女性の更年期がメディアで取り上げられることが増えていますが、実は更年期に苦しんでいる男性も少なくありません。
男性の更年期は認知度が低く、対策できず途方にくれている人があなたの身近にいるかもしれません。
女性の更年期にヨガが効果的であることは伝えられていますが、男性の更年期にヨガはどう貢献できるのか。
ここでは「男性更年期とヨガ」について掘り下げていきましょう。
実は多くの男性が悩んでいる「男性更年期」の実態
男性更年期は40代以降であれば誰でも起こり得るとされています。
原因は女性の更年期と同じで、性ホルモンの低下によるものです。
女性の更年期は女性ホルモンのエストロゲンが急激に低下することが原因ですが、男性の場合は男性ホルモンのテストステロンが低下することが原因です。
ただし、男性の場合は女性と異なり閉経がありません。
そのため、性ホルモンの低下は「急激」というより緩やかに減少していきます。
そのせいで男性更年期症状は女性更年期症状ほど辛いと感じる人は少ないようで「疲れかな?」「加齢かな?」と、なんとなくやり過ごしてしまう人がほとんどのようです。
また、女性の更年期は閉経を挟んで前後5年(合計10年)とされていて、更年期を抜けると「スッキリした!」「軽くなった!」と目の前がパッと開けるような感覚が伴う人が多いですが、男性は緩やかに男性ホルモンが低下していくため、更年期の症状に「終わり」がみられにくく、「疲れが抜けないな」「歳をとったな」という体感がだらだらと続き、老人性鬱や認知症のリスクが高まってしまうケースも見られます。
男性更年期障害(LOH症候群)の具体的な症状
男性更年期の症状は主に、
- 性欲の低下
- やる気の低下
- 体力・持久力の低下
- 日々の意欲の低下
- 運動能力の低下
- 作業能力の低下
- 記憶力の低下
- 怒りっぽくなる
- ED
- 食後にうたた寝したくなる
- 睡眠障害
- 頭痛
- 耳鳴り
- 頻尿
- 骨密度の低下
といったものが挙げられます。
これらの症状で当てはまる数が多ければ多いほど男性更年期障害の可能性は高いので、思い当たることがあれば一度「泌尿器科」や「心療内科」で調べると良いでしょう。
今は血液検査で簡単に診断ができます。
男性更年期障害と診断された場合は、基本的には生活習慣の改善を指導されます。
それでも良くならない場合は漢方薬、ED治療薬、抗うつ薬などが処方されるか、男性ホルモンが低すぎる場合はテストステロン製剤の筋肉注射によるホルモン補充法による治療が行われる場合もあります。