのが親の役目です。
しかし、このようなサポートができていない親は意外に多いです。こちらのママも、勉強をしている”みたい”という発言から、子どもが勉強している様子を一切みていないことが分かります。
このように、親のサポート不足で子どもの成績が上がらないことは多々あります。中学受験はわずか10歳前後の子が挑戦するもの。やはり、親のサポートは欠かせません。
- 親のサポート例
- 1週間の宿題管理(何をいつどれくらいの時間でするのか)
- 理科や社会の暗記補助(クイズ)
- 子どもの苦手箇所を把握して強化
- 過去問やプリントのコピー作業(復習しやすいように)
など、親ができるサポートはいくらでもあります。
(3)中学受験辛さの対処法③:中学受験をする理由を子どもと話し合う
子どものやる気がでないのは、中学受験をする意味が理解できていないことが原因かもしれません。
なぜ中学受験をするのか、子どもと話し合ったことはありますか?
以下の3つの”中学受験の意義”を、子どもに分かりやすく伝えましょう。
①中高一貫校は大学受験で有利
②公立中学とは異なる多彩な教育カリキュラム
③学習環境
①中高一貫校は大学受験で有利
中高一貫校の中には中3時点で高1の勉強が終わる学校も多く、大学受験にかなり有利に働きます。公立高校の生徒が卒業間近まで高3のカリキュラムをこなすのに対し、中高一貫校の生徒は【高3の1年間】全てを受験勉強に費やすことができるのです。また、中高一貫校は大学の指定校推薦を多く持っているのも大きな魅力と言えるでしょう。
②公立中学とは異なる多彩な教育カリキュラム
公立では考えられないほど、多彩な教育カリキュラムが準備されているのも私立中学の魅力です。国際教育に力を入れる学校や、医学部進学コースがある中学など、将来の目標を見据えて早い時期から準備することができるのです。また、難関大学合格者を多く輩出する学校は、教師の指導レベルも高い傾向があります。私立中学入学後は、「進学塾より学校の先生の説明の方が分かりやすい!」、「学校の学習指導のレベルが高く、塾に行く必要がない!」というのも、珍しくない話です。(ただし全ての私立中学がそうではありません。)
③恵まれた学習環境
そして最後に、目標に向かい頑張る子が多いのも私立中学の特徴です。公立中学のように「同じ地域に住んでいる」というしばりを超え、私立中学には目標を持って入学する子が集まります。「自分は〇〇大学にいきたい!」、「将来は△△を目指している!」という会話が普通にされているので、子どもの学習意欲が自然に高まるのです。
このような中学受験の意義を踏まえたうえで、「中学受験を本当にするのか?」改めて話し合いましょう。
(引用:PRIME|ワーママの中学受験対策は「早め」が肝心!1日30分でOK!5つのサポート)
(4)中学受験辛さの対処法④:長期休暇に”個別指導”をプラス
分からない箇所をその都度解消するのは受験の基本。塾の先生に質問し、”分からない”を”分かった”に変えるのが理想です。
しかし、これが意外と難しい!
- 子どもが質問に行きたがらない
- 質問することを恥ずかしいと思っている
- 質問に行くと帰りが遅くなる
など、塾の先生へ質問しにくい子も結構います。
そんな子におすすめしたいのが、長期休暇に”個別指導”をプラスすることです。
個別指導は、生徒一人一人に合った指導を行ってくれるのが魅力。「○○まで終わらせてほしい。」という細かいオーダーを聞いてくれる先生もいます。
長期休暇は時間に余裕があるので、腰を据えて苦手を克服するチャンスです。思い切って塾の冬期講習や夏期講習には参加せず、個別指導を選ぶのも一つの方法です。
(5)中学受験辛さの対処法⑤:子どもに合った目標設定を
目標を高く持つことは大事ですが、”子どもに合った目標設定”も大事です。
小学生は、親の導きに従って志望校を選んでしまいがちです。親から「○○中学がいいだろう。」と言われれば、言う通りにしてしまいます。
しかし、本来志望校は偏差値だけで選ぶのではなく、校風や教育理念なども判断材料にすべきです。無理な高望みで子どもを潰さないよう、親が判断を誤らないようにしましょう。
3.中学受験は辛いだけじゃない!本来は子どもにとって素晴らしい経験になる
中高一貫校の「6・6システム」(小学校6年➡中・高6年)は、大学受験に圧倒的に有利です。
皆さんご存じのように、中高一貫校の多くは高2までに高3の内容を終わらせて、残りの1年間を大学受験勉強に費やします。
ではなぜ、このような早い進度で学習ができるのでしょうか?
