除霊やお祓いで運気をリセットしたいという人のために、全国の霊験あらたかな神社とお寺25選をご紹介します。科学は進歩しても、まだまだ課題の多い現代。恋愛の悩みから金運アップの祈願まで、人生の節目や運気の谷間に神社やお寺を訪れる人は後を絶ちません。ぜひチェックして運気アップにお役立てください。
お祓い・除霊は神社?お寺?
神社とお寺の違い
お祓いや除霊をお願いしたいと思った時は、どこを訪ねたら良いのでしょう。近ごろはさまざまなメディアで除霊やお祓いができるパワースポットや霊能者が紹介されていますが、まずは古くから親しまれている由緒正しい神社仏閣を訪ねてみましょう。
古くから地元で親しまれている氏神さまや、先祖代々の檀那寺が近くにある場合は良いですが、そういったご縁のない土地では迷ってしまうのが場所選びです。日本人は信仰に拘らないと言われるように、そもそも神社とお寺の違いがよく分からないという人も少なくありません。お祓いや除霊をしてくれるのはどちらでしょう。
神社は「除災招福」が基本
一般的な神社の信仰は、この世の森羅万象は神々の力によって支えられており、すべてのものに心が宿っているという観念に基づいています。死後の世界や、人の魂は死んだ後どうなるのかといった「霊魂」思想には関与しませんので、いわゆる「除霊」と呼ばれる儀式を神社でお願いすることはできません。
私たち人間と神さまの仲介役として神さまに祈願する役割を担っているのが神社の神職です。悪いことを払い除けて良いことをお恵み頂くようにと神さまに祈る「除災招福祈願」や、個人的な願いを神さまに伝える「心願成就祈願」という名目でお祓いを斎行します。
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「陰陽師」は古代の占い師
神社で除霊のお祓いをしてもらえそうなイメージがあるのは、神職の装束が「陰陽師(おんみょうじ)」に似ていることも理由のひとつでしょう。陰陽師は古くから日本の宮廷などに仕えた呪術師で、仏教や神道などの様々な呪文や祝詞を駆使して除霊をしていました。中でも有名な陰陽師は安倍晴明(あべのせいめい)で、今も末裔が活動しています。
仏教なら「密教系」
除霊やお祓いをしてくれるお寺は、弘法大師空海を開祖とする「真言宗」と、最澄を開祖とする「天台宗」です。よく知られるのが、葬儀で亡くなった人の霊に説法を聞かせ、最後に「喝(かつ)」を入れる「引導作法」で、この世への未練を断ち切るよう諭して成仏を促す儀式は、死後の世界をリアルに感じさせます。
除霊の対象は幽霊だけではありません。かつて除霊に立ち会った経験をもつ筆者の友人の体験談によれば、不妊症に悩む女性に憑いていたのは、過去に夫と恋愛関係にあった女性の「生霊」でした。友人はテレビ番組などの除霊は「ヤラセ」だと信じていたので、実際の除霊を目の当たりにして非常に驚いたと語ってくれました。
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生霊とは
生霊(いきりょう・いきすだま)とは、生きている人間の肉体から魂が抜け出て、勝手に動き回ると言われている霊魂の一種です。亡くなった人の霊(死霊)よりも影響力が強く、本人の気づかない間に生霊が飛んでいることもあるということです。
古代信仰
神社や寺院のほかに、日本古来の信仰形態である「修験道(しゅげんどう)」の聖地を起源とする宗教施設もあります。神仏習合の歴史を今に伝える信仰で、出羽三山信仰や日光東照宮などがその例で、敷地内に赤い鳥居と五重塔が仲良く隣接しているのが印象的です。
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神仏習合とは
神仏習合(しんぶつしゅうごう)は、日本古来の山岳信仰に神道と仏教が融合して出来上がった日本独自の信仰様式で、その歴史は1000年以上にもおよびます。多くの寺社は明治維新の「神仏判然令」によって神と仏に分離されましたが、それ以前の「神と仏」は同一のものでした。今もお寺と神社の両方で初詣をするのはそのためです。
除霊とお祓いの違いとは?
除霊は「怨霊」を除く儀式
「除霊」とは、文字どおり霊を除き去るための儀式です。除霊の対象とされるのは、過去の仕打ちを恨んで特定の人に何らかの障害を及ぼしたり、非業の死を遂げるなどして強い恨みや憎しみを持った「怨霊」です。死霊と生霊とに関わらず「悪霊」に分類されています。
お祓いは「不浄」を掃う儀式
神道は「不浄・穢れ(けがれ)」を忌み嫌う信仰で、神さまが不浄に触れるとその力を失ってしまうと考えられています。そのため神社では葬式を執行しませんし、亡くなった人の近親者は忌み明けまで参拝を慎みます。人間は生きているうちにさまざまな不浄に触れるため、定期的にこれを祓うのが良いとされています。
浄霊は「霊を諭す」儀式
お祓いや除霊のほかに「浄霊(じょうれい)」があります。こちらはより宗教色が強く、人に憑依した心霊を教え諭して本来あるべき場所に戻すというものです。厳しい修業を経た霊能者にのみ許された儀式とも言われています。
除霊・お祓いのタイミングとは?
厄払い
除霊・厄除けの代表的なものに「厄払い」があります。「厄除け・厄落とし」とも呼ばれ厄年に行われるのが一般的ですが、日々少しずつ溜まっていく不浄を小まめに祓うという考え方もあります。「厄年」は肉体的、社会的な人生の節目にあたるとされ、災厄に見舞われやすいと考えられています。
本厄の前後も言動を慎むべきとされいずれも地域によって違いがありますが、厄年には「数え年」が用いられ、男性の厄年は「25歳・42歳(大厄)・61歳」、女性の厄年は「19歳・33歳(大厄)・37歳」がそれぞれ「本厄」とされています。特に「大厄」の年は意識されやすいようです。
交通安全
新しい車やバイクを買ったり、初めて免許を取得した場合も除霊やお祓いをしてもらうことが多いものです。お祓いのあと、お札やお守りを授与されます。お祓いをしたのに事故に遭ったという場合、お札やお守りが身代わりとなって「大難を小難に」変えてくれたことを感謝すると良いそうです。
縁結び
「良縁祈願」は全国の神社やお寺で人気で、特に日本で初めてプロポーズをしたという日本神話の神さま「イザナギ・イザナミ」を祀る神社のご利益が謳われています。縁結びでは除災招福祈願のほかに、良縁に恵まれるために悪い縁と決別する「縁切り祈願」もあります。
除霊・お祓いの効果
肉体的効果
身体的な不具合が全て除霊やお祓いで改善するとは言い難いですが、何となく健康がすぐれないといった「未病」には効果的とも言われています。目に見えない世界からのご利益を期待するなら、信じることは何より大切です。「疑わない」ことが人体に及ぼす影響も、やがて解明される日が来るかもしれません。
精神的な効果
悪霊の正体は私たち人間のネガティブな想念であるとも言われますが、頭では分かっていても上手くコントロールできないのが人の心と言うものでしょう。そんなとき、神社やお寺で気持ちを切り替えるお手伝いをして頂くことは、前向きなアクションのひとつと言えるのではないでしょうか。
除霊・お祓いの内容と料金
神社は「初穂料」
神社でのお祓いは、まず神職が棒の先に白い紙垂(しで)が付いた「大麻(おおぬさ)」と呼ばれる道具で参拝者を祓い清め、大和言葉で願い事をしたためた祝詞を神さまに奏上します。参拝者は「玉串」と呼ばれる榊の枝を捧げてお祈りするというスタイルが一般的です。お祓い料は「初穂料」と言います。
神社でのご祈祷料は5,000円から10,000円が相場と言われています。神社によっては金額が決まっていたり、「お志で」と言われる場合もありますが、先述のように神社でのお祓いはご祝儀のような意味合いもあるため、縁起をかついで多めに納める人も少なくありません。
お寺は「祈祷料」
お寺で祈祷をお願いする場合の表書きには「祈祷料・御布施・灯明料」などがあります。地域や宗派、これまでのお付き合いにもよりますが、一般的な祈願であれば相場は3,000円から5,000円と言われています。
密教(天台宗・真言宗)のお祓いは「加持(かじ)祈祷」「護摩(ごま)修行」と呼ばれ、お布施は「お護摩料」とも呼ばれます。護摩堂という施設で火を焚いて供物を投じ、厄災を焼き尽くすという修法で、交通安全祈願から除霊までさまざまな種類があります。相場は3,000円から3万円です。
北海道~北陸エリアの除霊とお祓い
北海道神宮(札幌市)
25選の最初は、札幌市中央区に鎮座する「北海道神宮」です。御祭神に大国魂神(おおくにたまのかみ)をはじめとする四柱を祀る神社で、明治天皇の詔を受け1874年(明治4年)に創建されました。現在の社殿は昭和53年に再建されたもので、境内は桜の名所としても知られています。
昭和大仏青龍寺(青森市)
青森市郊外の稲山中腹に建つ全仏山「青龍寺」は、東北三十六不動尊霊場の第18番札所にあたる高野山の青森別院。境内の青銅座像仏「昭和大仏」は総重量220トンで国内最大です。
福井別院九頭龍寺(福井県坂井市)
成田山福井別院「九頭龍寺(くずりゅうじ)」は、飛鳥時代の建築様式が印象的な真言宗のお寺です。ご本尊の不動明王は、恐ろしい形相で煩悩を見つめ、手に持った縄や剣で人々を迷いから救い出すというパワフルな仏さまです。そんな不動明王の霊徳に与る加持祈祷とお護摩は、随時受け付けています。
桜山神社(岩手県盛岡市)
南部利直公・光行公・信直公・利敬公の四柱を祀る「桜山神社」は、パワースポットとしても人気を集めている神社です。盛岡城址公園に隣接し、春はお花見スポットとしても賑わいます。ご祈祷は早めの予約がおすすめです。
安宅住吉神社(石川県小松市)
安宅の住吉さんの愛称で親しまれている「安宅住吉神社」は、782年(奈良天応2年)創建の古宮です。難関突破の神さまとして信仰を集めています。1月1日から15日まで行われる年頭祈願は祈願料5,000円以上で、厄除面が授与されます。