それは、中学受験の勉強が”土台”にあるからです。受験を経験した子達は、中学の学習内容の一部が頭に入った状態で入学してきます。算数・理科・社会・国語、全ての科目で小学校の範疇を超えた内容を理解しているため、スピード感をもって学習を進めることができるというわけです。
また、決して楽ではない中学受験を乗り越えた子ども達は、”へこたれない精神力”と”大きな自己肯定感”を手にします。合否に関わらず、中学受験の経験そのものが子どもの人間性を高めることに繋がります。
このように、私立中学へ進むことは子どもの人生に”特別”を贈ることに他なりません。
塾通いは確かに大変ですが、親子二人三脚で乗り越えた先には輝かしい未来が待っていることでしょう!
4.中学受験【ドロップアウトor続行】の狭間で揺れるママパパへ
(1)小5までは様子をみよう
「塾に行きたくない!」、「しんどい…。」そんな子どもの声を聞くと、中学受験を諦める選択が頭をよぎりますよね。
でも、少なくとも小5までは様子をみましょう。
実は、中学受験をドロップアウトする人が最も多いのは”小5”です。その一番の理由は、ズバリ学習内容の難化です。小4までは何とかついて行っていた子が、小5で音を上げるケースが多いのです。
もしあなたのお子さまが小5以前なら、諦めるのは早すぎます!子どもの様子をみながら、小5までは頑張ってみてはいかがでしょうか?
(2)転塾で子どものやる気が戻ることもある
子どものやる気の問題でドロップアウトを考えているなら、”転塾”で事態が好転することがあります。
大手中学受験塾では、個人に合わせたきめ細かな指導は行えません。「塾は合格するためのカリキュラムで進めるよ。だから頑張ってついてきてね。」というスタンスなので、苦手箇所をそのまま放置してしまうとあっと言う間にクラスが落ちてしまいます。
そうなると、「もういいや。僕には無理だ。」という諦めの境地に陥り、やる気が無くなってしまうことがあるのです。
このようなケースの場合小規模の中学受験塾に切り替えることでモチベーションが回復することがあります。
小規模な中学受験塾は、その子のレベルに合わせた細かい指導が魅力!子どもの苦手を克服しながら、学力を引き延ばしてくれる可能性が高いです。
また、小規模な塾では生徒を”競わせない”傾向があるため、子どもが変に自信を失うこともありません。毎回の順位発表に子どもがウンザリしているなら、小規模塾への転塾も視野にいれてみましょう。
(3)成績が悪いから”ドロップアウト”とならないように
最後に、中学受験のドロップアウトは悪いことではありません。中学受験は全てではないので、「何が何でも私立中学!」と躍起になる必要はないのです。
ただし、【成績が悪いからドロップアウトする】という理由で受験をやめるのはNGです。
このような理由でドロップアウトしてしまうと、子どもに「自分は勉強ができなくて中学受験を諦めた。」というトラウマを植え付けてしまいます。
これは、わずか10歳前後の子にはあまりにも酷です。中学受験に足を踏み入れたばっかりに、子どもの将来に暗い影を落とすことにもなりかねません。
できれば、偏差値にこだわらず子どもが「行きたい!」と思える学校をみつけ、実際に受験をしてから行く・行かないを選ばせてあげましょう。もし公立に進んだとしても、「合格した!」という事実が子どもに自信を与えてくれます。
中学受験で子どもの心を育もう
辛さばかりがクローズアップされる中学受験ですが、上手に乗り越えれば”学力”はもちろん”精神面”にも大きな成長をもたらします。
子どもが辛いと親も辛い。親が辛いと子どもも辛い。親が辛さを抱え込むと、不思議とそれが子どもにも伝染してしまいます。
辛さやしんどさを感じたら、紹介した【中学受験の辛さを緩和する対処法5選】を試してみて下さいね。あなたとお子さまの中学受験が、実りあるものにあることを願っています。
最後に、PRIMEでは、ママ達の負担が軽くなるよう気軽に使えるママ相談室を開設しています!子育てに行き詰まったり、一息つきたくなったら、よろしければお気軽に利用してみてくださいね!
一人で悩んでいるママやワーママへ。
PRIME編集部のワーママ歴14年目現役ワーママと話してみませんか?
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しかしママになったことをきっかけに、働くこと、キャリアを続けること、子どもを育てること、夫や実家との関係、あらゆる課題が私に降りかかってきました。
また、ワーママの名札をつけたことで理不尽なことや自分の中の葛藤とも戦うことになりました。もちろん、育休明けは保育園に預けた後、泣く我が子を思っては泣く日々。
そうやって社会や自分に対して色んなことを感じながらも、当時はどこかで折り合いをつけ自分を納得させていたと思います。
でも、時間が経つにつれ我慢やもやもやに嫌気がさし、子どもも大切にしつつ「自分のことも幸せにしてやろう!」という考えに変わりました。
そこに至るまでは、近すぎるゆえ同僚やママ友には言えないこともたくさんありましたが、人に話を聞いてもらうことで少しだけ明日の活力になったことも事実。
女性は話すことで気持ちや考えがふと軽くなったり、結論は出なくとも前向きになれることが意外とありますよね。
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